デッドプール:キルズ・ザ・マーベルユニバース~前半戦~

 去年のベノムプールに続く、今年の大問題作Deadpool Kills The Marvel Universe! 

Deadpool Kills The Marvel Universe#1

 このキルズ・ザ・マーベルユニバース、元々はパニッシャーが主人公でした。パニッシャー版はヒーローに妻と子を殺された男の復讐譚として、大変良く出来ていましたが、果たしてデッドプール版はどうなのか。
 すっげえ簡単にイメージを伝えるとしたら、13日の金曜日やエルム街の悪夢のようなホラーですよ。殺人鬼がデッドプールで、被害者がヒーローな。なにせ今度のデッドプールは、ほぼ不死身。頭を吹き飛ばされても、数コマで蘇る恐ろしい生命力。いつもなら最低一週間はかかるというのに。
 そんな不死身の殺人鬼が、刀やピストルを振り回しながら追いかけてくるという、紛れも無い恐怖。緻密な戦略と思い切った作戦で勝ち星を上げてきたパニッシャーが詰将棋なら、デッドプールは将棋盤で相手に殴りかかっている感じ。もうね、無茶苦茶っすよ。

 以下、すげえざっくりとしたあらすじと、1話から2話までの犠牲者名簿です。まだ前半が終わっただけなのに、なんという惨状なんだ……。
 まあでもコレ、あくまでホワット・イフですからね。現にホワット・イフでお馴染みの監視者ウォッチャーが一コマ目で解説してくれている時点で、所詮パラレルのお遊び企画ですよ。

監視者の嘆き

 つまり、そう構えずリラックスして楽しめばいいのさ!(ウインク

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ウルヴァリンvsハルク ミニレビュー

 出来る事なら全巻買いたいが、世の中お財布事情という物がある。一本買うならコレしかねえだろ! こんな感じでマーベル・アニメイテッド・ユニバース6 ウルヴァリンVSハルクを買いました。なにせ、デッドプール出ちゃってるしね。そして元来のハルク好きとしては、これを選ばぬ道理はない。
 変な赤いのが出ていなければ、プラネットハルクこと超人ハルク:サカールの予言も選択肢に入ったんだけど(ボソッ

 実はこのウルヴァリンVSハルク、メインのウルヴァリン戦だけでなく、ソーvsハルクも収録されています。つまり、ハルクの二本立て。ビバ、パワーキャラ!
 両者ともに内容としては「悪い奴がハルクを利用しようとして、大変なことになる」という流れです。つまり、ハルクのテンプレ。ハルクを利用しようとして、幸せになった人間なんて、アタイ見たこと無い。
 あくまで個人的な好みですが、ハルクを主眼に置いた場合、出来が良いのはソーの方です。ウルヴァリンは、敵がウルヴァリンのヴィラン(セイバートゥース・デスストライク・オメガレッド・デッドプール)ばかりでストーリーの根っこもウェポンX計画なので、ぶっちゃけハルク居なくても別に平気なんですよね。ウルヴァリンと宿敵が戦ってたら、ハルクと言う名の天災が来た感じ。飽くなき戦いを繰り広げる、ハルクとウルヴァリンの姿は魅力的ではあるのですが。あとデッドプールうるさい。超うるさい。「死ね死ね死ね死ね(以下繰り返し)死ねー! さてオレは、何回死ねと言ったでしょうか!?」
 対してソーの方は、ロキがソーを倒すため人間界からハルクを呼び出したというストーリー。ハルク合ってこその話なので、ハルクとストーリーは不可分です。あっさりロキの手に負えなくなり、アスガルドと神々を破壊する勢いで暴れるハルク。友と世界を救うため、命をかけて奔走するソー。そしてブルース・バナーの、勇気ある決断。大迫力の、骨太作品です。
 両作とも見るべきところは多いので、興味が有る方は是非に。ウルヴァリンの爪が血を撒き肉を切るので、規制なしでの地上波放映は難しいかもしれません。OVAならでは。
 しかしウルヴァリンを始めとする不死身系キャラに、アスガルドのタフな神々。もしかして、ハルクの対戦相手にウルヴァリンやソーが選ばれたのって、本人+関係者に殴りがいがあるからだろうか。とんだ災難としか、言うことがねえ。

はじめてのローグス~前編~

ふじい(以下F)「ローグス大原則! ひと~つ! 女子供を殺すな!」

サイレン(以下S)「ローグス大原則! ふた~つ! 麻薬はやるな!」

F「ローグス大原則! み~っつ! スピードスターは殺すな! というわけで、今回の放談はフラッシュのファンクラブ好敵手集団ことローグスの紹介です。闇の騎士バットマンにはジョーカー! 鋼鉄の男スーパーマンにはレックス・ルーサー! 世界最速の男フラッシュにはローグス!」

S「……誤解を招かぬよう最初に言っておきますが、決してネアカなバットマンB&Bのノリに合わせたのではなく、普段からローグスはこんな感じです。フラッシュが死んだら解散して更生、でもフラッシュが戻って来たら再結成後ヒールターン。それがローグス!」

F「決して三流ではなく、一流の実力をフラッシュと遊ぶ戦う方に当てているだけだからな。だいたい、能力だけ抜き出すと、大半のメンバーがX-MENのオメガクラスのミュータント(マグニートーやストーム)と被るんだぞ。お前らもうちょっとこう……ねえ!」

S「ねえ!と言われても。オメガクラス辺りだと、世界の事象を歪められるんだっけか? こう書くと、アイツらスゲーな」

F「それにローグスのメンバーの一人、元素変換能力を扱うドクター・アルケミー。何の変哲もないブレスレットを用意にプラチナへ、女性用下着を黄金に、能力の種は、お守り代わりの賢者の石だぞ」

二人で一人の錬金術師

S「錬金術師の夢じゃねえか! てーか、真理の扉を開くとかベホマラー代わりとか、もっとマシなことに使えよ! 下着に使ってるなよ!」

F「女の子に頼まれたらしょうがないだろ! んなこと言ったら、ローグス全員、フラッシュに全力を傾けている時点でアウトだ。まあほら、賢者の石の存在のおかげで、ローグスがどれだけスゴいか、わかりやすくみんなに伝わったじゃないか」

S「嫌というほどにな!」

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理性で始まる、野蛮な戦争

ふじい(以下F)「戦争をいきなり始めるというのは、野蛮だ。宣戦布告のような通達があるかないかだけで、戦中だけでなく、戦後の在り方も大きく変わる」

サイレン(以下S)「なんだなんだ、いきなり?」

F「いやね。戦争にも、しっかりとルールがあること、立ち居振る舞いが戦局に大きな影響をあたえること。そんな当たり前のことを、ワールド・ウォー・ハルクのコーグさんを見ていたら、思い出してね」

コーグさん

S「宇宙に追放されたハルクが、惑星サカールより連れて来た仲間“ウォーバウンド”の良識派、コーグさんのことか」

左から、ヒロイム、コーグ、エローエ、ミーク

F「ああ。実はワールド・ウォー・ハルク開戦直前に、あの人地球に先乗りしていただろ? 彼の功績を、もっと広めるべきだと、こうピピっと」

S「あの人は確かに素晴らしいお人だが……コーグさんの話って、前にやってるだろ

F「二度あることは三度ある」

S「三度目もやる気か、オメエ」

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デッドプール業界激震な大事件(訳:世間的にはわりとどうでもいい)

ふじい(以下F)「最近、アベンジャーズvsX-MENに合わせて様々なタイインが出てるけど、アベンジャーズやニューアベンジャーズみたいな重要そうなタイインを無視して、アベンジャーズアカデミーやデッドプールの購入を優先している辺り、お前の人生、ホントにニッチだよな!」

サイレン(以下S)「なんでオメエ、いきなり喧嘩売ってんだ!? アベンジャーズアカデミーは、ちゃんとしたAvsXのタイイン展開だぞ? 戦争に巻き込まれないよう、本拠地ユートピアからアベンジャーズアカデミーへ避難してきた非戦闘員や歳若いミュータントと、アカデミーの若手ヒーローたちの交流。少し刺々しい平和的な接触の裏で復活を遂げる、地獄の炎の掲げ手……真面目な話だろ?」

F「1P目から全裸でポーズを決めるヘラクレスなのに、よくもまあ真面目なんて言葉使えるな」

君! まちたまえ! そんな格好で!

S「さあ! お前たちのパワフルさを俺に見せてみろと、男子生徒に全裸で促すヘラクレスさん。なんのパワーを見せつけろというのか」

F「女子生徒に言わないだけ、まだマシさ。まあ、このオッサン、俺そんなに嫌いじゃないどころか、結構好きだけど。あのロクデナシっぷりが。ロクデナシで思い出した。アベンジャーズアカデミーはともかく、デッドプール誌はホント大筋に何も関係無いだろ」

S「気がついたら、X-MEN本誌にメンバー面して復帰してたけどなー」

F「スゲエよな。自分の本誌じゃウルヴァリンと一緒にいるのに、X―MENではウルヴァリンと袂を分かったサイクロップス派のメンバーと一緒にいるって。普通なら内股膏薬扱いなのに、デッドプールだからねえで済まされる不思議!」

S「不思議でもなんでもないな。ある種の必然だ」

F「デッドプール本誌は、デッドプール死亡説が流れたシリーズ“DEAD”が終わったんだって? シリーズ終了後も続刊がある時点で、即消えたけど、死亡説」

S「本人が死にたい! 綺麗な顔でアタイ死にたいの!と言うのを手助けしていく内に、NY裏社会を震撼させたり、ウルヴァリンが何故か死にかけたりするという、いつもどおりのデッドプール展開だったなあ……」

F「赤ならぬ白タイツのX-FORCE版デッドプールが本誌出演という、喜んでいいのかどうなのか微妙なサプライズはあったな。いや、別人とかじゃなくて衣装変えただけだけど。結局、DEAD最終話が最終回でなく、新シリーズとしての続きがある時点で、デッドプールは死ななかったわけだ」

S「え? 死んだけど?」

F「マジで!?」

注:此処から先はそれなりに、そこそこ、おそらく重大なネタバレです。

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