日々雑談~5893~

 デッドプール&ウルヴァリン≠ウルヴァリン&デッドプール

 つい先日、こんな記事をアップしました。名前の前後や序列にも、結構ドラマがあるんですよという話。むしろ、デッドプール&ウルヴァリンがごく普通に受け入れられていることが、デッドプールの人気の保証。いや、もし2000~2010年代辺りにデッドプール&ウルヴァリンなんて作品が出てたら、おかしくない!?ぐらいは普通に言われるでしょ。デッドプールの人気がないんじゃない、ウルヴァリンの人気と格が高すぎるんだ。

 

 しかし名前の前後や序列って、そんな大変なものなのかしら? という話なんですが、結論から言ってしまえばそりゃ大変よの一言。歴史上、上座下座の間違いで起こった争いだの戦争だのはごまんとありますからね。うっかり間違えた、嫌味でわざと間違えた、まあアイツは下座でええやろとあなどっていた。パターンはいろいろですが、結果的にだいたい争いの火種になるのは一緒です。そりゃあねえ、要はおいそれと譲れないメンツの話なんだから、そりゃモメるよ。

 戦争までヘビーなことに至らずとも、名前の前後や序列を巡る暗闘みたいなのは、いろんなところにありますが。わかり易い例を一つ挙げるとしたら、1979年プロレス夢のオールスター戦での馬場&猪木のBI砲再結成の話ですかね。日本プロレス時代はエースで年上の馬場が上で準エースで年下の猪木が下という序列で動いていたものの、日プロ崩壊後のBI砲はそうはいかない。もう既に馬場も猪木もそれぞれ全日本と新日本という団体の長であり、団体の顔として急成長を遂げた猪木もおいそれと馬場の下につくわけにはいかない。もうね、名前のコールの順番はどうするか?(プロレスのタッグの場合、先が格下、後が格上)から始まって、なんとか、「先が猪木、後が馬場」「そのかわり猪木が試合を決める」という交換条件で落ち着いたかと思ったら、猪木側が猪木専用のサクラを雇って猪木コールだけにファンの大声援みたいな状況を作って馬場さんがカチンと来るわで、もうコール一つでシッチャカメッチャカですよ。順序や序列、マジ大事。

 このオールスター戦でのBI砲周りの話は、対戦相手一つとっても、ファン投票だと対戦相手はザ・ファンクスだけど、両方全日本所属の時点で無理! 新日の悪役エースのタイガー・ジェット・シンと全日本の悪役エースのアブドーラ・ザ・ブッチャーを組ませよう! でもそうなると、万が一、馬場がシンを倒したり、猪木がブッチャーをギブアップさせたら、お互いのエース格に泥を塗ることになるし、ボーダレスで劇的な決着はできないぞ!? みたいに、まあ面白い話がゴロゴロと。正直、実際の試合より、試合前の政治劇の方が面白いんじゃなかろうかというレベル。いやー、そのうち三谷幸喜脚本でドラマ「BI砲」やってくんないかなあ!