『S+A~Return of Ten-Faced Demon~』予告

予兆から始まった物語は、大都会を舞台にしての死闘に。仮面ライダーとアメリカンヒーロー、ここに邂逅――。

 

自他共に認める至高の狩人、クレイブン・ザ・ハンターは南米アマゾンにて古代インカにまつわる様々な力を盗み出す。彼の目的は、己の手から逃れ続けている究極の獲物、スパイダーマンを狩ることにあった。秘宝ガガの腕輪により強化されたクレイブンと、人と獣、禁忌の呪術により創りだされたクモ獣人の暗躍によりスパイダーマンは追い詰められる。

 

「どうだ。蜘蛛糸に捕らえられる気分は?」
「……思ったより悪くないね。君たちが何度も縛られるような事をする気持ち、分かるような気がするよ」
「ショワーッ!」

 

窮地のスパイダーマンを救ったのは、ガガの腕輪と対になる、ギギの腕輪を装備した野生児アマゾンだった。彼は秘宝を盗んだクレイブンを、ニューヨークまで追ってきたのだ。互いの善性を信じ合い、スパイダーマンとアマゾンはトモダチとなる。

 

「スパイダーマン。タキに聞いた。助けて欲しい。アマゾン、クレイブン捕まえたい。腕輪取り返したい」
「ああ。君の言うことなら、何でも聞くよ。それに、彼の相手は、僕のほうが慣れている。君も今日から、スパイダーフレンズだ」
「フレンズ……トモダチ?」
「そうそう、アメイジングなトモダチ」

 

一方、スパイダーマン打倒を掲げ、スパイダーマンの敵を招集したクレイブンであったが、彼の目的はスパイダーマンを狩猟することから逸脱しようとしていた。毒を飲まされ、倒れるスパイダーマンの宿敵達。唯一耐えたサイ男ライノは、謎の女、赤ジューシャを従えたクレイブンの変わりように、戦慄する。

 

「生き残ったのなら、ちょうどいい。お前には、二人を誘き出すための花火となってもらおう。そしてその後は、十のうちの一となる」
「何を言っていやがる。お前、本当にクレイブンなのか?」

 

クレイブンに付けられた毒のせいで動けぬスパイダーマンに変わり、街中で突如暴走を始めたライノと対峙するアマゾン。やがて駆けつけたスパイダーマンは目撃する。アマゾンもう一つの姿、仮面ライダーアマゾンを!

 

「スパイダーマン!?」
「デアデビルじゃないのか!?」
「ケイザーでもない、日本人だ!」
「じゃあ誰だよ、アイツ!? 新人!?」
「サイ獣人 覚悟! ウゥゥゥゥ……アーマーゾーン!」

 

協力してライノと戦う、スパイダーマンとアマゾン。ガガの腕輪に憑いた執念と呪いに突き動かされていたクレイブンは、自身の身体と魂、八の悪しき魂を用いて、仮面ライダーアマゾンが斃した十面鬼ゴルゴスを復活させてしまう。

 

「ゴルゴス! 蘇ったのか!」
「ゴルゴス?」
「ゴルゴス、裏切り者! 初めに、ガガの腕輪を盗んだ男!」
「見よ、ゴルゴス真の姿を! 復活、十面鬼ぃ!」
「あ」
「どうした!? スパイダーマン!」
「いや、ちょっと気づいちゃってさ。あの岩に埋め込められた九人の悪人、全部僕の知り合いだよ……」
「トモダチ?」
「全然。むしろ、ノットトモダチ」

 

現れた獣人軍団と共に、自身が支配しアマゾンに壊滅させられた秘密結社ゲドンの復活を宣言するゴルゴス。コンクリートジャングルにて、二人のヒーローが、積もり続ける悪の執念に立ち向かう!

 

「大切断!」
「馬鹿な、我ら恨みの軍勢が! 貴様らの息の合いようはなんだ! テレパシーでも使えるのか、そこの蜘蛛!」
「君、部下もこんなに居て、十人も集まってるのに、分からないの? アメイジング・フレンズは、言葉を使わなくても相通じているのさ」
「貴様は……貴様は……ふざけたことしか言えんのかあ!?」
「悪いね瞬間湯沸器。僕の口は、君みたいなのには止まらないんだよ!」

 

COMIC1☆8 せ13b 肉雑炊
新刊『S+A~Return of Ten-Faced Demon~』300円にて頒布!

S+A 表紙

 

「ニューヨーク市民の優しさにむせび泣く男、スパイダーマン! ……なんてね」

お知らせ

寝落ちしてました。申し訳ないです。
明日はディスクウォーズなので、何事もなければコラム更新です。

アメコミカタツキ4 予告

アメコミカタツキ4表紙

 

※予告として、本作収録のプロローグを掲載します。その後、予告です。

 

衛宮士郎。特徴的なのは、ブラウンがかった髪くらいな、お人好しの高校生。彼は今、後輩と共に、市内を散策していた。
「うーん。虎柄は無いとしても、この青色か紫色かで、悩みます。先輩はどっちが良いと思います? ……先輩?」
新しいエプロンを買いたいから、相談に乗って欲しい。その申し出の通り、店の軒先にかけられたエプロンを見ている、後輩の間桐桜。一方、快く引き受けた先輩は、心ここにあらずで空を眺めていた。
「ああ。ゴメン、桜。ちょっとあの雲がさ、気になって」
青空に浮かぶ、二筋の飛行機雲。細長い雲が、風以上の速さで青空に白を描いていた。
「速いですね」
「ああ。まるでジェット機だ。機影なんて、見えないけど」
「……それで先輩は、どちらの柄が良いと思います?」
「あ。うん。そうだな、青かな」
「私的には紫なんですけど」
「俺が自分で着るんだったら、赤なんだけどさ」
士郎の興味は、あっさりと本来の物、可愛らしい後輩が求めているエプロンへと移る。
もし彼が、飛行機雲の正体を知っていたら、エプロンどころでは無かっただろうに。
飛行機雲の一つが、妹だと知っていたら。

 

more

コミティア106 情報

 10月20日のコミティア106にサークル肉雑炊として参加します。サークルスペースは、
 “ね09a”です。
 今回のコミティアはスケジュールと(お財布の)体力的にコピー本で行くと早々に決めていましたが、内容が中々決まらず。悩んだ結果、今回は評論本で。日本の漫画とアメコミの比較論、P数と時間に余裕ありましたらアメコミ邦訳本の初心者向け紹介ガイドを付けます。コミティアは二次創作厳禁ですが、評論として触れるのはOKなので。アニメ評論誌なんてのもあります。
 率直に言ってしまうと、当日協賛企画で海外マンガフェスタがあるので。どちらかと言うと、海外マンガフェスタを見て海外コミックの存在を知った人、興味はあるものの手の出し方が分からない。ジャンルの入り口で迷っている人を誘うような物を目指して製作中です。創作系としての新刊か評論かで迷ったんですけど、こういう機会もあまりないのと、前回の創作系の新刊が……あまり出ていないので、新鮮味はまだあるかなと。創作系、オリジナル系サークルの顔は既刊でアピールさせてもらえれば。オリジナルの同人誌は全部持っていきます。
 なお、比較論と言っても、固く難しい代物ではなく、日本を例として、アメコミにおける物語の展開や世界観の作り方といった物が紹介できれば。現時点で本文に“ファミコンジャンプ”とかシレっと入ってるよ!w 単にアメリカ最高日本ダメダメというのは嫌いなので、アメコミの弱点や日本の美点もなるたけ公正に挙げていきます。
 そして付けられたら付けたい邦訳ガイドは、当日幾つかの企業やブースが邦訳本を持ち込む様相、買おうと思えばその場で買えるなら後押しするしか無いじゃない!ということでひとつ。会場や書店に在庫がある確率の高い新しめの本や、オススメな既刊を紹介できれば。
 一先ず現状、このような予定となっております。どうぞよろしくお願いします。
なお、今回のコピー本は、無料配布するつもりでおります。 
 さてと、何処から手を付けていこうか……。

お知らせ

 すみません。眠気と疲れがどっと来たので、今日は更新休ませていただきます。今日は平気だと思っていたのに、夜に、ほぼ一日遅れで疲れが。怖! この間が怖!