一日一アメコミ~5~
Deadpool Team-Up Vol 2 888
団体名Unlimited Class Wrestling Federation。数多くのヒーローやヴィランが戦う超人プロレス団体、それがUCWFである。宇宙人、ミュータント、エターナルズと様々な種族がリングに上がる中、絶対王者としてその名を残したヒーローがいた。その名は、ザ・シング。ファンタスティック・フォーのメンバーであり、数多くのガチンコを経験した、ガチガチの岩石パワーファイターである。
久々にコメンテーターとしてUCWFに登場したシングであったが、しばらくリングを離れている内に、UCWFは台本有りのエンターテイメントと化していた。だが、宇宙プロレスの強豪ザ・マックス・インテンシティが突如リングに乱入。レスラーたちを次々となぎ倒してしまう。勝ち誇るインテンシティを見て、ついに我慢の限界を迎えたシングは久方ぶりにリングに立つ。シングの一歩も引かぬ肉弾ファイト、必殺ダイビングクロスボディ(ダイビングボディアタック)によりふらふらとなるインテンシティ。だがなんと、インテンシティは二人に分裂。二対一の戦いに持ち込もうとする。ザ・マックス・インテンシティ改めザ・マックス・インテンシティ・ツインズVSザ・シング&そこらへんをうろついてたデッドプール。がんばれシング、負けるなシング! 宇宙規模のタッグマッチで鉄拳制裁タイムだ!
というわけで、五回目にして当サイトにおける伝家の宝刀、デッドプールが解禁です。伝家の宝刀なので抜かずにおこうと思ったものの、そもそもウチの蔵書から適当に紹介するこの企画で、デッドプールをあまり取っておくとバランスを欠くというのにも気づいたわけで。なにせ、ウチの蔵書におけるデッドプールが占める割合はダントツ一位。触れないでいるとラインナップが自然に減り、かと言って頼りすぎると一日一デッドプールになってしまう。ここらへん、上手くバランスを取っていかないと。
デッドプールとゲストヒーローが組んでの一話完結シリーズ、Deadpool Team-Up。号数が888号とえらいことになってますが、899号(第1話)からのカウントダウン方式でやってるので、実質12話目です。当時もめんどくさいと思ってたが、今になってもめんどくさいと言うかどうしてこうなった。なお900号として扱われているのはこの本です。
軟弱なプロレスラーたちに嘆く古豪の王者! 宇宙プロレスの猛者によるリング制圧は間近! 立ち上がれ、シング! プロレスラーは本当は強いんです! どこの梶原一騎かゆでたまごかといった感じだけど、本当にこうなんだから仕方ないよね! マーベルにもプロレスをたしなむキン肉マン的超人は意外と多く、その中でも頭一つ抜けているのがシング。プロレスラーとして互角以上にやりあえるのは、ヘラクレスぐらいのもの。ハルクやジャガーノートはレスリングが出来ねえと言うか、ちょっと別ジャンルだし。
上記あらすじだとデッドプール出番ねえの?って感じですが、ちゃんと本編だとシングのコネで無理やりUCWFに参戦し、人の顔に催涙ガスを吹きかけたり、レフェリーの注意を引きつけたりする悪役マネージャーとして大活躍しているので問題なし。あまりのデッドプールの悪役ファイトにキレるシング! あれは台本あるから!となだめるスタッフ! 「台本!?」と驚くシングとデッドプール! なんでオメエも驚いてんだよ!?
シングやホーガンの方のハルクの真似をしてリング状でコスチュームを引きちぎったらブーイングと嗚咽、そんなデッドプールの明日はどっちだ。なにげにこの話、オチ自体は結構日本のプロレス漫画ではやりにくいとこに着地していると思うのよね。