発売直前企画 デッドプール:スーサイド・キングスとは!
ふじい(以下F)「アクション!」
F「セクシー!」
F「バイオレーンス!」
F「というわけで、デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス、デッドプール/パニシャー・キルズ・マーベルユニバースに続いての三冊目、受注生産だったシビルウォータイインのケーブル&デッドプールを入れれば四冊目のデッドプールメインの邦訳本……デッドプール:スーサイド・キングス、9月26日発売だよこの野郎! どうしてこうなった!?」
サイレン(以下S)「聞かれても知らんよ?」
F「そんなこんなで、まずは目出度く。今までの邦訳本は、喩えるならば劇場版のような、ヒーロー大挙出演なオールスターものだったけど、今回のスーサイド・キングスはストリートで生きるヴィランやヒーローを中心とした物語、今回同時収録のゲームズ・オブ・デスに至ってはデッドプールオンリーな物語。幅を狭めての、デッドプールの日常にスポットを当てた二編とも言えるね」
S「本誌じゃない、中編読み切り2本だから……TV本編というより、TVスペシャルといった感じかな」
F「だいたい、そんな感じで。しかしなんで日常なのに、アクション! セクシー! バイオレンス!で溢れているんだろうか……」
S「デッドプール誌を構成する三元素ですよね、それ」
F「まずは表題作のスーサイド・キングスだが。あらすじを借りるのであれば、“スパイダーマン、デアデビル、パニッシャーらもゲスト出演! 濡れ衣を着せられたデッドプール。汚名返上できるのか!?”。だいたいこんな話やね」
S「さっき話にも出たけど、所謂街のストリート系ヒーローだよな、彼ら」
F「そうだな。今回は、ニューヨークを舞台にした一編。ストリートヒーローっぽく、汚名挽回の為に街を駆け回るデッドプールさん!」
S「おいあしゅら男爵、いやさジェリド。汚名挽回はいかんから」
F「任務で人を殺した? いやでもいくらなんでも殺らんだろ!? 属性的には正しき善でも酷い悪でもない、所謂中庸のデッドプールを巡る人間模様。なにせ第三者的には、殺人も冤罪もどっちもあり得るキャラなワケで! もうね、誰とは言わんけど、OKデッドプール殺す!なヒーローもいるわけで。誰とはいわんけど」
S「その人、この間もデッドプールと一緒に邦訳されたドクロシャツのオッサンですよね?」
F「デッドプールの妄想も描写に混じる今作、SAMURAIパニッシャー(汎用)や、マタドールパニシャー(ヴィレッジブックス仕様)も観ものよ? あと対デッドプール用に持ち出してきた、超兵器の数々。どの武器がどのヴィランの専用武器なのか、当ててみよう!」
S「名前言っちゃったよ!」
F「まあこの三人だけじゃないね。他にも出てくるキャラといえば、陰謀の主であるトゥームストーンや、肉食系ブロンディことアウトローとか」
(注:画像は別の話のアウトローです。スーサイドのは、基本大人しめな格好ながらケツがエロくて以下略)
S「シャザム!」
F「シャザーム! 別に魔法系ヒロインでもなく呪文で変身するわけでもなく、ミュータントな彼女。アウトローがヒロインとして本作には参加。上記のカウガールファッションが彼女のアイコンですが、今回はちとイメージを変えての参加になっております。2000年代のデッドプールのガールフレンド、実は最近、当時結婚式を挙げていたのが判明するぐらい、ラブラブだったのですよ」
S「アウトロー、時系列的にこの後の作品、X-MEN:セカンド・カミングにもちょっと出ているんだよな。ミュータントの国、ユートピアの一員として。能力は、超人的な身体能力となっているけど、どのレベルなんだろ」
F「昔、スパイダーマンのサイ男こと、ライノをパンチ一発でふっ飛ばしてたよ」
S「前衛行け! 前衛! 普通にそれ、ヤバいですよね!? ハルクまでは行かないとしても、レッキングクルーの域にはいますよね!?」
F「オウ、戦士・戦士・戦士・戦士の脳筋パーティー。アメリカン・バカルテットのレッキングクルー。ディスクウォーズでとてつもない存在感を放った彼らも、スーサイド・キングスには参戦しております」
S「あれ!? 強いよ!?」
F「元々強いんですよ!? ディスクウォーズの時だってアレ、四人揃えばハルクやソー以上っつっても、相手にソー&ハルク+三人が居たらそりゃ勝てねえよ!?というわけで“え? 君らそんなに強かったの!?”となれるのもスーサイド・キングスの売りの一つです。今までの邦訳誌において、モブではチラチラ出ていた物の活躍シーンはあまり無かった四人の晴れ姿!」
S「レッキングクルーを売りと言い切るのも、そんなレッキングクルーを売りの最後に持ってくるのも、ウチというかお前さんぐらいじゃなかろうか」
S「で。同時収録なゲームズ・オブ・デスの方は?」
F「依頼を受け、殺人TVショー、ペイン・ファクターに潜り込んだ超一流の傭兵デッドプール! 同じく集められた、命知らずな男たちの死骸を乗り越え突き進む! 殺人ゲームの終点にあるものとは、そして終点から導き出される真実とは!」
S「あれ? 普通? 普通に紹介?」
F「だって、この作品さっきも言ったけど、基本デッドプールさんのピンだから、スーサイド・キングスみたいな◯◯が出るよ!みたいなのは出来んし、かと言って本編に詳細に触れてしまうと、楽しみを奪ってしまう可能性が。なので、シンプルに」
S「確かにその辺の匙加減はなあ」
F「作風を言うのであれば、アジアンチックな風景と権力者による命のもて遊び。昔の香港カンフー映画の王道を、デッドプールを素材にリブートしてみたって感じかな。日本も含めてのアジア映画によくある描写やパロディも沢山盛り込まれているし。なんというか“アメコミってこんなのあるんだ”との言葉が、するっと口から出てきそうな作品かと」
S「つまりこの二編、買いだと?」
F「ああ! 昔は今ひとつかなと思っていたんだが、今見るとやっぱ楽しいし面白い。さながら、スルメのごとくしゃぶればしゃぶるだけ、旨味がじわじわと出てくるタイプな! ある意味邦訳に、何度もしゃぶりつきやすくする為の日本語化が最も向いている作品かもしれんね」