お題~ディケイド→ギャレン→ディケイド&スカイライダー~
ふじい(以下F)「九つの世界を巡る宿命を背負った仮面ライダーディケイド。九つの世界と言うのは当然、過去の平成ライダー九作品の事だな」
サイレン(以下S)「で、橘さんの話なんだけどね」
F「九つの世界を巡ると言う事は九つの世界での戦いを強いられたのと同じ事、グロンギやイマジンではなくて過去の作品の栄光との戦いだ」
S「で、ギャレンの話なんだけどね」
F「平成ライダーの各作品にはそれぞれファンが付いている。最初はクウガの世界と言う話が出た途端に、かつてクウガを愛しアルティメットフォームの強さと覚悟に見ほれたファンの口調は激しくなった。これから先世界が変わるごとに、それぞれを愛したファンの熱い批評が繰り広げられる筈だ」
S「で、天野浩成さんの話なんだけどね」
F「完全にファンに応えろというのは無理だ。しかし、批評ではなく罵倒が始まるような作品にしてはいけない。それは過去の作品とクロスオーバーさせる上においての、必要最低限の礼儀だ」
S「で、ダディの話なんだけどね」
F「……」
S「じゃあそろそろ、ダヂャーナザンの話を」
F「お前の頭ン中はどれだけギャレンパラダイスなのよ! わかった、ブレイドの話から始めればいいんだな!?」
S「実際、誰かが代役するとしても並大抵じゃあないぞ、橘さんの代わりは」
F「いきなり橘さんの代わりはと言われても、ふつー橘さんって誰?ってトコから始まるんだよ。簡単に言うと平成雑魚ライダーの始祖がシザースで悪のライダーの始祖がアナザーアギトだとしたら、ギャレンは名護さんや地獄兄弟が継承した変人ライダーの始祖だね」
S「剣崎に負けないオンドゥル語」
F「味方にするとやっかいで、敵に回すとすげー強い。リアルスパロボ補正」
S「藻に漬かって復活」
F「そしてパスタをむさぼり食う」
S「パワーアップアイテムは宅急便で届きました」
F「玉砕覚悟で大金星」
S「しかし後にこの金星が世界崩壊の切欠になるとは……」
F「ちなみにもしここで金星を取っていなかったら、剣崎アンデッド化というBADエンドを大いに避けられた可能性が。ギラファアンデッドを倒すってえのは、BADエンドへのフラグ立てだったんだな」
S「劇場版でも大活躍。黒幕に良いように騙されてました」
F「しかも最後は何故かアフロでダンシング。ちょ、アンタ一応部下とか全滅してるんだからさ!」
S「実にヒドい」
F「これだけ言っても、まだ半分以上残ってんだよな。橘さんのオモシロポイント。例のイメージソングの辛味噌!とか」
S「アレ、本人がそう歌っているって公言してるんだよな……。このような方の代役をしろとは、なんという無茶か!」
F「まあ、確かに。てーか橘さんの中の人の天野さんそのものだからな、橘さんのキャラって」
S「あー、楽屋で睦月役の人がインタビューしてた時に」
F「天野さんが突如乱入してきて」
S「『大変だ!向こうの部屋にお寿司があるぞ!』」
F「『しかもウニもだ!』」
S「スタッフの方に、『あれは皆さんへの差し入れですから後でみんなで食べましょうね』とあしらわれる天野さん」
F「そしてインタビューを邪魔されてイラッとする睦月役の北条さん」
S「剣のライダー四人でインタビューを受けていた時も、天野さんが空気を読めない発言をして北条さんがイラっとするというやり取りがテンプレのようにあったな」
F「駄目な先輩に後輩がイラっとするという関係は、まさにギャレンとレンゲルのライダー師弟の関係。剣は恐ろしい程にリアルだよ! 待て、このままだと今回の対談が橘さんトークだけで終わってしまう。無理やりだけど、内容を変えるぞ」
S「じゃあ次はムッコロさんの話だな」
F「お前はブレイドのスタッフになんか弱みでも握られてるのか?」
F「実際、クウガ対ディケイドに求められてたのって、ディケイドがクウガを性能で圧倒する姿ではなく、かつての主人公として互角に渡り合う姿。要はスピリッツでの1号VSZXみたいなのを皆は求めてたんじゃないのか?」
S「奇しくも最古VS最新同士だな。クウガを旧型と言うのはちと違うけど」
F「スピリッツでの1号は元祖ライダーとしての技と経験でZXを圧倒したからな。でもZXも分身機能や痛みを感じぬサイボーグボディを駆使して、戦況を互角まで持ち直した。1号も強いがZXも底知れない、別に新キャラをむやみに強くしなくても物語は作れるんだけどなー」
S「まあ、どうしてもねー。そういう事はついついやっちまうよな」
F「『仮面ライダーの強さは皆同じなんだ』」
S「誰の台詞だ?」
F「スカイライダーの筑波洋が、その回に出たストロンガーとスカイライダーはどっちが強いの?と子供に聞かれた時の台詞。これが答えじゃないかな」
S「あースカイライダー。前半は原点回帰路線だったのに、後半はテコ入れでしょっちゅう先輩が来たあの。劇場版にしか先輩が来なかったすぐ下の後輩のスーパー1は嫌われてるのかしら?」
F「彼、自前でメンテナンス施設持ってたりバイクがハーレーベースだったり拳法極めてたりと金銭人脈共に恵まれてるからじゃないの。スズメバチはさておいて、昭和先輩ライダーの一斉共演と言うとRXがどうしても取りざたされるけど、個人的にはスカイライダーを例に挙げてみたい」
S「スカイライダーねえ、俺あんま見てないけど、どんな感じで先輩たちは出てきたの?」
F「スーツオンリーの時もあったけど、基本素顔でほぼ全員がレギュラーシリーズに出てます。1号とアマゾン以外はそれぞれ当時と同じ役者さんが生身で各話に。2号とストロンガーは複数回来てるね」
S「あ、そりゃスゲーわ。でも素顔の共演となるとそのストロンガーが理想的じゃない? 全員出てるし」
F「まーね。でも一応ここでは、シリーズ通して共演と言うディケイドとの共通点を重視してスカイで。ストロンガーの共演はどっちかというと第一期最後の打ち上げ花火と言うか。でも岩石大首領戦での全員集合は今でもスゴいと思う。生身の集合と言う点ではスカイも一文字&茂&洋が限界だったし。ディケイドとRXはもう……」
S「酷なこと言いなさんな」
F「わかってんねんで? スカイライダーの先輩共演時の基本システムは、二週にわたる前後編で怪人が二人用意されていた辺りやね」
S「つまりタッグマッチか。まさか毎回Wライダーキックで決め!じゃないだろうな」
F「そこまで単純じゃないよw むしろ、これは先輩にも見せ場を作る処置だね。一人はスカイライダーが撃破して、もう一人は先輩が撃破する。ストロンガーに敗れたクラゲロンにXライダーのXキックに粉砕されたトリカブトロン、V3キックをまともに跳ね返した末に新技V3ダブル反転キックに敗れたマントコング。2号はウニデーモンやドラゴンキング相手に見せ場を作っている。怪人をあえて二人用意する事で、先輩ライダーを知らない子供たちにも彼らの強さを教えていたんだな」
S「良い事だ。スカイライダーもなんだかんだあって、ストロンガーとの空白期間が長かったから。未見を置いてけぼりにしないフォローは大事だ」
F「あーそういや、何故かライダーマンゲスト回だけはスカイライダー&ライダーマンVS怪人一人のハンディキャップマッチだったな。しかもノット前後編。うっかりタッグマッチにするとライダーマンのせいで負けちゃうからかしら……?」
S「えーと対戦相手はドブネズゴンか。うわすげえ、説明が無くてもなんの怪人だか分かるし、なにより響きが弱弱しい!」
F「一応フォローするなら、毒液とかすごかったけどな。途中で切れちゃったけど」
S「いやいや、それフォローになってないから」
F「ライダーマンの事はヨロイ騎士に頼んで川に沈めてもらうとしてだ。スカイライダーの評価をこの機会にもっとすべきだと思うんだけど。先輩ライダー通常枠で登場って意味合いでは、最も昭和でディケイドに近い作品だぜ。てーかスカイライダーとスーパー1はもっと大きく評価されるべきだ」
S「お前、結構その二作品お気に入りだよね」
F「おうよ! なので次回の対談はスーパー1のジンドグマについて語ろうぜ!」
S「アマガンサーやハシゴーンについて何を語れと!?」