日々雑談~6645~
キン肉マンの旧シリーズから新シリーズの変化で最も大きいのは、旧シリーズは悪の超人を迎え撃つ正義超人の戦い、新シリーズは各勢力のイデオロギー闘争と、プロレスのモデルが正義の日本人レスラーVS悪の外国人レスラーの戦いから団体抗争の時代へと変化したことでしょう。
— 藤井三打 (@nikuzousui) 2019年7月1日
Ⅱ世でも、一期生・二期生入れ替え戦や超人オリンピックのような正義同士のイデオロギー闘争に出来そうな構図はあったものの、スカーフェイスやヒカルドのような明確な悪の参戦で、正義対悪に戻ってしまったわけで。
— 藤井三打 (@nikuzousui) 2019年7月1日
究極の超人タッグの荒々しすぎる2000万パワーズや卑怯な手も辞さないザ・マシンガンズ、主役(正義)の万太郎と戦う際、悪くなったレジェンドたちもこの正義対悪の構図があり続けた影響でしょう。
— 藤井三打 (@nikuzousui) 2019年7月1日
新シリーズにおける、マックス・ラジアルの潔い死を見送る無量大数軍。ターボメンの耳を襲うステカセキングの地獄のシンフォニーから始まる、完璧対悪魔の戦い。敵が非道ではないと判明し、正義超人が悪の超人を倒す流れが消えたこの二つのシーンこそ、キン肉マンに変革が訪れた瞬間ではないかと。
— 藤井三打 (@nikuzousui) 2019年7月1日
正義の日本人レスラーVS悪の外国人レスラー=地元の英雄VS余所者の構図は、各地区にプロモーターがいた頃のアメリカンプロレスの構図であり、力道山がほぼ直輸入した構図でもあります。アメリカで地位を築いた自分ごとアメリカンプロレスをそのまま持ってきたジャイアント馬場に、タイガー・ジェット・シンとの一騎打ちで一気に名を挙げたアントニオ猪木と、後継者たちもその構図は受け継いだものの、WWE(当時はWWF)の全米進出による情勢や時代や需要の変化により、徐々に団体やイデオロギーや日本人同士の戦いに変化していくわけです。
まあ、キン肉マンの旧シリーズが正義VS悪の構図でいたのは、タイガーマスクを始めとする梶原一騎作品の影響が大きいのでしょうが。例えばタイガーマスクを読むと、試合のギミックに冷たい世間に話しの細かな点と、ああキン肉マンめっちゃ影響受けてるなあ!というのがひと目で分かります。タイガーマスクの続編として放映されたのはタイガーマスクWだけど、梶原一騎の作風を受け継いでいるのはキン肉マンだと思う。正確に言うと、作風を受け継ぎつつ新たな地平に立っているのが今のキン肉マンですね。
プロレスの進化こそ、キン肉マンの進化の原動力ですわ。