マイティ・ソー:ダークワールド~誰だよ、アイツら!~

 先日公開されたマイティ・ソー/ダーク・ワールド作中において、序盤とエンドロール中にて登場した謎のキャラクター二人の解説となります。
 性質上、ここから先は映画のネタバレです。鑑賞後の閲覧をおすすめします。

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追跡、アントマン!~前編~

 2014・2・25
 最新の情報を※として追加。

F「というわけで、今回はアントマン、そしてハンク・ピムの紹介だ」

S「ああ! アントマン、ジャイアントマン、ゴライアス、帰ってきたイエロージャケット、新ワスプのハンク・ピムだな!」

F「マジで、ウルトラマンジャックレベルでややこしいよな、ハンク・ピム。名前が定まらなかったジャックと違って、全部本人が名乗った上にコスチュームも変えて、別個のヒーローとして存在しているからややこしい。ハンク・ピムのヒーロー名やコスチュームの変遷は後に回すとして。まずは、映画化も決まっているヒーローとしてのアントマンの解説からだ。アントマンが出来る事や、ハンク・ピムも含めた歴代アントマンについて、まず説明してみよう。原作におけるアベンジャーズの創設メンバーである以上、春のディスク・ウォーズにも、おそらく出てくるだろ」

S「え? でも、イメージイラストを見る限り、居ないんだけど」

F「分からんぞ。こっちに見えないくらい小さくなって、アイアンマンの指先やソーの兜やスパイダーマンの股間に乗ってるかもしれん」

S「マイティ・アベンジャーズ方式!?」

虫眼鏡必須

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2014年のテーマ

ふじい(以下F)「アベンジャーズを原作とした、日本産アニメディスク・ウォーズ:アベンジャーズが、予定通り行けば、今年の春に公開されるわけだ」

サイレン(以下S)「制作指揮がディズニー・ジャパンで、制作が東映アニメーション。キャラクター商品担当はバンダイで、地上波全国ネットと。改めて並べてみると、中々好待遇だね。出来いかんでは来そうな感じ?」

F「来てくれるとありがたいねえ。いっそ、今の器を引っ繰り返すぐらいに。どっちにしろ、春以降、今まで全く触れていない新規層や、久々に触れようかと思う回帰組が増えるのは確実。というわけで、今年の方針は、基本的な事をコツコツと。ずっと追いかけている人間にとっては分かり切っていることでも、それ以外から見たら立派な未知であり、眠っている面白さの鉱脈なわけで」

S「そういや、この間、ヴェノムの記事を書いてたな」

F「わりかし好評だったんでね。薄々感じてはいたけど、ヴェノムに触れることで、立ち返ることの大事さをしっかりと思い出せたよ。ベノム、もとい、ヴェノム」

S「Twitterに宣伝を上げる時、ヴェノム表記とベノム表記が混ざってたアレ、ワザとか」

F「ああ。今はVENOMの読みはヴェノムが主流だけど、マブカプの頃はベノムだったからな。パチンコ台やらなんやらでも、ベノム多かったし。姿形のようなイメージが崩れている上にヴェノム表記オンリーだと、過去席巻したベノムと繋がらない可能性もあったわけで」

S「過去の財産を使わんのは、勿体無いしねえ」

F「90年代、地上波でもやってたX-MENなんか過去の財産ザクザクだし、日本での映画の好調の下地の一つに、恐らくこの財産があるよ? あるべき物を把握し、使えるものは使い切る覚悟で使う。これがもう一つの、今年の基礎方針だね」

S「あるべき物を使って、基本に立ち返るって所か」

F「だいたい、そんな感じ。知っている人にとっては当たり前を、世間的な当たり前と思う危険さも、なんか分かって来たしね。例えば、当たり前のように使っているキャップや社長といった略称だって、知らない人にはこれ、キャプテン・アメリカやアイアンマンの略称だって下手すりゃ分からんよ?」

S「そりゃそうだわな」

F「なので、世間的なふわっとした疑問や、知っている人にとって当たり前なことにも、今年は挑んでいくつもりで。空港の入り口で客引きしている怪しげな現地ガイドみたいな人間にも、まだやることはあるわな」

日本人が知らなくてもいい真三大“アメコミのホリデースペシャル”

 様々な世界の三大を見つける。それが、真三大◯◯調査会。
 今回はクリスマスに因んだ海外コミックスの紹介。果たして、どんなものが選ばれるのか!?

 今日のテーマは題して日本人が知らなくてもいい真三大“アメコミのホリデースペシャル”です。
 アメリカンコミックスに脈々と繋がる伝統、ホリデースペシャル。主に、クリスマスを舞台とした短編で構成されており、クリスマスらしい明るい作品から時には嫌な読後感があるホラーまで。クリスマスというテーマ以外は自由という、多種多様なアンソロジーとなっております。

メリー・フリーキン・クリスマス

“サンタクロースVS変人!”
“シンプルながらも、強い、逞しい、良きオヤジなサンタ!”

 まず有権者の皆様に訴えたいのは、アメリカンコミックスにおけるサンタクロースはキャラとして存在しているという事実。多くの子供達の家に進入するためのスニーキング能力だけでなく、いざ障害に遭遇した時対応できるだけの戦闘力を持った存在なのです!
 クリスマスを目前とし、大忙しなサンタクロースハウス。トナカイを脅かし、妖精たちが騒ぐ隙にオモチャ工場に潜入するのは、我らがデッドプール。彼の目的は不明ながらも、華麗なスニーキングテクニックで、見事潜入に成功。しかし、彼の前に立ちふさがったのは、なんとサンタクロース本人!

サンタクロース参上

 リース状のモーニングスターやスティックヌンチャク、更には縮小化からのサンタクロースパンチで、超一流の傭兵を追い詰めるサンタクロース。だがしかし、その間隙を狙い、なんと狂暴な雪男が乱入。サンタクロースVS雪男のデスマッチの最中、デッドプールは雪男を殺害、サンタクロースとの和解に成功し、目的も達するのでした。

サンタ「ガハハハ!」

 そしてクリスマス当日、クリスマスを楽しもう、サンタを心待ちにするマフィアの元に訪れたのは、煙突からサンタの格好をして現れた、デッドプールだったのです!

クリスマスの亡霊が来たぜ!

 というわけでこの作品を、真三大“アメコミのホリデースペシャル”の一つとさせていただきます。

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デッドプールで2013年を振り返りつつ

ふじい(以下F)「マーク・ウィズ・ア・マウス、X-MENユニバース:シビル・ウォー掲載のケーブル&デッドプール。そして先日発売されたデッドプール/パニシャー・キルズ・マーベルユニバース。マブカプ3で鮮烈な日本デビューを果たしてから、幾年月。こうして、デッドプールの邦訳本が三冊も。更には、海の向こうで、単独主演ゲームDeadpoolも発売し、日本発売されずともそれなりに好評。風のウワサでは、かなりの著名人も複数楽しんでいるとか……アメコミにおける現行シリーズも上向きで、好調さがそのまま日本に連動しているかのよう。もはや2013年は、日本におけるデッドプール元年と呼んでも過言ではないな!」

日本版マーク・ウィズ・ア・マウス表紙

Deadpool Kills The Marvel Universe#1

ゲームの俺ちゃんもヨロシク!

サイレン(以下S)「時は正に世紀末……汚れた街角すぎる……!」

F「だってほら、一昔前は、超メジャークラスなヒーローでも、一年に邦訳が三冊出れば御の字だったじゃないですか……」

S「あ。うん」

F「出版頻度の増加から見ても、ジャンル自体は上向きだと思うんだけどねえ。発売前に重版決定みたいな、ブーム期90年代でも中々無かった事態も起きているようだし。それはそれとして。幾つか、デッドプールのマンガやゲームに連動した企画も行っているけど、なんにしても良い感じ。受注販売のシビルウォーはもう中々手に入らないので除外するとしても、オーソドックスなマーク・ウィズ・ア・マウスと、読む人を選ぶキルズ・マーベルユニバース。通常営業と特別営業の極地が揃っているのもいい。ある程度、予想はしていたけど、キルズの方、アマゾンのレビューでも結構評価割れてるしな……」

S「パニッシャーもそうだけど、ヒーロー皆殺しってテーマは、どうしても嫌なものがあるしねえ。おのれ、ディケイド!」

F「俺のハルクがこんなに弱い筈が無い! まあほら、両キルズの共通点として、デッドプールとパニッシャーには強烈な主人公補正がかかっている反面、他のヒーローは主人公補正と一緒に最大最強の盾“会社の都合”も吹き飛んでいるわけで」

S「身も蓋もないな!?」

F「もし他の邦訳本が無かったら、デッドプールのルール無視っぷりが際立って、デッドプール自体の評価が悪くなっていたかもね。確かにルール無視のきらいはあるものの、普段は枠内になるべく収まろうとし、自らの世界を創作上の物と分かっていても、その人生を全力で楽しもうとする。キルズみたいなフィールドじゃなきゃ、もうちょっと慎ましやかな人ですよ? ケーブル&デッドプールでは、一個人としての苦悩や逡巡が垣間見えてたね」

S「キャラだけでなく実際の人間もそうだけど、多種多様な面があってこそ、その人格に深みが出るわけだ」

F「ああ。そうなることで、こちらのインスピレーションも刺激され、読む楽しみや、二次創作をする際の発想の幅も広がると」

S「最近、イラストやSS、やる夫スレなんかでもデッドプールの姿を見るようになったし、確かに元年というか創成期ではあるのかもな……」

F「何故認めたと言いつつ、そんなに微妙そうな顔をする?」

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