日々雑談~3568~

 スパイダーマン・ノワールのコミックスでのエピソードって、そもそもあんまり無いんだよな……VSゴブリン、VSドクター・オクトパス、若干スパイダーバースがらみなVSミステリオぐらいだろうか。根強い人気はあるんだけど、主人公としての活動は少ないというか。主演作が序章で終わってしまったシンに、やっぱノワールは似ているのかもしれん……。

 ノワールシリーズは、1930年代がベースってことで、富豪で冒険家のアイアンマンに全盛期のギャングたちと競り合うパニッシャーとこの時代ならではの色が濃いんだよな。X-MENやルーク・ケイジを取り巻く社会情勢は、苛烈にして過酷としか言いようがないし。ギャングとフリークスが闊歩するノワール単体でのアニメ化や新エピソードや邦訳も、どうにかならんかなあ。ノワールのヒーローたちには、未知の市場を切り開けるだけの個性があるぜ。

日々雑談~2213~

 ついこの間までは猛暑だったけど、今日は酷暑だ。ひどく蒸すし、台風の影響によるにわか雨で、おいそれと窓も開けられない。でも流石に今週が暑さの山場……だと思いたい!

 今週のアルティメット・スパイダーマンVSシニスター・シックスは、スパイダーマン・ノワール編。色なき陰影の深い世界に投入されたのは、灰色の肌を持つミスター・フィグジット(グレイハルク)に白い髪と黒い肌を持つMr.ネガティブ。灰に白に黒、映像に馴染むキャラを持ってきつつ、フィグジットの部下としてサンダーボルト・ロスやA-ボムを自称するリック・ジョーンズを配置と、ニヤリと出来る小ネタも忘れない。匠の技です。

 最後、世界に色が取り戻されると同時に、実はフィグジットがグレイではなく緑、本来のハルクそのものだったと明かされるのもいいですね。それとも、ヒーローとして目覚めた結果、緑色になったのか。どちらにしろあの色は、ノワールの世界に差し込んだ光なのでしょう。あの色彩はようやく芽生えた、フィグジットとスパイダーマン・ノワールの信頼の証でもあります。ノワール版アベンジャーズとか、ちょっと見てみたいねえ。いやまあ、コミックスでノワール化しているヒーロー準拠だと、アイアンマンにデアデビルにパニッシャーにウルヴァリンにパニッシャーと、中々にアウトロー感溢れたチームになりますが。

 そしてもう一つの巨大ヒーローチームことX-MENのノワールは既に存在していたり。

X-MEN NOIR

 ノワールの厳しく陰鬱な世界観に、X-MENはよく馴染む。それは意外なのか、はたまた順当なのか。

ミニコラム:スパイダーマン・ノワール&スパイダーハムの話

 久々にアルティメット・スパイダーマン:ウェブウォーリアーズをリアルタイムで視聴。ここ一ヶ月近く時間が取れなかったので、ホントに久々。水曜のディスクウォーズはどうにかなっていたのに、曜日が一日ズレただけでコレとは……。
 異次元のスパイダーマンシリーズ第二回、本日のスパイダーマンはスパイダーマン・ノワールとスパイダーハム。白黒とカートゥーン、水と油というか、30分にこの2つを詰め込むのかよ!?

 ノワール(NOIR)とは:フランス語で黒という意味。映画や小説などで犯罪者や闇社会を題材にした、作風も指し示す。

スパイダーマン ノワール

 ノワールと名付けられているだけあり、スパイダーマン・ノワールの作風は只管ハードかつ陰鬱な物。上記画像で拳銃を手にしているように、ノワールは銃も使い、殺害も視野に入れた若干冷酷寄りのファイトスタイル。ピーター・パーカーが変貌したのではなく、ピーター・パーカーですら、そうせざるを得ない世界観なので……ノワールでも“ベンおじさんの死“は描かれましたが、この世界のベンおじさんは怪鳥人間ヴァルチャーに寄り、はらわたを食われて殺されました。ノワールのヴィランは、超人よりも人間寄り、その代わり、狂気と悪意に欠けた分を全振り。すっごく簡単に言ってしまうと、バットマンのゴッサムシティみたいな感じです。つーか、普段からノワール並みのゴッサムって、逆に考えてみるとあそこマジすげえな……。
 ノワールはスパイダーマンだけのものではなく、あの世界にはパニッシャーもルーク・ケイジもウルヴァリンもX-MENもハルクもファンタスティック・フォーもアイアンマンもウルヴァリンも居る。超人はサーカスのフリークスとなり、常人は過酷な現実に立ち向かう。むせ返るほどの硝煙の匂いが、たまらぬ世界です。

ノワール一同

 一方のスパイダーハム。一発ネタに見えますが、80年代に一発ネタとして生まれ、そのまま30年以上生き続けている、一発ネタのベテラン選手。大馬鹿野郎の一員としてみれば、デッドプールの先輩的ポジションでもあります。
 アニメだと、変な蜘蛛に噛まれた豚でしたが、原作だと変な豚に噛まれた蜘蛛が変貌した存在。おもしろ放射能グッズで放射能を浴びて頭おかしくなったメイ・ポーカー(豚)が蜘蛛に噛み付いた所、蜘蛛が変貌して豚に。まだ混乱中のメイおばさんは、元蜘蛛の豚を自分の甥のピーターだと言い出し、ピーター・ポーカーここに誕生。オウ……ノウ……。
 長期連載ではなく、ポツポツと忘れた頃に出てくるスタンスなため、設定はわりと適当です。原作でも普通に蜘蛛に噛まれた豚扱いだったり、仲間のヒーローやヴィランのモチーフとしている動物が入れ替わってたり。しかし動物系ヴィランが何故か他の動物になったり、エレクトロが電気ウナギってまんまじゃねえか!なのがいたり、ミステリオはゴリラ化って、それ本家より強いんじゃね!?なのがいたり、コマ一つだけで、ホントどうしょうもねえなコレ!

スパイダーハムVSスインスター・シックス

 こうして並べてみると、一見陰鬱で狂気を孕んでいるのはノワールだけど、真の狂気はハムの方にあるような……子供にも向けたアニメでの、セット理由が狂気だったら嫌だなあ、おい。唯一の正気は、昔に比べてデザインが大幅変更されてたアイアンマウスか。

アイアンマウス

 もうディズニー傘下だから、こっちのデザインで出してみました!言うたら、次の日マーベル・コミックスごと更地になってそうなデザインですネ!