2015年12月20日
/ 最終更新日 : 2015年12月20日
fujii
アメコミ
デッドプールVS.カーネイジ
あらすじ
いまやマーベル・ユニバースきっての人気者になった“饒舌な傭兵”デッドプール。今度のお相手はカーネイジ……スパイダーマンから生まれたヴェノムから、さらに生まれた“最悪のスパイダーマン”である。殺戮を繰り返すカーネイジがデッドプールと出会い、血を血で洗う凄惨な戦いが始まった。デッドプールがカーネイジの口に手榴弾を突っ込んだかと思うと、カーネイジはデッドプールをバラバラに引き裂く……。常軌を逸した真紅の2狂の凶演、果たして勝利はどちらの手に……!?
(Amazon 商品説明より抜粋)
サイレン(以下S)「久々の更新の前に……色々あったようですが、改めておめでとうございます」
ふじい(以下F)「ありがとうございます。これからも初心を忘れず、勇往邁進の精神で、日々精進し続ける所存です」
S「なんかお前、力士の昇進時の口上みたいなこと言ってるぞ。大関とか横綱に上がる時のアレ」
F「俺のことはどうでもいいとして、まずはデッドプールとカーネイジの話をしようよ! と言いつつも、デッドプールVS.カーネイジの話は前にしているからなあ」
S「ああ、結構がっつりとしてるよな」
F「読者が一度見てみたかった、赤い危険人物同士のカードをこうして実現。互いのなんでもアリな不死性から、“殺し合い”という本来ハイリスクな要素をお手軽スナック感覚で使っていて……しかし、互いの性根やあり方を否定しあうトコロまで達しても、結果的に両方の商品価値を落としてない、むしろ上がってるのがスゴいな。人気キャラや一流になればなるほど、刺激的でリスクの高いことがし難いアメコミキャラクター界隈でも、このクラスでこれほどのリスクを乗りこなせるキャラ、そうはおるめえよ」
S「それに、殺し合いに至る過程も非常にシンプルだしな。女優へのインタビューとかそういうのがなく、いきなり本番が始まるアダルトビデオのように!」
F「過程がシンプルなぶん、本番の充実度、もとい作者が書きたいものやテーマに割ける部分が大きいというのもあるねえ。狂人であるカーネイジですら理解できぬ狂気を振りまくデッドプール、やがてカーネイジが気づいてはならぬデッドプールの狂気に足を踏み入れようとした瞬間……。殺傷性と狂気、互いが持つ特徴をどうやって伸ばしていくか、真摯に取り組んでる作品だ。デッドプールとカーネイジの名前が並んで、多くの人が期待するような光景。そのリクエストにはきっちり応えていると思うのよね」
S「ところでこれ、短編のスペーリア・カーネイジ・アニュアルも収録されてるよな?」
F「ああ。凶悪な犯罪者クレタス・カサディ(原文ママ)と、カーネイジの能力を担う共生体。この“相棒”同士が一つになることで、凶悪無比なヴィラン、カーネイジはカーネイジとして存在できる。カーネイジとは何者なのかという基本骨子に焦点を合わせた短編だな。カーネイジはスパイダーマンのヤバい敵として知られてはいるものの、カーネイジ自身が主役な作品はあんま日本には無いからなあ。デッドプールとの相乗りとはいえ、こうしてカーネイジが主人公な作品が邦訳されるのは、いいことじゃないかな」
S「しかし、今までほとんど没交渉だったデッドプールとカーネイジにこうして因縁が出来たワケだよな。次もし、どっかで再開したら、大変なことになるんじゃないか……?」
F「再開は当分無いだろうと思っていたが、今度はミニシリーズどころか、メインストリームなアベンジャーズ&X-MEN:AXIS(アクシス)と呼ばれるシリーズで再開することになったからな。まったく、アベンジャーズもX-MENも、ビックリだぜ」
S「あれ!? すっげえ仲良くなってるよ!?」
F「まあ。このフレンドリーさすら前菜レベル、それぐらい混沌極まりなかったAXISでの再開だからな! AXISも本編やタイインしたデッドプール誌が邦訳されますように!(祈り」