日々雑談~2323~

 完璧始祖たちが師匠を超えられない弟子と定義づけられたことで、シリーズのテーマである“師匠越え”が一気にザ・マンVS悪魔将軍の戦いに入りこんできた。そんな、今週のキン肉マン。ようやく今週、悪魔将軍に勝ちフラグらしいものが見えてきた。友情の力は、キン肉マンにおける最大級の勝ちフラグだからなあ。

 ザ・マンVS悪魔将軍の戦いは、完璧超人と悪魔超人のトップ同士の対決。いわば、団体対抗戦の顔も持っているのですが、互いの頂点であるエース同士の対決って、実際とんでもない熱気を産むのよね。プロレスで言うなら、国際プロレスを離脱した元エースのストロング小林対新日本プロレスの象徴アントニオ猪木とか、恐ろしいまでの実券販売を記録したUWFインターナショナル(Uインター)VS新日本プロレスの対抗戦とか。流石にその場に居合わせたわけじゃないけど、ファンの熱気や衝突がえらいことになっていたようで。チケットが足りないので、税務署員立会の元、手書きチケットをその場で発行。諍いの末に配水管を破壊して武器にした。チケットを譲ってもらうため、会場前でどれだけこの試合が見たいかの大アピール合戦が始まった。もう、数々の伝説が語られております。そりゃ、ザ・マンVS悪魔将軍も熱くなるよね。

 ついでに、団体対抗戦での完全決着の例と言えば、UインターVS新日本プロレス。メインイベントは高田延彦対武藤敬司の対決でシメられたけど、この対決が武藤の四の字固めでのギブアップ勝ちに終わったことで、Uインターの命脈は断たれました。格闘技であることをアピールしていたUインターのエースが、相手の協力がないとかからない、純然たるプロレス技の四の字固めで敗退。必ず殺す技で、格闘技団体Uインターの理想も理念も奪い取るという衝撃のフィニッシュ。この後、全てを失ったUインターが解散したことも含めて、ここまでの団体対抗戦は史上稀に観るレベルだったのではないでしょうか。他にはアメプロのWWE対WWCの興行戦争も無茶苦茶なことになってたけど、アレは団体対抗戦とはちと違うというか、アメリカ人マジ怖い!な一件だからなあ……。

 

日々雑談~2305~

キン肉マン 第196話 頂上決戦、開幕!の巻

 悪魔超人の頂点である悪魔将軍と完璧超人の頂点であるストロング・ザ・武道(ザ・マン)の戦いが、いよいよ開始。両勢力のトップ同士の戦いであり、一番弟子と師匠の戦いであり、何より二人の信念をぶつけ合う戦い。これは、面白くならなかったら嘘だぜ。

 キン肉マン作中にてトップクラスのチートと言えば悪魔将軍だったものの、その悪魔将軍すら圧倒するザ・マンの超チートっぷり。ガンマンのパワーにシングマンの強靭さって、この時点でもはや並大抵じゃねえよ。この完璧始祖全員を凌駕する武道の強さへの例えもまた、悪魔六騎士の集合体である悪魔将軍と対になっております。始祖の集合体に勝てるのかどうかって話ですが、悪魔六騎士も始祖を数人倒しているので、出来ない話じゃないんですよね。

 作中、武道はまだ魔雲天の1試合しかしておらず、この悪魔将軍戦が2試合目となるわけですが、たった1試合でしか強さを見せつけていないのに、2試合目でチートな悪魔将軍を圧倒する光景が自然なのが凄い。直系の弟子である完璧始祖の凄まじさや神話の如き過去の物語と、試合以外で武道の凄まじさが補強された結果でしょう。

 超大物同士の対決はどうなるのか。格闘技団体のシームレス化が進んでいる昨今、これほどのトップ同士の対決は現実でもそうそうあるめえよ。

日々雑談~2300~

>オズボーン時代のサンダーボルツみたいな感じかな>チーム王蛇  部下がアレな戦闘馬鹿揃いだった印象もありますが

 ノーマン・オズボーンは時折部下がヒクぐらいにイッてしまう感じですが、王蛇はエニタイムでイッてしまっているので、そもそもチームとして成立するのかという不安もw ビースト・スクワッド、どうなんのかなあ。そもそも鏡先生、こいつらの切除を下手すると単独でする羽目になるってハードすぎやしないかなあ……?

 

 今週のキン肉マン、遂にザ・マンが最終的な判断を個々に委ねたことにより、完全に善悪の戦いから各勢力のイデオロギー闘争にシフト切り替わったよね。現状“頑なな元神(悪)を成敗する”という展開は消失したわけで。

 新シリーズになってからのキン肉マンと過去作の一番の違いは、やって来る悪と迎え撃つ正義の構図から脱却したことだと思います。正義超人、悪魔超人、完璧超人の三つ巴。どの勢力も単なる正義や悪ではなく、ぶつけ合うだけの未来と理想がある。プロレス史的に言うなら、悪い外国人を迎え撃つ力道山から、団体乱立時代+日本人エース同士の対決の時代に移り変わった感じですね。

 この流れに、2世での究極の超人タッグ編における、伝説世代と新世代の「世代間闘争」も加えたいのですが、究極の超人タッグ編はまだ善悪の戦いから逃れられていないとこがあったので。頑ななキン肉マンや、老害イメージがついたネプチューンマンはその一例。ただ、ここでの試行錯誤があったからこそ、新シリーズにて一歩先のステージへ足を踏み入れることが出来たのでしょう。今のネプチューンマンの「対話」を打ち出す完成度は、悩み苦しんだタッグ編でのネプチューンマンがあってこそ。

 歴史は途絶えることなく繋がっているのです。新シリーズだからと言って、全てがリセットされるわけではない。だからこそ、こんなにも面白いし、熱い――!

日々雑談~2295~

「そこで一つの仮説なのですが……さらに以前はもしかしたら、ウェイドはスレイドと呼ばれていたのでは……?」

 こんな感じで、デッドプールのおもしろ起源説流してみてえなあ……。そんな今週のキン肉マン。完璧超人の長として振る舞う武道、神話じみたエアーズロック秘話。話として肝心要なところは全て研磨された美しさがあるのに、ミートくんの面白グロロ起源説やゴールドマン&ザ・マンの巨大彫刻が全部持っていってしまっているのは、ホントずるいわ……今回の話、当時のザ・マンのゴールドマンへの肩入れっぷりが感じられて辛い。二人っきりで特訓をつけるって、完全に後継者としての扱いだからなあ。武芸者なら、秘伝を伝える相手。ああ、深く考えてしまうと、辛い。

 明日、冬コミで配布したおまけコピーこと「アメコミカタツキ~マキジと学ぶブラックパンサー~」をWEB上で公開する予定です。蒔寺楓とブラックパンサー、二人の黒豹が交錯する時、導き出されるものとは……!? それでは明日までお待ち下さい。なお、ちょっとだけイベント配布分より違うトコがあります。ちょっとだけね。

日々雑談~2289~

 録画していたタイガーマスクWをイッキ見。もう少し荒唐無稽なデスマッチやマスクマンの投入や、演出ギミックを丁寧に描いて欲しいという要望もあるものの、綺麗な一区切りとして覆面トーナメントが着地していたので、一時的にでも終わり良ければ全て良し。うん、アイアンマンのヘルメット並みにギミック満載なマスク着けてた黄金仮面やピラニアンとのプールデスマッチや歩く放送禁止レスラーなミスター・ノーみたいな、怪しさも欲しいんだ……。

 なんとなしに原作のタイガーマスクも読み直すようになったのですが、タイガーマスクWのナオトやタクマがあまり強く受け継いでないタイガーマスク(伊達直人)の特徴が、一つあったね。これに関しては、同じプロレス漫画なキン肉マンの主人公であるスグルが受け継いでいるんだけど。
 直人もスグルも、幼少時代のつらい経験のせいか、わりと自分自身と他人を信じきれない部分があるよね。自分自身を根っからの悪役やダメ超人と卑下したり、絶望を前にして自棄になったり逃げ出してしまうようなところ。決して心まで鉄な強い人間ではなく、ずっと辛い弱さを秘め続けている。
 ただ、二人共根は恐ろしいまでの善人であり、たとえ弱さに苛まれても、最終的には逃げずに諦めずに立ち向かってくれる強さがあるというのも共通項です。だから二人は、タイガーマスクでキン肉マンなのでしょう。心の弱さに抗い続け、それでも正しくあろうとする姿勢があるからこその、二人のヒーロー。ああ、心に弱さが無ければ、スーパーヒーローじゃあないのさ。