日々雑談~2114~
幾つか映画を観たりして、書きたいことが溜まっているのですが、まずは一日一つずつ片付けていくような感じで。まずは、春のライダー映画だ!
春のライダー映画と言えば、オールライダー。ディケイドから始まり、スーパーヒーロー大戦を経由して、仮面ライダー3号へ。オールライダー&オール戦隊という数なら最高の状態から、オールライダー最新戦隊+1レベルの仮面ライダー3号に辿り着いたのは、興味深い流れですね。率直に言ってしまえば、毎年やっている内に視聴者が数に慣れてきて、興行収入のメリットよりも、制作撮影の大変さというデメリットが勝ってしまったんでしょうけど。映画としてのクオリティは、だんだん上がってはきていたのですが。
オールヒーロー路線の行き詰まり、それを打開すべく新たな方針で作られた春映画が仮面ライダー1号なのですが……出てくるライダーは新生1号と現行ライダーであるゴーストとスペクターのみ、でもその代わりに、ゴーストとスペクターがレジェンドライダーの魂を使うことで、オールライダーの賑やかさを再現。ゴーストのドライブ魂やスペクターのフォーゼ魂が、めくるめくチェンジで大暴れ。旧来の組織であるショッカーと離反分離したノバショッカー、悪同士の対立。
従来の路線の良いとこを維持しつつ、新たなる試みにも挑戦している意欲作であり、結構その点は成功しています。
新生1号のパワフルな造形は今の本郷猛(藤岡弘、)と一致してますし、英雄を識るゴーストと原初のライダーで英雄そのものな1号との相性は良好。久々の地獄大使も、宿敵と好敵手のオイシイどころどりな、昭和の大幹部ならではの佇まいです。
でも、この映画、むっちゃ濃いんですよ。久々の井上敏樹脚本、虚実の本郷猛と本人の人生が入り混じった藤岡弘、の熱演。熱気がうずを巻いた結果、オンリーワンの怪作に。いや違うな、見終わった後、爽快感のある快作だな。場面の切り替えのおかしさや、主にノバショッカー絡みな意味のないシーンと、作品にデカい穴が幾つか開いているのですが、そんな穴のことがどうでもよくなるぐらいに、作品に勢いと藤岡弘、がある! 戦い続けたヒーローの、一挙手一投足に見惚れろ!
元祖仮面ライダーから数十年、東映と藤岡弘、が在り続けたからこその、奇跡的な作品とも言えましょう。この映画は、撮っておくべき映画だった、そう感じております。