二対一の公平なギャンブル
フィリップ「仮面ライダーとギャンブルについて調べて見たけど、流石に情報が無いね」
翔太郎「そりゃそうだろ。てーかこの流れで、調べたのは家族じゃないのかよ」
フィリップ「家族は後にもう一回ぐらい、調べる機会がありそうだから」
翔太郎「……まあ、敵がそもそも家族だしな」
フィリップ「なんの事だい、それは?」
翔太郎「え!? えーっと、なんでもないぜ、なんでも!」
ミュージアムもWも、お互い微妙に距離を置いている気がする。園咲家は積極的にWを倒そうとしていないし、Wもまず黒幕の存在には気づいている筈。なのにお互い、積極的に相手に踏み入れない。この距離感がどうも気にかかかるな。
ひねた大人は帰るべしな、W(ダブル)第四話感想。ルーレットのアウトサイドにインサイド? OKどうでもいい。ギャンブルの詳細にこだわるなら、ライダー見ないで、カイジの再放送でも見てろよ……。
金の魔力は怖い。
子供には早い段階で教えておくべき事だな、コレは。大人になってカイジやウシジマくんを読んでから知っても遅いのです。そう、遅いのです……。
人間の本性が出るのは、限界まで追い詰められてから。優子はそこまで追い詰められて、ようやく自分を取り戻せた。子供番組なのに、ギャンブルの恐ろしさの描写が結構リアルね。
今回のマネードーパントこと加賀のキャラ付けも良い。キャラに下劣なサディスティックさがあるので、言葉責めが実に似合うし、翔太郎の理不尽な申し入れ(ライフコインとガイアメモリ全部この勝負に賭けろ!)を受け入れたのにも納得がいく。翔太郎、誰がどう見てもギャンブル強いキャラじゃないもの。どう考えても自分が勝てる上に、相手の心を完全に折れる機会。サドが放っておける状況じゃねー。まあ、それで負けるから所詮一怪人なんですけど。
それにしても加賀、「次は勝てる、次は……!」自分がクズの吐く台詞と言い切った言葉が、自分の断末魔にもなるとは。マネー自体は弱いけど、加賀のキャラ自体はものすごく立っている。使い捨ては惜しいなあ。
しあわせなそのざきいっか。状況はホームドラマだよ、確かに。
しかしWは、強キャラの見せ方が上手いな。何時もの平成ライダーだったら、テラーに後ずさる霧彦さんをクレイドール戦の後に入れてたんじゃないか。んで最終的に、ナスカwみたいな感想しか残らない。
テラーの恐怖の後に、クレイでの綽綽さを見せたから、霧彦さんに強キャラのイメージが残っている。そして、テラーの底知れなさも同時に残っている。
ただまあ、現状クレイドールがデザインも相まってクレイドールw状態なんですけど。ジンドグマのサタンドールもモチーフに入っているんじゃないか? 微妙な幹部怪人ってことで。サタンドールを評するに、安っぽいロリ風コスプレ以外の、上手く表現できる言葉が思いつかない。
それにしても猫のミック君は常時かわいいな。スミロドン状態も、アレはあれでかわええ。
都市伝説として語られる仮面ライダー、スゴクいいな。
ブレイドもそうだったけれども、もっと前のSICでの仮面ライダーはそういう扱いにされていた。正体不明の謎の男、ヒーローか亡霊かも分からず、毎年姿かたちのディティールが変わる都市伝説。石ノ森先生が好きそうだよな、こういうライダーの扱い方。
マフラーだけでなく、作中認知度も原点回帰。総括作品のディケイドの後継として、Wは実に良いところに落ち着いている。
家族というキーワードで二面展開をそつなくこなすところといい、決めるところは決める、苦労性の翔太郎、不完全な天才フィリップ、どんな時でも己を通せる亜樹子、第四話の時点でここまでキャラ付けしたことといい、Wの安定感は本当にハンパない。平成ライダーの設定やキャラ付けは覚えとくだけ無駄だ、そう思っていた時期が俺にもありました。だって、ディケイドの海東みたいにフラつく奴らが毎年多すぎて。特に昨今は。
おもちゃも遊べそうだし、できればこのまま行って欲しい。響鬼のような事にはならない筈、おもちゃの売れ行きを見るに。頼むぞ、バンダイ……!