仮面ライダー×TYPE-MOON SS群

Mask&Moon ~誇り高き4号~

「貴様は出来損ないだ」
目の前に居る改造人間に王は告げる。
だが、その男は王の発言を与せずに反抗の意思を見せた。
「王の宣告を聞かぬか? ならば、それと分かる身体にしてやろう」
王の財宝庫への扉が開き、有象無象の宝具が弾丸となり男に襲い掛かる。
槍、刀、剣……様々な珍奇な武器が男の身体を串刺しにしていく。
その中でも一際大きな刃を持つ戦斧が回転し襲い掛かり、刃で男の右腕を断ち切った。
「これで貴様は只の人だ。弱く、脆弱な人だ。我が与えた数多の宝具を抱いて悶え死ぬが良い、貴様には身に余る光栄よ」
息も絶えた男に背を向け去って行く英雄王。
王は気が付かなかった。
男の仮面に隠された目に、消えぬ闘志が宿っていることを。

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Mask&Moon~完全なる兵器~ 

ゴロゴロと音を立ててライダー二号の生首が転がる。
「二号ッッ!!」
悲痛な声を上げる一号。
六人居たライダーも既に残るは一号のみ。
多少の犠牲は覚悟していたものの、ここまでの決定的な戦力差があるとは。
目の前の見目麗しき美女の戦力は一つの暗黒組織の全戦力にも匹敵するだろう。
「人を捨てたっていうから……どれだけ強いのかと思ったら、なんだたいしたことないじゃない」
アルクェイドが退屈そうな顔で、
――二号の生首を踏みつぶす。
その瞬間、一号は最後の力を振り絞りアルクェイドに襲い掛かった。

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Mask&Moon~聖職狂乱~

かつてツバサ軍団と名乗り、デストロンの一員として日本に飛来した卍教団。
その卍教団の創始はキリスト教の強硬派からという設定がある。
もとはキリストの従属していた教祖が吸血鬼同様の物に成るとは何たる皮肉か。
空に広がる死人のツバサ、それを破るは代行者――

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Mask&Moon~紅き戦士達~

旋風の仮面戦士VS不朽の守護者。
両親と妹の為に身体を捨てた男と正義の為に我欲を捨てた男。
だが既に互いの道は入れ替わり、戦士は正義に、守護者は悔恨の復讐へ進む。
同じ“シロウ”の名を持ちながらも道が同じくなることはなく――

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