日々雑談~2151~

デルザー>最近だとキン肉マンのオリジンもそうですかね?

 大いなる男(大首領orザ・マン)に近い信頼できる部下であり、一騎当千の実力者揃いと、デルザー軍団と完璧始祖は、中々に立ち位置が近いですね。
 最も完璧始祖は、仲が悪い用に見えて奥底に確かな絆があったと、マジで仲悪かったデルザーに比べて、だいぶまともですが。サイコマンがなー、ああいう死に方した以上、もうねー……。

 

 ハリー・オズボーンのアンチ・ヴェノム化とその影響でエージェント・ヴェノムであるフラッシュ・トンプソンが離脱。そんな、今週のアルティメット・スパイダーマン VS シニスター・シックス

 ヴェノムに対しめっちゃハリーが怯えていましたが、アルティメット・スパイダーマンの世界だと、様々なキャラに寄生し暴れまわったヴェノムを、ハリーが密かに回収。そのヴェノムを利用してブラックスパイダーマン化、そしてヴェノムの宿主にと、ある意味エージェント・ヴェノムであるフラッシュよりも長くヴェノムと付き合ってきました。だからこそ、アンチ・ヴェノムへと変貌できたのでしょう。原作における、初代ヴェノムことエディ・ブロックがアンチ・ヴェノムに変貌したのも、彼が長年ヴェノムであったことが大きな理由の一つでした。

 シールドアカデミーに転校したことにより、普通の高校生ピーター・パーカーの学生生活はあまり描かれなくなったのですが、ヒーロー活動を通し同級生であるハリーやフラッシュとのやり取りが描かれるというのも、中々に遠回りで妙手。
 しかし今週、普通に正体絡みの会話をしていたけど、スパイダーマンって、フラッシュに正体明かしてたっけか……? 

 

ホークアイ VS. デッドプール

ホークアイ-VS.-デッドプール

 というわけで、5月25日、ホークアイ VS. デッドプールの発売でごぜえますです。月末の5月30日にはケーブル&デッドプール:青の洗礼が発売。そして6月1日には映画デッドプールが公開と、いよいよの時が近づいてまいりました。

 シビル・ウォー:キャプテン・アメリカに登場したホークアイ。そして映画デッドプールの主役をはるデッドプール。今年の二大ヒーロー映画の登場キャラが夢のコラボ! 実は時間軸的にはデッドプール Vol.5:ウェディング・オブ・デッドプールよりも結構先の話になってしまうものの、こまけえこたぁいいんだよ! おもしれえし、これ!

 最近、キャプテン・アメリカやウルヴァリンと、友人が増え続けているデッドプール。そんな彼が新たに組むのは、アベンジャーズの主要メンバーでありながらイリーガル色の強いホークアイ。悪魔と仮装が跋扈するハロウィンを舞台に、二大ヒーローが手を組み悪を追う。ボケとツッコミを使いこなす二人の男の爆走に、ひとっ走りつきあえよ!

アルティメット・スパイダーマン ウェブ・ウォーリアーズなコラム~その2~

 アルティメット・スパイダーマン ウェブ・ウォーリアーズ第3話!
 その2なのに3話!(土下座 2話の感想やコラムは手が回らなかったので、現状ややこしいですが、このナンバリングでお願いします。

 ヴェノムに侵されたスコーピオン登場。スコーピオンは原作におけるフラッシュの前の2代目ヴェノム。

 フラッシュの着ていたコスチュームは、一時期スパイダーマンとコンビを組み、その座も受け継いだ2番目のスパイダーマン、スカーレット・スパイダーの物。

 開始5分で、ヴェノムと相棒要素を、サクサクと消化してったなあ。そしてアメフトのプロテクターを装備し、ビートルから武器やアーマーを奪うことで、兵士要素のない高校生のままエージェントヴェノムとしてのヴィジュアルを再現。ディスクウォーズが1からの組み上げなら、アルティメットスパイダーマンはある物を使っての組み上げ。最も、日本とアメリカではある物の初期値が違うので、日本視点だと上記の要素もあまりピンとくるものではないし、どうしても早足に見えてしまうのですが。
 スパイダーマンに限らず、この初期値の違いをどう埋めていくのかが、海外アニメが日本でも成功するための鍵なのかもしれませんね。かつてのテレ東のX-MENやビーストウォーズは、すげえ埋め方してましたが。横恋慕へのダメ出しや、豊臣秀吉で埋めてたからね! ちがうなこれ、認識ごと色々一緒に埋めてるな!w

 そして全国100万人の生徒達がお待ちかねな、タスクマスター登場! キレッキレな体術と、多彩な武器の披露はイメージ通り。後何気に、スーツがバージョンアップ。何あのドゥームみたいに偉そうな腕組みポーズでの飛行。
 しかしこのアニメの(地上波未放映な)タスクマスター初登場回。アレの時も……タスクマスターが体育教師として高校に潜入! 生徒に体力測定をさせて、高校にいるっぽいスパイダーマンの正体を見破れ! よし見破ったぞ、スパイダーマンの正体はお前だフラッシュ・トンプソン!と、フラッシュのせいで仕事失敗してるんだよな。タスキーにとっての、鬼門かよフラッシュ。そしてあの時、ピーター・パーカーの運動音痴のフリを見抜けなかったことで、若干評価が落ちてるよタスキー。デッドプール回に出る羽目になったのは、罰ゲームだったのかよタスキー。

 今回のエージェントヴェノム覚醒回を皮切りに、次回からは新たなる戦士ニューウォーリアーズ編。光と闇の二人組が、密林の王者が、世界7番目の天才が、重力子の申し子が、リスが、次々と強力なヒーロー達が登場! 斬新な顔ぶれというか、色々な意味で第三期で無いと出すの難しい連中ばっかだぜ……特にリス。
 今日の紹介は、日本におけるヴェノムのイメージより先、今のヴェノムであるフラッシュ・トンプソンで! なあにタスクマスターは、この先も出番がある! とりあえずちと作成時期が古いですが、タスクマスターに関してはこちらをどうぞ。

 

学園の王、再誕する。

フラッシュ・トンプソン(エージェント・ヴェノム)

フラッシュ・トンプソン

 アメリカ学生社会のピラミッド構造を示す“ジョック“。最下層であるナード達(オタクやゴスやガリ勉)、メッセンジャー(パシリ)やワナビー(取り巻き)を経由し、頂点であるクイーン・ビーやジョックにたどり着く。ミッドタウン高校の生徒、ユージーン・フラッシュ・トンプソンは、ジョックの象徴的なスポーツであるアメリカンフットボールのエースであり典型的なジョックだった。学園の支配者とも称されるジョックであるフラッシュは、極自然にナードに属する同級生、ピーター・パーカーを見下していた。ピーターに高校時代の友人が少ないのは、当時のフラッシュの扱いが遠因にあるとも言われている。

うまくいかない関係

 しかし、ピーター・パーカーがスパイダーマンになることで、徐々に二人の関係と更に取り巻く環境は変わっていく。事故によりスパイダーマンに覚醒したピーターは、ヒーローであることが自信となり、徐々に自分の殻を割っていく。そんな彼の姿に好意を抱いたのは、ミッドタウン高校の華であり人気者であり、フラッシュも好意を抱く女性、リズ・アレンだった。リズがピーターの好意を見せるたび、フラッシュは嫉妬に焼かれていく。
更に面倒なことに、フラッシュは街の平和を守る蜘蛛男、スパイダーマンの大ファンでもあった。ファンクラブの会長にも就任し、スパイダーマンのような男になりたいと憧れ続け。つまり二人の関係は、非常にややこしかった。フラッシュがヴィランになったわけでもないのに、ややこしい。

リズ&フラッシュ

 フラッシュは、エンパイア・ステート大学に進学。ピーターもまた、全額免除の奨学生として同じ大学に入学する。高校時代の関係もあり、何度も諍いを繰り返すものの、環境の変化と同じ高校であるという同郷意識により、フラッシュとピーターはやがて友人となっていった。
 科学を専攻し、スパイダーマンとしての活動のせいで留年し、やがて大学院へと進んだピーターとは違い、フラッシュは軍によるスカウトを受ける。スパイダーマンのように、人の為になる男になりたい。フラッシュは承諾。当時、米国との関係が不穏であった東南アジアに出征した。だが、戦後帰国した彼の人生は、現実と悪鬼たちに苛まれ、不遇な物となっていく。
 スパイダーマンのライバルであるグリーンゴブリン(ノーマン・オズボーン)の装備を盗み誕生したヴィラン、ホブゴブリン。「かのヴィランの正体は、スパイダーマン史上、最も大きな謎である」とまで言われた、単なる亜種に留まらない強敵。そんな強敵を、TVのインタビューを受けたフラッシュは臆病な卑怯者だと罵ってしまう。TVを見ていたホブゴブリンは、フラッシュを拉致。謎多き自身の身代わりに仕立てあげ、フラッシュに濡れ衣を着せた。なおフラッシュの嫌疑が晴れた後も、真のホブゴブリンは身代わりを駆使し逃げ切り、正体が明かされるのはずっと後の事となる。

ホブゴブリン

 心身ともに大きく傷ついたフラッシュは、アルコールに逃げた結果依存症に。軍もとうに辞めており進退窮まった彼を救い、自らの会社に招いたのは……もう一人の悪鬼にして本家本元のグリーンゴブリンことノーマン・オズボーンであった。

グリーンゴブリン

 友人を傷つければ、優しいピーター・パーカーの心も傷つく。オズボーンの標的となったフラッシュは、アルコールを飲まされ、自身の車で母校ミッドタウン高校に突っ込まされた。飲酒運転で母校に突入、かのジョックのとんでもない末路と思われてもおかしくない事案だ。
 ジョックという階級制度はあくまで学内の物でしかなく、卒業後には井の中の蛙であったという現実が待っている。天才も東大入ればタダの人。典型的ジョックであったフラッシュを待っていたのは、典型的なジョックの運命でもあった。
 事故により傷ついた身体と名誉を回復させたフラッシュは、一度母校に体育教師として就職するものの、政情不安による求人や戦い続けるスパイダーマンの活躍に触発され、軍隊に再入隊。イラクにて憧れのヒーローの勇敢さに負けぬ働きを見せるフラッシュ。司令官や仲間を危機より救ってみせた彼は、両足を失い、負傷兵として帰国した。

フラッシュ・トンプソン(帰還)

 人生に絶望しかけていたフラッシュを救ったのは、ピーターの厚い友情であった。友情により命をつないだフラッシュの元にもたらされた、軍の極秘プロジェクトへの招聘。失った両足を取り戻し、あれだけ憧れていたスパイダーマンと同じコスチュームヒーローになれる。軍のヴェノム計画に参加したフラッシュは、新たなる正義のヴェノム、エージェント・ヴェノムになった。
※エージェントヴェノムとしての説明はこちらを参照。

エージェントヴェノム

 最初は、アニメと同じくシンビオートを纏うヒーローであることを不安視されていたが、フラッシュの献身とシンビオートを制御しているという事実により、シンビオートを不安視するスパイダーマンやヒーローのリーダー的役割を務めるキャプテン・アメリカの信頼を獲得。サンダーボルツやシークレット・アベンジャーズ、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーと数多くのチームに属することとなった。最初は軍に居たため48時間の時間制限や自爆装置を付けられていたが、フラッシュとヴェノムの管理権がアベンジャーズに移った結果、管理の弱化やハンク・ピムらの尽力により徐々に制限規制は緩くなっている。

エージェントヴェノム(シークレット・アベンジャーズ)

エージェントヴェノム(ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー)

 フラッシュは実写映画としてのスパイダーマン。サム・ライミ版とアメイジング・スパイダーマンの両作に登場しているが、両作共に途中で消えている。もし再度のリブートがあったら、しっかりとした形でスポットライトを当ててほしい一人である。あと何気に、フラッシュ・トンプソンの初登場はアメイジングファンタジー#15、スパイダーマン初登場号である。まだオズボーンもMJもグゥエンもジェイムソンも出ていない頃に、ベンおじさんやメイおばさんと登場。レギュラーキャラ屈指の偉業である。

フラッシュ・トンプソン(初登場時)

 高校時代のフラッシュとピーターの間柄は、決して良いものではなかった。だがフラッシュはフラッシュなりにピーターを分かろうとし、ピーターもフラッシュの素直になれない優しさを見抜いていた。リズにつきあって、なんとなくな!と、言い訳しつつピーターの苦難に、幾度か手を貸してくれている。大学生となり分かり合えたのも、高校時代の思い出と互いの成長があってこそだろう。
 フラッシュが両足を失った時、ピーターは自分のスパイダーマンとしての活動がフラッシュにプレッシャーを掛け、この悲劇を招いたのでは?と内心苛まれていた。だがフラッシュは、シンビオートを制御する事で、スパイダーマンに憧れ目指し続けてきた男の正しさを証明してみせた。物事とは、過ちは証明しやすく、美点は証明しにくいもの。そんな中、自らの行動をもってしてスパイダーマンの活動の正しさを証明してみせたフラッシュは、スパイダーマンの最高のファンにして、ピーター・パーカーの親友と呼んでも差し支えない筈だ。

フラッシュ・トンプソン&ピーター・パーカー

日々雑談~1776~

「俺さあ、アンディの顔見るたびに、フローラ選びたくなるんだよね」
「お前、人妻系のエロゲーやる才能あるから、もっとそういうのやった方がいいよ」
 アメトークのDQ芸人見ながらスカイプしてたら、管理者からすげえアドバイス貰った! どういう才能の見出し方なんだコレ……。あ。最近は自分、デボラ派なんで。ツンデレって、あれぐらいツンが長くてデレが少ないほうが、デレが出た時その希少さに心震えていいと思うんですよ。

>いつも楽しく読ませてもらっています。アメコミを読み始めて十年にも満たない若輩者の自分には、特集記事は新鮮な情報ばかりで助かります。一つ質問なのですが、シンビオートがパニッシャーに取り付いた時の呼称はパニッシャー・ヴェノムなのですか? What ifのタイトルを読んだ時から、個人的にはヴェノムパニッシャーの方が響きが良くてこっちを使ってるのですが、矢張り正式な名称を知りたく思い、お聞きした次第です。お教えいただけると幸いです。

 まずすみません。自分も、読み始めて四年経ってるかどうかなんです……。キャリアとか渡航経験とか語学力は、一先ず脇に置いとくとして。まずホワット・イフ「もし共生体が宿主にパニッシャーを選んでいたら?」のヴェノムはこちらですね。

Venom as the Punisher

 凶悪なパニッシャーと凶暴な共生体が手を組んだ! マフィアもヴィランも滅多打ち、キングピンも殺っちまったぜ!な、もうお前正史でもエディの代わりに宿主やれよなヴェノム。このヴェノムはフィギュア化しているのですが、商品名はVenom as the Punisherとなっています。直訳すると、パニッシャーとしてのヴェノム。少し纏めると、ヴェノム(パニッシャーVer)と言った感じですかね。パニッシャーヴェノムとヴェノムパニッシャーに関しましては、判別基準がない都合上、言いやすいほうでいいと思います。パニッシャーだって、訳者によってはパニシャーですし、これはどちらも間違いではないですしね。余程無い読み方で無ければ、こういう時は好きな方でいいかと。
 あえて言うなら、アニメや映画が参考にしていると聞く、小プロ発行のDCキャラクター大事典やマーベル・アベンジャーズ事典に沿えば、一般的に使われているイメージに繋がる気はします。載ってないものは、どうしょうもないですけど。

 このパニッシャーなヴェノム。短編登場とは言えインパクトが有ったのか、前述のようにフィギュアが発売。かのMUGENに参戦しているパニッシャーの一人にも、スパコンとして登場。そしておそらく銃器を使うヴェノムのイメージとして、エージェント・ヴェノム(フラッシュ・トンプソン)の下敷きの一つになっているんじゃないかな?とも。

ヴェノム(フラッシュ・トンプソン)

 そしてヴェノムになったわけではないですが、正史におけるパニッシャーも、後に共生体入りのコスチュームを一時期着用。処刑人と共生体、もし?では惜しいぐらいに似合いの二人かもしれません。

パニッシャー(シンビオートコスチューム)

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム~その36~

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ第36話。
 アナウンサーによるヒーローたちの実況、何やらデジャブが……と、とら……う……さぎ……?

 比較的不遇であり、生活もままならない時もあり、正しいことをしている筈なのに石を投げられる。ハッキリ言って、いつヒーローを辞めたって文句を言われないくらいの理不尽とともに在るのがスパイダーマン。そんな彼が、今でもヒーローを続けていられる理由の一つが「誰かが信じていてくれた」事だと思うのですよ。石を投げる人が居ても、庇おうとしてくれる人がいる。だからこそ、親愛なる隣人を続けていられるんだ。そう思わせてくれるスパイダーマン像でした。そして、ヴェノムに寄生された事を言い訳にせず、自ら責任を取ろうとする姿に、アキラ達の説得で使命を背負い続けることを決意する姿。序盤に今回の出番、ディスクウォーズのスパイダーマンは、スパイダーマンがなぜ強いのか、なぜ戦い続けられるのかを、きっちり描こうとしてますね。

 本編登場は無いかと思われていたものの、ハルクへの寄生という変化球で出てきた怪人としてのヴェノム。魂ロワイヤルでアニメ絵で出てきた時、すげえマッスルだと思ってはいたものの、まさかハルクがベースになったことによるマッスルだったとは! 90年代、スパイダーマンの好敵手としてマブカプに現れた、ベノムそのもののマッシブさよ……!

ベノム(マプカプ)

 実際、原作におけるヴェノムの中の人(主にエディ、マック、フラッシュ)の未登場を嘆く声もあるのですが、個人的には今回の共生体ヴェノムとしての登場は、悪くないどころか良い落とし所じゃないかなあと。
 物語を創る上でキーワードとして、例えば黒いスパイダーマンの登場やヴェノムの登場、ここに更にエディの登場を加えてもいいとして。スパイダーマンやヴェノムの粋を先週と今週、合わせて一時間に全て入れるのは無理です。なるべく削って磨いて、スマートにしないと一つの話として成立しません。
 そして実のところ、一番簡単にするのは、雑にすること。一番簡単なのは、黒いスパイダーマン=ヴェノムが化けていた偽物、もしくは暴走するスパイダーマンの裏で「スパイダーマンの野郎を乗っ取ってやったぜ、ウッシッシ」とほくそ笑ます事、キャラ付けの余裕もないほど唐突に出た取材記者のエディが偶然寄生される事だと思いますが、これはヴェノムの出番が増えても、おそらくファンの人が望む形ではないし、初めて見る人にとっても良くない形ですよね。だとしたら、ここを削ってしまい、ヴェノムの脅威と、日本人が思うヴェノムのイメージを補強追求するのは、悪くない選択肢なんじゃないかと。無理に出して余計なファンサービスとなるよりは、シュっとさせて分かりやすさを。この分かりやすさの追求は、ディスクウォーズが第一話から抱え続けている命題の一つです。
 コレに関してはいくら考察してもキリがない、例えばキング・リュウさんがTwitterで口にしていた「多のヒーロー対一人のヴィランのリンチにならないような構図」の一部としてのハルクヴェノム化もあるでしょうし、もしかしたら契約のような大人の都合で中の人が出せない事による変化球の登場なのかもしれない。ただひとつ言えるのは、今までの書き方や今週のスパイダーマンを見るに、共生体ヴェノムと中の人の未登場が手を抜いたり雑にしたり、ヴェノムなんかどうでもいいと思っての結果ということは、0に等しい話だと思うのですよ。

と いうわけで、今日の紹介は、ガッツリとヴェノムを。従来のヴェノムのイメージと、今回のヴェノムをつなげる、ミッシングリンクになれれば。実はベノムに関しては、まだまだ書きたいというか、最強形態マッドネス・ヴェノムや変則的なヴェノムプールやパニッシャー・ヴェノムを紹介したかったというのもあるんですが、長くなりすぎるのでそこは今回控えます。この知識の湧き方、ひょっとしたら思っている以上に、自分の中にヴェノムへの興味があるのかもしれませぬ。

ヴェノム(ベノム)

ヴェノム

 スパイダーマンに力を与える代わりに、寄生し感情を餌にしようとしていた共生体。共生体の企みに気付いたスパイダーマンは、決死の覚悟で分離。共生体と分離することに成功した。
※上記の経緯については、前回の記事参照。

 共生体分離の時より、時計の針は少し巻き戻る。静かなる殺人鬼、シン・イーターによる連続殺人事件。通称シン・イーター事件。最も早く殺人鬼の尻尾を掴み、シン・イーターの独占インタビューに成功したのはデイリー・グローブの記者、エディ・ブロックだった。脚光を浴びるエディであったが、栄光は容易く崩れ去ることとなる。スパイダーマンによる、本物のシン・イーターの逮捕。エディがインタビューした相手は、なりすましの狂人であり、偽物だったのだ。
偽者を見抜けぬまま、誤報を出してしまったエディは仕事もなくし、妻にも逃げられる。

「スパイダーマンが真犯人を捕まえた事により、全てを失った」

 思わずこんな事を考えてしまうエディだったが、これが逆恨みであることは自分自身が分かっていた。気を紛らわせるためボディビルに打ち込んだエディだったが、体は鍛えられても気は晴れず。スパイダーマンへの憎悪を捨てきれないエディは、神にすがり始め教会を巡るようになる。辿り着いた聖母マリア教会。この教会こそ、スパイダーマンが共生体と分離した教会であり、離れた共生体は教会に潜んでいた。
 共生体は祈るエディに覆いかぶさると、彼の身体を乗っ取ろうとする。対処できぬエディ、共生体の興奮作用が心をねじ曲げ、エディは自身が最もしてはいけないと思っていた考えに至る。ヒーローのように、自在に力を振るいたいとの潜在意識も、それを後押しした。

「スパイダーマンだ! アイツがオレを、いやオレたちを否定したからこうなったんだ!」

 完全に一体化したエディと共生体。スパイダーマンの大敵となる、ヴェノムの誕生である。映画スパイダーマン3では、記事は分かっていての捏造、感情も最初からエディの逆恨みであったが、原作におけるエディは、同情の余地が十分ある男となっている。

ヴェノム(エディ・ブロック)

 ヴェノムの能力は、共生体由来。黒いスパイダーマンとしてピーターと一体化した事により、スパイダーマンの能力をコピーした結果、ウェブの生成や擬態能力と、エイリアンコスチュームを纏っていた時のスパイダーマンと同じ力を持っている。ただ、ベースとなったエディがピーターより逞しいことも含め、パワーとタフネスはスパイダーマン以上。そして最も恐ろしい対スパイダーマンへのスキルとして、彼の生命線である全方位レーダー、スパイダーセンスを無効化することが出来る。スパイダーマンが蜘蛛なら、自分はスパイダーマンを刺す毒針。ヴェノムのこの言葉は、正しい。

 自称弱者の庇護者として、憎い怪物スパイダーマンと何度も戦い続けるヴェノムであったが、それら戦いと自分のせいで誕生した最凶の殺人鬼を止めるための共闘にて、ヴェノムはスパイダーマンが自分たちと同じ庇護者だと悟り、復讐心を捨てた。その後は、スパイダーマンのトモダチやサンフランシスコに居を移してのヒーローとしての活動。精神的に不安定になってのヒールターン等を繰り返すことになる。

スパイダーマン&ヴェノム

 共生体と共に生きていたエディだったが、元より抱えていた持病のガンが悪化。エディは共生体との別れを選び、分離した共生体をオークションで売り払う。共生体を買い取ったギャングの親分は、息子に共生体をプレゼントし、新たなヴェノムにするが、共生体は精神的に強かったピーターや肉体的に強かったエディと違い、何ら強いところのない少年との共生を拒否。ビルの谷間を飛んでる時に分離という、えらいタイミングで息子から離れ、新たな宿主を探し始めた。なお当たり前の話ですが、親分の息子は転落死しました。ヒドい。
 共生体が新たに見出した宿主は、エディを軽く凌駕するほどに、スパイダーマンへの憎悪を抱いた男だった。男の名は、マック・ガーガン。鉄の尾とスパイダーマンの倍以上の攻撃力を持つと言われているヴィラン。スコーピオンだった。

スコーピオン

 スコーピオンは共生体を受け入れ、新たなヴェノムに。エディ以上にタガがなく、凶悪な本性を持つスコーピオンと融合した結果、ヴェノムは更に危険な怪物となる。スパイダーマンが対ヴェノム相手に積み上げた戦術も、新たな宿主の冷酷さにより、ほぼ無意味に。そのまま食人衝動まで得てしまったヴェノムは凶暴性も身体も肥大化。もはや、誰にも手に負えない存在と化した。

ヴェノム(マック・ガーガン)

 ヴェノムが囚人部隊サンダーボルツやノーマン・オズボーン(グリーン・ゴブリン)が作り上げたダークアベンジャーズに参加することで、国家もヴェノムの能力を知るが、精神を歪める中毒性や何でも喰らう凶暴性は許容できる物ではなかった。国家のためになる、正義のヴェノムを創るための極秘プロジェクトが開始され、やがて軍は実用化に成功。マック・ガーガンがスコーピオンに戻り、空席となっていたヴェノムの座に座る被験者として選ばれたのは、スパイダーマン、ピーター・パーカーの同級生であるフラッシュ・トンプソンだった。
 フラッシュは高校時代、ピーターをいじめていたが、スパイダーマンとなったピーターが活躍する姿を見て徐々に改心。スパイダーマンの正体を知らぬまま、彼と同じ善人でありヒーロー足りえる男になろうと努めてきた。フラッシュは軍に志願し、戦場に赴くが、仲間を守ろうとした結果、両足を失ってしまう。帰国し失意のどん底に居たフラッシュに軍が声をかけたのは、そんな時だった。ヴェノム変身時という条件はあるが、両足が一時的にでも戻り、なおかつ憧れていたスパイダーマンのようなヒーローになれる。フラッシュは以来を承諾、エージェント・ヴェノムはこうして誕生した。

ヴェノム(フラッシュ・トンプソン)

 他のヴェノムに比べ、抑制された共生体により外見はスマート。ヴェノムの能力だけでなく、フラッシュが軍隊で身につけた格闘術や銃火器を駆使して戦う。フラッシュの精神力は高く、共生体を押さえつけるだけの意志の強さを持っていた。スパイダーマンに憧れた男の強さは、スパイダーマンの行いが無駄でなかった事の証明といえよう。ただ、スパイダーマン本人も蝕むだけの暴力性を持つ共生体。フラッシュの精神も蝕まれ、時折暴走とも言える姿を見せるようになる。ただ、歴代のヴェノムに比べればまだ安定しているし、新生されたヒーローチームサンダーボルツにスカウトされた事を切っ掛けに少しマシになっている。サンダーボルツの他のメンバーが、パニッシャーやデッドプールと言った「ヴェノムの狂気? なにそれ美味しいの?」レベルでアレな方々なので、あまりヴェノムが暴れたままだと話崩壊するのでしゃあない。

 朱き狂気カーネイジを始め、髪の如き触手を操るスクリーム、最大級のパワーを持つトキシンと、共生体より派生したキャラは枚挙にいとまがない。だがしかし、スパイダーマンのライバル、スパイダーマンキラーとして産まれたヴェノムは、忘れ得ぬ名である。

 最初のヴェノム、エディのその後についても少し記しておく。
 共生体と別れたエディ・ブロックはその後やせ細り、余命いくばくもないと思われていたが、奇跡と謳われる治療法により、回復。だがそ治療のせいで、エディの体内に僅かに残っていた共生体と免疫機能が融合してしまう。そのまま暮らしていたエディは、偶然ヴェノム(スコーピオン)と対峙。共生体はエディを覚えており、彼の元に戻ろうとする。これを切っ掛けに覚醒するエディ体内の、共生体への免疫機能を持つ細胞。こうしてエディは黒いヴェノムとは真逆の白い身体を持つ、対ヴェノム特化型生物アンチ・ヴェノムとして還って来た――。

アンチ・ベノム

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム~その35~

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ第35話。
 久々のスパイダーマン登場! だが、しかし……?

 アメリカを離れたアベンジャーズに代わり、ニューヨークを守護していたスパイダーマン。多くのヴィランがディスク化したとはいえ、多くのヒーローがディスク化してしまった以上、負担が軽くなることはなく。ハーレムを守るファルコンや、スパイダーマン並みの知名度と抑止力を持つアイアン・フィストとパワーマンが居ないのは、痛いよなあ。ヴィラン以外の、ただの人間たる犯罪者も居るわけで。対ロキや対レッド・スカルのような激戦に参加することはありませんでしたが、スパイダーマン、きっと相当苦労してきたと思います。

 天才にして変人なハンク・ピムの協力という、心強い筈なのにアレ?なんか不安だぞな光明の裏にある黒。NYを震撼させる黒いスパイダーマンの大暴れ。ちくしょう! やっぱりジェイムソンとデイリービューグルは正しかったんだな! ……いやまあ、あくまで原作の話ですが、今日のトニーのコメントのように「あそこの編集長は、スパイダーマンを悪く書くことが趣味」というのは、既に一種の共通認識として市民の間にあります。ただ、ニューヨークが巨大都市である以上、その認識を全員が得ているというわけではなく。スパイダーマンを嫌っている人もいれば、好きな人もいる。多くの人間が住む都市としては、普通の光景です。
 よくマーベルの市民はヒドい呼ばわりされる事がありますが、感情が移ろいやすい面もヒーローに石を投げることも、手のひら返しで賞賛することも、ヒドいとか外道ではなく、多種多様な都市であれば当たり前の、現実的な光景なんじゃないかと。

 話がズレましたが、凶暴化した黒いスパイダーマンを止めるため、次々彼と戦いを繰り広げるヒーロー達。キャプテン・アメリカ、ソー、ブラックウィドウ……軽快なスパイダーマンが相手なだけあって、今回みんな動きが際立ってますね! ブラックウィドウに関しては、初登場回に変なのがいたせいで、初戦闘シーンですし! しかし、ヒーローの中でも最も高潔に近い、キャプテン・アメリカとスパイダーマンの戦い。親愛なる隣人を未だに信じ続けていたNY市民にとって、これほど辛い光景も無かっただろうなあ……。

 戦いとスパイダーマンの逡巡とブラックウィドウの情報の結果もたらされた結論は、共生体ヴェノムによる寄生。細かいことを言ってしまうと、共生体はシンビオートであり、シンビオートが寄生した結果誕生したキャラがヴェノムというのが原作における正式な認識であり。でもこの辺りは、あくまで個人的な感覚ですが、ヴェノムへの一本化でいいんじゃないかと。
 シンビオートやヴェノムといった単語の知名度の問題や、話をシンプルにする都合や大人の事情、あくまで推論でしかありませんが、様々な要素を天秤にかけた上での決断だと思います。原書でも共生体を呼ぶ際、ヴェノム・シンビオートやDWと同じようにヴェノムとか、そこまで名称に拘って無い時がありますしね。この天秤は、難しくあり。

 というわけで、今日の紹介はスパイダーマンです。おいおい、たまには俺も、メジャーなヒーローの紹介するんだぜ! ただし、テーマはブラックコスチューム&他のコスチューム。スパイダーマンについて本気で語ったら、コラム35回分あっても足りないからな!

スパイダーマン(ブラック・コスチュームorエイリアン・コスチューム)

スパイダーマン(エイリアン・コスチューム)

 ニューヨークにて、謎の落下物を調査していた筈のスパイダーマンは、気づけば見慣れぬ場所……どころか、地球ではない別の惑星に居た。しかも周りには、他の地球のヒーローやヴィランも集まっている。後にシークレットウォーズと称される、この事件。全能に限りなく近い存在である宇宙人ビヨンダーにより惑星闘技場バトルワールドに召喚された彼らは、強制的に戦わせられることとなる。
 そして激戦により、スパイダーマンは何時もの赤青ベースのコスチュームを大きく破損。どうしたものかと悩むピーター・パーカーは、謎のマシーンを発見作動させたところ、マシーンは従来のコスチュームによく似た黒いスパイダーマンスーツをピーターに纏わせる。黒いスパイダーマンコスチューム、ブラック・コスチュームはこうして登場した。

黒いスパイダーマン!?

 シークレットウォーズはやがて終戦。スパイダーマンは地球に帰還するが、黒いスーツも代用品兼記念品として持ち帰っていた。だが、スパイダーマンは何時ものコスチュームに着替えること無く、ブラック・コスチュームを着続けることを選択する。なにせこのコスチューム、異星文明の賜物か、まず着ただけで身体能力が拡大、更にはウェブシューターを使わずとも自力でしかも無限にウェブの生成が可能、たとえコスチュームを所持していなくても考えただけで手元に、しかも装着したいと考えただけで自動装着し普段着への瞬時の擬態も可能と、素晴らしい物であった。
 黒いスパイダーマンとして活躍し続けるピーター、しかし性能向上によりスパイダーマンとしての活動は若干楽になったはずなのに、やけに毎日、疲労と倦怠感に襲われていた。限界を迎えたピーターは、シークレットウォーズの事情を知り、優れた頭脳と設備を持つファンタスティック・フォーに助けを求める。ファンタスティック・フォーのリーダーである天才科学者ミスター・ファンタスティック(リード・リチャーズ)による実験と調査の結果、疲労感の原因とコスチュームの正体が明らかになる。

暗黒のスパイダーマン

 ブラック・コスチュームの正体はブラック・エイリアン・コスチューム、異星の科学により作られた布製コスチュームではなく、コスチューム自体が知性と生命を持つ生物シンビオート(共生体)だったのだ。生物と共に生きる生命体であるシンビオートは、スパイダーマンに能力を与える代わりに、毎晩寝ているピーターの身体からエネルギー源となるアドレナリンを採取していた。疲労感の原因は、これである。共生体は既にピーターの指示を聞かぬ程に一体化していたが、リードはこの共生体が高い周波数の音波に弱いことを発見。音波を使うことで、ピーターは共生体より開放された……かに見えたが、リードの研究室から共生体は脱走。油断していたピーターに再度取り憑く。窮地に陥ったピーターであったが、近くにあった教会の鐘楼堂に登り、鐘の音を使って共生体との分離を試みる。生き残るのはピーターか共生体、どちらか一人。最高の宿主を救うため、共生体はピーターから離れていった。
 その後しばらく、共生体は教会に潜んでいたが、やがて訪れたスパイダーマンへの怒りを抱える男を、新たな宿主に選ぶこととなる――。
 なお、共生体と離れた後も、ピーターはブラック・コスチュームを着ていた。ただし、今度のコスチュームは、怪盗ブラックキャットから贈られたただの布製コスチュームである。いつもの赤青のコスチュームに戻ってからも、何度か着用しているが、どうにも精神的に不安定な時、怒りに燃えている際に包む機会が多い。アドレナリンを喰らうための刺激、心中共にずっと在る。元のブラック・エイリアン・コスチュームにも感情を不安定にさせる効果が見られたが、この呪いはイメージとして布製コスチュームにも付き纏っている。映画スパイダーマン3では、共生体に寄生され己を見失っていくピーターの姿がありありと描かれた。

映画版ブラックコスチューム

 印象的なコスチュームとしてゲームにもよく登場しているが、ゲームにおけるブラックコスチュームは主にパワー型。攻撃重視の能力値や荒々しいファイトスタイルで敵を追い詰め、ゲームによっては一時的なブーストであるレイジ(怒り)モードを搭載している。このスーツに関する総論は、スーツの由来も知らず関係も知らない別次元のピーター・パーカーが初めてこの黒いスーツを見た時のコメントに集約されている。
「僕にダークサイドがあったら、きっとこんなスーツを纏ってソイツを表すだろうね」

 ここからは完全に余談だが、敵や状況に対応してのスーツ制作といえばまずアイアンマンのイメージが強いが、優れた知性と応用性を持つスパイダーマンも負けじと開発を続けている。ピーターが自作したものとしては、例えばこんなスーツがある。

アーマード・コスチューム

 かつてマブカプにも登場したアーマード・コスチューム。大学の研究室で作り上げた擬似鋼鉄を使用しており、スピードが落ちているものの、防御力が格段に向上している。

ピーター四變化

 ホーネット、プロディジー、ダスク、リコシェ。殺人犯に仕立てあげられたため、満足な活動が出来なくなったスパイダーマンに代わり、ピーター・パーカーが代わりに着た四つのコスチュームとアイデンティティ。様々な技術や友人親族からの協力を得た結果、四つともそれぞれ独自の特殊能力をもっている。

バレットプルーフ・コスチューム

 超感覚スパイダーセンスを一時失ったピーターが開発した、バレットプルーフ・コスチューム。銃撃を避けるのが難しくなったため、防弾性能に優れたスーツを開発する必要があった。

ステルススーツ

 ステルス・スーツ。音と光の伝達を阻害することで、透明化出来る隠密用スーツ。前述のバレットプルーフとこのステルスは、当時ピーターが務めていた研究所、ホライゾン・ラボが持つ超技術を使用している。

このピーターが作ったスーツ以外にも、多の天才より贈られたスーツが多々ある。

アイアン・スパイダー

 アイアン・スパイダー。魂ロワイヤルにも参戦が決まった、トニー・スターク制作のハイテクスーツ。思いつく限りの能力に加え、強力なロボットアームも独自装備と、スパイダーマンのスーツの中でも頭一つ抜けた性能を持つスーツ。なお、しばらく後、量産型スーツも作られている。

FFユニフォーム

 ファンタスティック・フォーユニフォーム。一時死亡扱いであった、ヒューマン・トーチの代理として加入した際に着用したスーツ。リード・リチャーズの発見した不安定分子が使われており、ピーターの思うとおりに色や姿形を変えることが出来る。この白と黒という色合い、これは当時のファンタスティック・フォーのイメージカラーなのだが、某キャラクターに似てしまうため、実はあまりピーターは気に入っていない。でも、大人としてそれは、心中に秘めている。

 今までのスーツはまともな代物だったが、たまに都合や偶然やその場しのぎで、変なスーツを着るハメになることがある。

アメイジング・バックマン

 ファンタスティック・フォーのお陰でブラック・エイリアン・コスチュームとの縁が切れる。それはつまり、着る物がなくなるという事だった。しょうがねえなと、自分の旧コスチュームを持って来てくれたヒューマン・トーチ。ただ仕様上マスクが無いため、とりあえず紙袋を被ってみた。帰り道、この格好で人助けをしてしまったため、「ファンタスティック・フォーのニューメンバー! アメイジング・バックマン現る!」とニュースになってしまう。トーチがイタズラで背中に「キック・ミー」と書いた紙を貼っていたため、アメイジング・バックマンの謎は更に深まったとか。こんなどうしょうもないコスチュームだが、初めてトーチの代役としてファンタスティック・フォーの元に訪れた際、スパイダーマンはこのコスチュームでやって来た。流石に、マスクはちゃんと被っていたが。

 上記のコスチュームは、自作、他作、おもしろ含め全部、スパイダーマンのコスチュームの一端にすぎない。これらを見て、スパイダーマンの多彩さや可能性に気付いて貰えれば、幸いである。最近増えている別次元のスパイダーマンまで入れてしまうと、これ即ち本当にキリが無くなる。例えば日本で有名なもその一人なわけで。