お金持ち二人のはなし

世界一の大富豪はドナルドの伯父スクルージ、フィクション界のフォーブス億万長者番付発表

ふじい(以下F)「ヒューイ、デューイ、ルーイの大勝利じゃないか。希望の未来へレディーゴー!」

サイレン(以下S)「トニーですら、6位か。しかしブルースのお父さんは、金持ちなのに警戒心無さ過ぎじゃないか。親子夫婦、そろって裏路地に出かけてバキュン!と」

F「財産は面々と伝わるウェイン一族としての物、自分は医者。名医なだけあって、ブルースの父親には医者としてのメンタリティを強く感じる」

S「とはいえ、ブルースはあまり金を稼げるイメージが無いんだが」

F「いやー、正しい儲け方をしていると思うぜ。自分は放蕩貴族を演じて、矢面に立たず趣味に没頭。仕事や資産運用は、信頼出来て優秀な人間に丸投げ。理想的なブルジョワの生活じゃあないですか」

S「あー。本人の経営能力は問われないわけか」

F「信頼できる人間を探せるだけの、目と鼻の良さは必要だけどな。JLAの運営や、節々の判断を見る限り、ブルース自身の経営能力はむしろ高い方だけど」

S「トニーと比較すると?」

F「矢面に立った上に、全てを自分でどうにかしようとする社長はやり過ぎ。矢面には立たず、任せるべきところは他人に任せるブルースの方が、多分寿命は長いし、ミスも少ない。ただ、最終的に他人を信じているのはどっちかと聞かれると、ブルースは……」

S「ギリギリまで行くと、全員疑う」

F「まあ、やるやれないを割り切ってるブルースの姿こそ、賢い金持ちの姿じゃないでしょうか」

S「トニーは?」

F「綻びの多さや、一旦会社を潰した現状を見るに、破滅型としか言えんなあ」