日々雑談~2189~

 デッドプール Vol.5:ウェディング・オブ・デッドプールも発売したし、俺も買ってきたし、もういいよね……? ということで、下記2つの記事に追記しました。

デッドプール邦訳奇譚~デッドプール Vol.5:ウェディング・オブ・デッドプール~

デッドプールは如何にして心配するのを止めてチミチャンガを愛するようになったのか

 なんで修正したのかというと、「デッドプールの好物はなぜチミチャンガなのか?」という疑問に関する一つの答えが、デッドプール Vol.5:ウェディング・オブ・デッドプールに載っているからです。超一流の後付とは、こういうのを言うのだ。なので追記のメインはチミチャンガで、ウェディングの方はチミチャンガの追記に合わせつつ本文を補強した感じです。

 この話に関して何故当時触れてなかったのかというと、チミチャンガの記事を書いた当時、一時的に原書が手元に無く、自分の目で確かめられなかったから。邦訳の発売が決まっている書籍のネタバレになってしまうのではないかという懸念。そして、これ持ってきたら、検証も何もなくあっさり終わるよなーという無情さ。

 とりあえずウェディング・オブ・デッドプールも発売したことだし、もういいだろう! てなわけで、追記してぶっちゃけました。予測される経緯に物語的な結末を付けたことで、デッドプールとチミチャンガを巡る話は纏まった感じですね。あくまで、自分の見解としてはですが。ありがとう、ファビアン・ニシーザ!

 今後後付の上書きがあるかもしれないし、まだ未知の設定がどこかにあるかもしれない。もしかしたら、ウェディングにおける後付自体がデッドプールの妄想かもしれない。さて、いつ移ろいゆくか。それとも移ろいゆかないか。先のことは、わっかんねえなあ!

デッドプール邦訳奇譚~デッドプール Vol.5:ウェディング・オブ・デッドプール~

デッドプール Vol.5:ウェディング・オブ・デッドプール

デッドプール Vol.5ウェディング・オブ・デッドプール

あらすじ
デッドプールが遂に結婚!? 人生の墓場もとい分岐点を祝い、続々と駆けつけるヒーローやヴィラン。だが実は、俺ちゃんもう何回も結婚してるんだよね。過去にデッドプールを担当したライター&アーティストが大集結。過去のデッドプールの恋バナを描く、デッドプール結婚アンソロジーも収録! 他にも、デッドプールVS帰ってきたヒトラー。デッドプールの根源に迫る、もう一人の狂人ヒーローマッドキャップとの対峙。デッドプールはちゃめちゃ劇場、ここに開幕!

 

ふじい(以下F)「気づけばもう発売じゃん! ということでね、色々すっ飛ばして、デッドプール Vol.5:ウェディング・オブ・デッドプールの紹介だ」

サイレン(以下S)「まだ邦訳奇譚で紹介してない本、かなりありますよね……?」

F「はっはっは、毎月毎月デッドプール関連誌だけで数冊も出る状況じゃあ、そうそう追いつけねえよ。嬉しいけど無理! ありがたいけどキツい! だから、今回は色々すっ飛ばしてもう、ウェディングだ! 俺は開き直ったぞ!」

S「Vol.5のウェディングをこうして紹介するってことは、マーベルナウ!シリーズのナンバリングも、一冊づつちゃんと紹介するってことか?」

F「うっせー馬鹿! この間行った、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン! 子供向けのスヌーピーコースターでビビって、中々だったし二回目行こうぜ! と誘った瞬間、逃げ出しやがって!」

S「全くこの場に関係ない悪口と暴露のツープラトンだ!」

F「実際身長制限なしで子供向けだけど、速度とかかかってくるGはかなりマジだったよな、スヌーピーコースター。正直、身長制限のあるフライト・オブ・ザ・ヒッポグリフよりハードだったと思う……まあ、スヌーピーでビビリ倒したお前は、ヒッポグリフからも逃げ出して行方不明になったわけだが」

S「あれキツかったよねーとフォローするように見えて、更にディスってるよ!?」

F「ユニバーサル・ワンダーランドゾーン、子供にもウケがいいスヌーピーやセサミ・ストリートやキティちゃんをメインにした低年齢向けと見せかけて、たまにガチなモン、混ざってるよな。そしてデッドプールと言えば、キティちゃん好き。ほら、関係ないような話に見えて繋がった!」

S「脳細胞がトップギアどころか、エンストしてるような話の脱線っぷりだったな」

 

 

F「ウェディング・オブ・デッドプールにはウリがいくつもあるんだけど、まずは当然コレだな」

特徴その1:デッドプール結婚!

S「鉄板だ。わざわざ言わなくていいんじゃない?」

F「この間、邦訳が発売されたデッドプール:ドラキュラズ・ガントレットから連なる、一連のストーリー。結婚相手に関しても、ドラキュラズ・ガントレットを読もう! ネタバレは防止しないとな!」

S「このサイトに来ているような人は、みんな結婚相手既に知ってるんじゃないかな……」

F「シャラップ。ああ別に、ナンバリングどおりデッドプール Vol.4:デッドプール VS. シールドの次に読んでも問題ないぞ。元々、ドラキュラズ・ガントレットは非ナンバリング作。そりゃ、読まなくてもOKな作りにはなってるわな」

S「時系列的には、デッドプールVSシールド→ドラキュラズ・ガントレット→ウェディング・オブ・デッドプールなんだっけ?」

F「そうだな。ただぶっちゃけ、いきなりウェディングから読んでも、OKですよ? デッドプールの特徴として“あーわりと、何処から読んでも平気っすよ”ってのはあるからな。確かにデッドプール Vol.1から読むのが、ベストな形なのかもしれんが、ベストを求めたらキリがないし、せっかく興味を持ってくれた人への要求ハードルも高くなる。あんまり正しい形にこだわると、角を矯めて牛を殺すようなことになりかねんしな……」

S「やりすぎは、よくないってことか。で、肝心の結婚なんだけど」

F「結婚式といえば、様々な演者が集まる場所。最も多くキャラクターが描かれた表紙としてギネスブックに認定された表紙に負けず、本編もまたてんこ盛り。ケーブル、キャプテン・アメリカ、ウルヴァリン、タスクマスター、ボブなどなど。好敵手や友人ポジションのキャラだけでなく、アベンジャーズもX-MENやファンタスティック・フォーにクライムファイター勢も総出演な勢い。ヒーローとヴィランの間をフラフラしてたデッドプールの結婚式だけあって、ヒーローだけでなくヴィランもいるぞ!」

S「シビルウォーみたいな大戦争でなく、結婚式という平和なイベントでこんなにキャラクターが集まるのは、珍しいかもな」

F「更に忘れちゃいけない、デッドプール結婚記念アンソロジーも収録! デッドプール曰く、自分は初婚ではなくもう何度も結婚している。ならばその複数回の結婚とは。デッドプールの結婚に際し、かつてデッドプールを担当したライターやアーティストも一挙集結。デッドプール生誕期から現在までのレギュラーシーズン、ケーブル&デッドプール、数々の中短編などなど。デッドプールに関わってきたクリエーターが描く、デッドプールの知られざる恋愛譚! それすなわち、結婚をテーマにした短編集!」

S「知られざる恋愛譚って、後付ってことですよね?」

F「オフコース! でも、当時担当した人間がその当時の物語を描くこと。それはむしろ、結婚という節目に求められていたことだし、このメンバーを集めたのならば当然のこと。後付だったとしても、それは最高級になるんじゃないかな」

S「……確かに、全く関係ないライターやアーティストが過去話を書くよりは遥かにいいし、これだけのメンツを集めておいて、彼らが担当してきた過去を補強させないのは人材の無駄遣いか」

F「この恋愛譚自体も、笑いあり涙ありSFあり、話によって出てくる結婚相手も意外な有名キャラがいたり、その場限りのキャラもいたりで、実にバリエーションが豊富。そうだなあ、その中から注目作を上げるとしたら、やはり映画デッドプールでヒロインを務めたヴァネッサ(コピーキャット)が出てくる短編かな」

デッドプール&ヴァネッサ(コピーキャット)

F「コミックスにおける彼女はどんなキャラで、デッドプールとはどんな関係だったのか。それが一発で分る、まさに映画後に読むにふさわしい短編、どひゃあ! となる意外な結末も含めて、必見だ! あと地味に、デッドプールの好物に関する設定が、めっちゃ補強されているからな!

S「あとはやっぱ、ドクター・ベティが出てくる話? 彼女、デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウスのキャラだよな」

デッドプール&ドクター・ベティ

F「デッドプール邦訳史上の魁となり、何度も重版するぐらい大ヒットしているデッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウスの描き下ろし新エピソードが収録。こりゃあ、おいしいぜ! セクシーなブロンド眼鏡っ娘に、また会える!」

S「欲望に忠実すぎる!」

F「眼鏡っ娘とは、美学なのさ。あと、結婚式の後といえば、ハネムーン。新婚旅行よ。その行き先は日本、さあ妖怪をウォッチして、ビルをキルするような人にも出会える、ドキワクな旅行の始まりだ!」

S「今、改めて読んだけどさ。俺達が住んでいる国って、こんなに物騒だったけか……?」

F「ニンジャスレイヤーなら日常茶飯事よ」

 

 

F「続いてのウリは、コレだな」

特徴その2:デッドプールVS帰ってきたヒトラー

S「映画の興行収入の話?」

F「違う違う! タイミング的にコイツ持ってるとしか思えねえ……な構図かつタイミングでの邦訳だけど、違うから! ベルリン陥落直前から50年代にタイムスリップしてきたヒトラーが、第二次世界大戦当時、兵士として大暴れしてたニック・フューリー(SHIELD就職前)に復讐しようとする話があるんだって!」

S「おいその説明、デッドプール要素が一切ないぞ」

F「ベルリン陥落直前から50年代にタイムスリップしてきたヒトラーが、第二次世界大戦当時、兵士として大暴れしてたニック・フューリー(SHIELD就職前)に復讐しようとする話があるんだって! なんでかそこにいた、デッドプールも巻き込んで!」

S「申し訳程度にデッドプール要素が付け加えられた!」

F「はっはっは、かの有名な総統閣下シリーズとその元ネタとなった映画「ヒトラー ~最期の12日間~」を髣髴とさせるシーンもあったり、ヒトラーの最期の謎も判明したりと、全力全開でナチスやヒトラーをからかい倒してるぞ」

S「それにしたって、一昔前だと、海外でナチスやヒトラー関係をやるのは規制の関係で難しいって言われてたけど、結局どんな感じなんかねえ。ほら、キン肉マン マッスルタッグマッチの海外版でジェロニモとトマホークに差し替えられた、ブロッケンJrと毒ガス攻撃とかあったじゃん」

F「うーむ……時と場合によるんじゃないかなあ。例えばコミックスのヴィランだとナチス残党系のキャラなんてごまんといるし、映画でもさんざんネタになってる。ただ子供向けのキン肉マンのゲームでは、ブロッケンJrはちとマズいかなと判断したのかもしれん。ただ、今回のデッドプールのヒトラーに関しては、遠慮一切なしというか、下記画像を持ってくる域には達してるな」

もう少し手心というか……

 

 

特徴その3:?????

S「伏せ字!?」

F「コレに関しては、是非自分の目で確かめてほしいとしか言い様がないな。言えることは二つ、まずこの???はデッドプールというキャラの根幹に関わっているということ。ひょっとしたら、今現在出ている邦訳されたデッドプール関係のコミックスの中で、最もデッドプールの深層を描いているかもしれん」

S「その域なのか……」

F「そしてもう一つ、この???に深く関わっているのは、謎の男、マッドキャップであるということ」

マッドキャップ

S「あまり聞いたことのないヤツだが、どういうキャラなんだ」

F「事故により信仰も家族も友人も失ったある信心深い男は、信仰と正気を失い、途方も無い狂気と不死の身体を手に入れた。どんな怪我からも回復できる超再生能力と、他人の羞耻心や抑制心を壊す能力で、容易く他人の精神と人生を狂わす能力を持っている。かつてはキャプテン・アメリカやウルヴァリンも苦しめた、マーベル屈指のトリックスターだ」

マッドキャップVSウルヴァリン

S「不死の能力と、本人の狂気。トリックスターであること……似てるな」

F「ああ。マッドキャップは、デッドプールによく似ている。初出自体は1985年生まれのマッドキャップの方が早いんだがな。この二人の狂人が改めて出会った時、一体何が起こるのか。さっきも言ったが、これは是非自分の目で確かめてみて欲しい。ちょっとしたネタバレになってしまうが、この先マッドキャップは、デッドプールにとって欠かせぬキャラとなる。結婚、途絶えぬ因縁、マッドキャップ。ウェディング・オブ・デッドプールは、デッドプールの過去を知るアイテムでありながら、これからのデッドプールのスタート地点ともなる一冊。つまりは、デッドプールの逃れ得ぬターニングポイントってことよ」

マッドキャップ&デッドプール

日々雑談~2186~

 むむ。デッドプール Vol.5:ウェディング・オブ・デッドプールが明後日の13日発売。店によっては、明日店頭に並ぶか。デッドプールの結婚というテーマもさておき、結婚記念アンソロジーめいた短編集、デッドプールVS帰ってきたヒトラー、デッドプールの根源に迫る中編と、中々にスパーキングしそうな要素がてんこ盛り。このマーベルナウ!のナンバリングシリーズで、屈指のものがあるんじゃなかろうか。好敵手枠なタスクマスターや映画で注目度が上がったヴァネッサも登場と、えれえ豪華なので、明日改めて紹介したいところ。
 いやねえ、あんまりその記事をアップしないのもどうかと思い。同人誌作業中とはいえ、やれることはやれるタイミングにやった方がいいですからね。

 

キン肉マン 第176話 歴史を変える一日!!の巻

「私は何か、間違っていたのか?」

 無量大数軍は壊滅。始祖も大半が死亡し、生き残ったものは全員謀反人。更に最後まで自身に尽くしてくれた始祖サイコマンは消滅。既に超人閻魔そのものと思われていた、あやつが垣間見せる逡巡。頑なに見えたあやつも、彼なりに結果を噛みしめていたのでしょう。これはおそらく、ネメシスも同じこと。今までの戦いや先祖であるシルバーマンの行動が、何の影響も与えてないとは到底思えず。
 でもこの二人は、互いに居ることで、完璧超人の問題となる部分を補強してしまう。だからこそ、リングで倒さねばならない。それがキン肉星の大王であるスグルと、ザ・マンの一番弟子であった悪魔将軍に課せられた指名なのでしょう。
 ……今週すげえいい話なんだけど、天井に頭ついたりベンチ曲げてる武道や、過去のラッキーゾーンでの一戦がすげえトラウマになってるスグルのような、よく見ると面白すぎる部分も多々あり。ああもう、いい話にシュールな笑いを混ぜ込んでくる、これこそキン肉マンだなあ!

 

仮面ライダーW(ダブル) 第1話 「Wの検索/探偵は二人で一人」

 更新が水曜だと聞いたので、取り急ぎ宣伝。仮面ライダーディケイドで一区切りがついた平成ライダー。第二期一番手となるライダーは、画期的な王道を目指すライダーだった! 今でも、一番好きかもしれないライダーの一人。W放映当時は、出来る限り毎週感想書いてましたし。好きでないと、続けられんよ!
 とにかく、必見です。さあて、第二話は……尻だな!

デッドプール邦訳奇譚~デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス~

デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス

デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス表紙

あらすじ

激しく燃えた謎の火の玉がサベッジランドの密林に墜落した。その残骸のなかから出てきたものは……な、なんと我らが愛すべきデッドプールだった! しかも黒焦げ状態で……でも彼には超回復能力があるから大丈夫!世界の破滅を目論む悪の組織AIMと契約した冗舌な傭兵は、謎の新型生物兵器を手に入れるため、ジャングルのなかへと足を踏み入れた。任務の報酬を手に入れるためには、ライバルであるテロリスト組織ヒドラの兵士たちを出し抜かなければならない。
しかし、目的の生物兵器にたどり着くことができたデッドプールは衝撃的な事実を知る。彼が持ち帰るべき生物兵器とは、ベラベラしゃべって、脳をムシャムシャ食べるゾンビ・デッドプールの頭部だったのだ! デッドプールとヘッドプールの珍道中がはじまった!!
え!? ヘッドプールだけじゃ物足りない? それなら、SHIELDのウィルソン少佐やデッドプール・キッドはどうかな? そうそう、無限に広がるマーベルの並行世界を語る時に忘れてはならないゾンビバースでの冒険も盛りだくさんだ! デッドプール史上、最もクレイジーな一冊にして、ファン必携のコミック、日本初邦訳!(Amazon掲載の商品説明より抜粋)

F「日本での発売順に追っていくよ! てなわけで、今日紹介するのはデッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウスだ。発売前にテンション上って、紹介記事を書いたこともあったな。はじめての邦訳デッドプール。デッドプールの邦訳童貞を奪い去っていった作品だな」

S「すっげえ嫌な言い方だ! あれ? ヴィレッジブックスから出たX-MEN ユニバース:シビル・ウォーの方が、若干早いんじゃないか? アレにはケーブル&デッドプールのシビル・ウォータイイン回が収録されていたよな」

F「シビルウォーの方が、タッチの差、数日違いで早いんだよな。ただ通販限定というポジションが、どうにも悩みどころでな。今現在はFujisan.co.jpで購入できるものの、供給の状況が特殊でいまいち紹介しにくい点もあり。ひとまず、現状X-MEN ユニバース:シビル・ウォー紹介は保留ということで。ただ、デッドプールの邦訳筆おろしの一番手は、こっちにしてもいいかもしれんな」

S「嫌な言い方が、更に重ねられた……!」

F「それでマーク・ウィズ・ア・マウスの話になるけどよ。まーこれ、決定版ですわ。しょっぱなから決定版。今でも、書店やアマゾンのベストセラーランキングにふっと出てくるくらいに、売れてるよ!」

S「確かになあ。二転三転する破天荒なストーリー、ウルヴァリンやキャプテン・アメリカだけでなく平行世界の自分自身(例:レディデッドプール)も含めた豪華なゲストキャラ勢、血肉舞い散る派手なアクション、忘れちゃいけない第四の壁の破壊。多くのファンがデッドプールに求めていたもの、全部てんこ盛りだもんな」

F「俺も邦訳するならコレだろうよ!と、邦訳が動く前より他人に勧めていた作品。初めて読んだ、洋書のデッドプールもコレだったかな」

S「つまりデッドプール童貞をこの作品で捨てたわけだ」

F「……OK、言い出した身としてはなんだが、俺の言い方が悪かった。だからそのBL臭のする喩えを、止めてくれたまえ。あと一つポイントとしては、中に入っている小冊子。中に載っているデッドプールの歴史が、ものすごくいい。デッドプールの生誕からこの本が出た2013年まで、この資料も決定版と言っていいくらいの出来。そして結果的に今、唯一の弱点も補強された」

S「弱点?」

F「2013年以降の情報。これは載ってなくて当たり前の話なんだが……」

S「ああそうか! 2013年以降の作品は、次々と邦訳されているのか!」

F「そういうことだな。例えばデッドプールの兵法入門やデッドプールVSカーネイジ、デッドプール Vol.1:デッド・プレジデント以降のレギュラーシリーズはこれに該当するぞ。資料に情報が載ってない、ならば自分の目で確かめてみればいいのさ。むしろ言及していないほうが、未知の状態で楽しめる。こんな見方もある」

S「未知っていうのは、作品を楽しむスパイスだよな」

F「そういうこと。あとまあ、マーク・ウィズ・ア・マウスは一応チーム全員デッドプールなデッドプール・コァに繋がっているわけだが、実はデッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス自体の追加エピソードも存在するぞ。当時サベッジランドをさまよっていたデッドプールとヘッドプール、そしてヒロイン枠のセクシーメガネっ娘ことドクター・ベティ。いや実はあの時、俺ちゃん、ドクター・ベティと結婚していたのよ! そんなボーナスストーリー」

S「ボーナス……? しかし結婚ってことは、ひょっとしてあの本に載っている話か?」

F「デッドプール Vol.1:デッド・プレジデントの先にある、デッドプール Vol.5:ウェディング・オブ・デッドプール。この中に収録されたデッドプール結婚記念アンソロジー集の中に当時のライター&アーティストがそのまま参加した、マーク・ウィズ・ア・マウス追加エピソードがあるぜ。このアンソロジー集に参加しているメンバーや作品は、全員これまでのデッドプール史に携わってきた面々。レギュラーシリーズの担当が多い中、中編ながらも、このアンソロジーに選出された時点で、マーク・ウィズ・ア・マウスの向こうでの人気や評価もわかるってものよ」

S「しかしまだ、デッドプール Vol.5:ウェディング・オブ・デッドプールの邦訳は発表されてないよな……?」

F「ああ。でも、このままいけば、ひょっとしたら……と思えるところにはいるだろ。1巻であるデッドプレジデントから3巻であるグッド、バッド・アンド・アグリーまでの発売は決まっているんだから。是非ともあの、結婚記念アンソロジーでも屈指のどうしょうもねえなあ、この赤タイツは! そんなエピソードを、是非いろんな人に読んでほしいもんだねえ」