魔法少女F~1-4~

魔法少女F~1-3~

 一代で築き上げた、新築の高層ビル。一階から十五階まで、全てがWTコミュニケーションの社屋である。WTコミュニケーションで働く社員は雄に百を越え、未だ一般的には成長中と目されているだけあって、求人広告を出せば面接希望者がわんとやって来る。
 だが、立志伝中の人物とも言える社長は、最上階の社長室で俯いていた。
 ハナカゲ家を始めとした旧家が強いこの街にて、新参者としてよくやって来た。武器となったのは、自身と社員のやる気ぐらい。後は、お上品な旧家には出来ない、なりふりかまわなさだろう。
 結果、会社は急激な成長を遂げた。新参者を冷遇していた、旧家を凌駕する勢いで。こうなれば、彼らもこちらを相手にするしかあるまい。強気で居たものの、結局彼らがこっちに接触して来る事は無かった。当時は冷笑していたが、今なら彼らが接触してこなかった理由が分かる。歴史と伝統、保つ力を持つ彼らは、この会社が保てなくなることを見抜いていたのだ。
 まず牙を剥いたのは、自身が信奉していたやる気であった。目をキラキラと輝かせ、薄給にもめげず働いてくれる、愛しい社員たち。自慢の社員を外部に出した途端に来たのは、目だけをランランと輝かせ、やる気の元に洗脳されてる社員たちとの評であった。最初は何が洗脳だと憤ったものの、関連各所の売上高が目に見えて下がって来たことで、矛を収めるしか無かった。世間は、会社のやる気を認めず、不気味で異常な物と判断したのだ。
 本業が不調になれば、今まで好調の名の元に見逃されてきた、なりふり構わなさから汚濁が漏れてくる。談合、賄賂、粉飾、のし上がるためにごまかし続けてきた物が次々と顕になっていき、明日明後日には公権力の手が会社に入るだろう。
 社員は全盛期に比べ半減、社屋に空き部屋も多い。穴を埋めようと求人を出しても、やって来るのは時節に疎いヤツか何処の会社にも見捨てられた輩か。
 これでもう終わりだ。現在階下のホールに集まっている、こんな状況でも会社を見捨てない、やる気のエリートである社員たちになんと言えばいいのか。上手く立ち上げるより、上手く終わらせる方が遥かに難しい。
「それは、愛が足りないからですよ!」
 俯く社長が顔を上げると、机の前がピンクに染まっていた。
 頭から手足まですっぽりと桃色の布を被った何者かが、両腕を広げ立っていた。まるで祈りや賞賛を求める、降臨した神の如き大仰さで。
 怒鳴る気もない社長は、粛々と警備員室に連絡を取ろうとする。途中、経費削減の名の元に、既に警備員を全員クビにしていたのを思い出す。
「あなたは愛を貫いて、ここまで会社を大きくしたんじゃないですか。その大きな愛を、ここで終わらせて良いと思っているんですか?」
 布に覆われ、男だか女だかも分からぬ謎の人物は、社長の両手を捕まえ、布越しにじっと見つめる。よく見れば、布は桃色一色ではない。よく見ると分かる、微細なハート柄。小指の先ほどのハートが、ぎっちりと詰まっている。
「愛を全うしましょうよ! ラブ&ピース! あなたが本来持っている愛の激しさを、見せつけてやりましょう! まずは下で待っている皆さんに、配ってあげましょう!」
 愛の伝道師は、楽しげにくるくると回りつつ、動かぬ社長の身体にのしかかった。まるでランバダのように、情熱的なしなだれかかり。
 膝の上に見知らぬ何者かが乗っている状況。だが社長は、動かなかった。憔悴しきっていた肌に、紅色を。虚ろな目に、焔を宿しながら。

 畳んだダンボールを抱えたスーツ姿の警察官たちは、いいようにカメラのフラッシュを浴び続けていた。WTコミュニケーション本社前、手入れを予期し張り込みを続けていたマスコミの努力が実った瞬間だ。テレビに新聞に、ネット配信をメインとしたネット記者まで混ざっているのは時代だろうか。
 手でフラッシュを遮り、警察官は次々とビルに飲まれていく。おそらく数時間後、広げたダンボールに大量の証拠品を詰め込み、戻ってくるはず。マスコミにとっての次の勝負は、その瞬間だった。
 しかし、数十分後、警察官たちは戻って来てしまった。ダンボールは中身が入っているどころか、折り畳んだままで。あまりに急な帰還に、レンズ拭きやテープチェック、休憩時間として食事を取っていたマスコミが驚いたぐらいだ。
「ど、どうしたんですか? 捜査はどのように……」
 とりあえず、居並ぶマスコミの中で最も年長のリポーターが、これまた先頭に立つ最年長の警察官に尋ねる。こういう時に頼られるのは、やはりキャリアだ。
「申し訳ありませんでした!」
 返答は、いきなりの土下座であった。一人だけではない、警察官全員、一斉の土下座。なにがなんだか分からぬが、絵になるシーン。だが、通常のカメラもTVカメラもハンディカメラも、どのカメラもこの光景を撮っては居なかった。いかんせん、なにがなんだか分からなすぎるのだ。
「我々はWTコミュニケーションに疑いを持ち、こうして今日の一斉捜査に至ったのですが……全て間違いでした! 会社に足を踏み入れた瞬間に感じた熱意、浴びた瞬間、己の間違いを悟ったのです」
「いやいや、頭を上げてくださいよ。上げてくださいよ」
 リポーターは、この年長の警察官と顔見知りであった。警察が公権力である事を自覚し、例え間違いを犯しても頑なに認めようとしない警察官オブ警察官。そんな男のいきなりの土下座は、不気味すぎた。
「今となれば、無為な日々を悔いるのみです。このような素晴らしい会社の存在を知らずに、過ごしてきた人生。警察官となったことは間違いでした」
「間違いってそこからですか!? そもそもアンタが警察官になった時、WTコミュニケーション、まだ創設されてないでしょ!?」
「ですが、社長はそんな間違いを犯した我々を許してくれました。今からでも遅くない、私はあなた達を仲間として迎え入れます。むしろ、迎い入れさせて下さい。熱っぽい瞳で、我々一人一人の手を握りながら。ですから本日今日より、我々は警察官ではなく、WTコミュニケーションの一社員です!」
 ミイラ取りがミイラになる。それにしたって、ガサ入れの警察官が、いきなりその会社の社員になってしまうだなんて、前代未聞である。しかも嫌々とは真逆、目を爛々と輝かせて。
「ですがご安心ください、WTコミュニケーションは、やる気のある方なら誰でもOK、アットホームな職場ですから! 実力次第では、即管理職です。マスコミの皆さんは、やる気の時点で、我々の欲する友人です。是非とも――」
 一斉に顔を上げる警察官もとい、自称元警察官たち。彼らの顔は、目や鼻が黒く窪み、肌は真っ白に。全員がガイコツ同然の顔になっていた。
「社長の愛を、受け取ってください!」
 不気味な動きで飛び上がった先頭の警察官が、リポーターに組付き、WTコミュニケーションのビルへと連れ込む。同じように、警察官たちは次々とマスコミを捕まえていく。いつの間にか、開いていたエレベーター。エレベーターは投げ込まれたマスコミを、片っ端から上へと連れて行く。まるでわんこそばを食べているように、次々と人を吸い込んでいく。
 数分後、上からやって来た別のエレベーターの扉が開く。
「これで我々も、WTコミュニケーションの社員です!」
 ガイコツに変貌し、WTコミュニケーションの社員として戻って来たレポーターにカメラマン。彼らもまた、警察官と同じように人をビルに連れ込み始める。マスコミが全滅した今、彼らの標的は通行人であり、別の建物で働いている人々だ。
 WTコミュニケーションは、創設以来類を見ない、急成長状態へと突入した。

 
 WTビルの屋上にて、ピンク色の人物がクルクルと回っていた。
「いいですねえ、愛が広がってます! ラブは世界を救う!」
 愛を口にし、振りまき続ける。愛の伝道師は、己の仕事に満足していた。
「アクシデンタルにもう一人か二人、覚醒してくれるといいんですが。エンプティばかりというのも、味気ない話です。ああやはり、世界には愛が足りない!」
 激情の怪物アクシデンタル、感情が変貌までいかず、小さく人型に纏まってしまったエンプティ。百人以上を巻き込んで、アクシデンタルの域に達したのは一人のみ。率は、あまり良くなかった。
「やはり精神を従属で抑えてしまうと、大爆発は難しいんでしょうね。でも、舞台は整いました。さあ、私の愛を、受け取りに来てください!」
 骨を砕く音ではなく、肉を斬る音が階下から聞こえてきたのは、そんな時だった。
 音を知った瞬間、あれだけハイテンションに振舞っていた伝道師の動きが、ピタリと止まる。
「愛無き方が来てしまいましたか。最悪です」
 謎の伝道師は不機嫌そうに、屋上の配管を椅子にし座り込んだ。

 金髪の絹のような髪と、白とピンクのフリフリなドレス。いかにもな魔法少女が、WTコミュニケーションの本社ビルを、見上げていた。大きなリボンが、風に揺れている。混乱の街中、ビジネス街の魔法少女という妙な存在を視認しているのは数人ぐらいのものだ。
「エンプティというのを、相手していてよかったなーって思うことが、一つだけある」
 ビルから飛び出てきた複数匹のエンプティの手が、一人呟く少女に伸びる。腕は全て、少女に届くより先に、手首の先から吹き飛んでいた。
「なってしまったら、何をしても仕方がないってコトさ」
 大振りのサバイバルナイフを手に、少女は笑う。薄ら寒い笑みのまま、エンプティの四肢や胴体を切り刻んでいく。単にナイフの刃が鋭いだけではない、刃の使い方や刺し方、人体の刻める部分を、少女は熟知している。
 誰も観ていない、何をしてもいい、今この魔法少女に歯止めはなかった。
『おいコラ、グロは禁止だって言ってるだろうが! ユー・アー・魔法少女! OK!?』
 ミラーの大声が、通信機内蔵のイヤリングを揺らす。
「今日は、誰も見てないし」
 ふてくされたようにして、魔法少女の格好をしたアキラが返事をする。正確に言うなら、今のアキラはアキラではなく、魔法少女のアキ。エンプティやアクシデンタルを狩る、魔法少女のふりをするのが、アキのお仕事だ。
『いやいや、意外に人の目っていうのは見ているもんだよ? 天網恢恢疎にして漏らさずってヤツだ。それにオメー、せっかく俺が作った衣装の良さまで殺すんじゃないよ』
「はいはい」
 歯止めとなるミラーの声を聞きつつ、アキは太もものニーソックスに手を伸ばす。
 パン! パン! パン! 取り出されたハンドガンの銃声。銃弾は、まだ動けるエンプティにトドメを刺した。ビル周りにエンプティが居なくなったのを確認した後、アキは建物に足を踏み入れる。

 死屍累々のエンプティ。身体を包んでいたモヤが晴れ、出てきたのは素体となった人々だった。手を切り取られたり、頭を撃たれた個体も、五体満足の上、息がある。エンプティとなって日が浅い者は、エンプティを殺すことで、こうして戻れる。だからこそ、アキも手加減抜きで殺しにかかった。
 だが、長くエンプティのままでいれば、虚無が肉体を支配し、人には戻れなくなってしまう。殺されたら、塵になるのみ。そして現状、この段階のエンプティを救う手段はない。
 結局のところエンプティとは、「何をしても仕方がない」相手であった。

日々雑談~1913~

 明日は魔法少女Fの更新できそう+明後日土曜開催と珍しいパターンでの開催なので、今日のうちにご報告を。
 6月20日(土曜日)ハイライフプラザいたばしにて開催の秋月律子 オンリーイベント Delight to Ritsuko 5にサークル肉雑炊として参加します。スペースナンバーは律03。ただハイライフプラザは小さめな会場なので、来ればひと目で分かるかと。
 新刊はコピー本の律子メイン本「Witch Girl!」(頒布価格100円)。ちょっとだけ修正したモバマス眼鏡アイドル応援本「be with glasses!」(無料頒布)も持っていきます。ディスクウォーズ本やアメコミカタツキ:ウォードックスのような新しめの既刊も若干数。アイマス系イベントなので、本当にごく少数ですが。
 当日、ゆるゆると自スペースにおりますので、興味のある方は是非。駅からの近さに、小さめな会場ならではのゆるい空気と、結構初めての同人イベントにも向いてるんじゃないかと。実際自分も、ハイライフプラザいたばしのイベントが人生初の同人イベント一般参加でしたしねー。サークル参加は、少し先。いやあ、思えば遠くへ来たもんだ。

>昭和ライダーってカタログスペックがもの凄いですよね。平成はある程度現実に摺り合わせたのか昭和に比べると全体的な数値が大分低く感じます。パンチ力一つ取ってもその数字が現実にもたらす影響への理解が深まったって事でしょうかね。まあライダーのスペックって数字で計れないから格好良いとは思うんですが。数字だけで勝てるならショッカーライダーは1号に負けようが無いですし。でもRXは勘弁な。

 平成ライダーは例えばカブトの対ワームや、ブレイドの対アンデッドのように、スーツの性能よりも目的に特化している印象が。最強は難しいですが、全主人公ライダーで魔化魍狩らせたら響鬼がトップ、ドーパントを捕まえるのならダブルがトップと、専門分野にかけてはおそらく他の追従を許しません。どのライダーの専門分野でも肉薄できる可能性がある、カメンライド持ってるディケイドとディエンドはやっぱズルいなーw

>だから何、ちゅーわけでもないですがパンチ力と持ち上げられる重量はまた別枠かと。現実のヘビー級世界ランカーのパンチ力を計測するとおおよそ1t前後ですが、じゃあベンチプレスも凄いかというと精々100kgちょいだそうです。

 スーパー1のスペックのずるい所なんですが、例えばスーパーハンドの“300トンの力を秘めた、変身時に通常装備している銀の腕“では300トンの力が何だか言及されてしませんし、パワーハンドの“50トンの物体の落下を受け止め“は、静止した物体に換算したらどれだけの物か分からずと、本人にプラスになる設定の隙が結構多いんですよねー。
 あとはまあ、設定値無限のキック力&ジャンプ力の時点で、脚力も数値化出来ないよね?と言うのや、作中で「スーパー1のパンチは一万メガトン(100億トン)」との言及もあり。ここまでいくと、現実的な比率でもベンチプレスの数値はエラいことになるんじゃないかと……。
 つーか1万メガトンが出た話は、戦闘員が3万トンと謳われる重さの槍を軽々扱ってるので、やっぱコレ反則だな!w

日々雑談~1912~

 管理者が「ズバットはマジでヤバい、アイツの走力マッハ7だ」とか言い出してから、なんとなく日本の特撮ヒーローのスペック調べてたけど、仮面ライダースーパー1はホントえれえコトになってるよなあ。まずスーパー1と言えば、5つの愛の腕ことファイブハンド。掛け声のみで瞬時にチェンジできる、各腕のスペックは以下の通りになっております。(Wikipediaより引用、各種資料で確認)

スーパーハンド:300トンの力を秘めた、変身時に通常装備している銀の腕。格闘戦に最も適している。

パワーハンド:50トンの物体の落下を受け止め、さらに投げ返す事ができる怪力を発する。色は赤。威力は500トンになる。

エレキハンド:3億ボルトのエレキ光線を発射する青い腕。連続発射も可能。

冷熱ハンド:右腕からは超高温火炎、左腕からは冷凍ガスを発射する緑色の腕。

レーダーハンド:腕に装着されたレーダーアイを射出し、半径10km以内の様子を調べることが出来る金の腕。音声指示によって特定の対象物のみをサーチさせることも可能。レーダーアイは小型ロケット弾としても使用可能。

 相当無茶なスペックですが、数値上のスペックを見る限り、これ多分、能力トガり気味なX-MENから、各能力が得意な人間連れてきても、かなり厳しいのでは。例えばパワー担当のコロッサスはおそらく100トン前後が腕力の限界と言われてますし、電撃担当のストームやサージ(アシダ・ノリコ)は3億ボルトいけそうですが、落雷にしても3億ボルトはかなりの電圧。冷熱能力に至っては、一人で冷気と炎を同時に使えるミュータントがえらく珍しく。ミュータントでないヤツ入れても、複数人居るか居ないかの域。レーダーハンドの索敵能力は、まずケーブルに未来的な道具を持ってこさせるか、類まれなる発明能力を持つフォージに作らせるか。
 しかもここにさらなるスペック、重力制御装置を使用した上でのキック力:無限とジャンプ力:無限がかかってくるわけで。環境への適応能力も高いし、ハルクやスーパーマン持ってきても、無限な以上、渡り合えるよなあ。そして更に、本人がチート拳法な赤心少林拳を習得。主人公補正無かったらディケイドもミンチだったし、高スペックによるメンテナンスへの依存を描いた仮面ライダーSpiritsはこの上なく正しかったわ……。
 あと危険なのは、更なる出力を持つ上に、マグニートーじみたことも出来るストロンガーと、全てを凌駕するてつを仮面ライダーブラックRX辺りか。スペックだけで言うなら、昭和ライダーの無茶苦茶っぷりはパねエ。アイツら、加速装置がデフォみたいなもんだもんな。

ミニコラム:スパイダーマン・ノワール&スパイダーハムの話

 久々にアルティメット・スパイダーマン:ウェブウォーリアーズをリアルタイムで視聴。ここ一ヶ月近く時間が取れなかったので、ホントに久々。水曜のディスクウォーズはどうにかなっていたのに、曜日が一日ズレただけでコレとは……。
 異次元のスパイダーマンシリーズ第二回、本日のスパイダーマンはスパイダーマン・ノワールとスパイダーハム。白黒とカートゥーン、水と油というか、30分にこの2つを詰め込むのかよ!?

 ノワール(NOIR)とは:フランス語で黒という意味。映画や小説などで犯罪者や闇社会を題材にした、作風も指し示す。

スパイダーマン ノワール

 ノワールと名付けられているだけあり、スパイダーマン・ノワールの作風は只管ハードかつ陰鬱な物。上記画像で拳銃を手にしているように、ノワールは銃も使い、殺害も視野に入れた若干冷酷寄りのファイトスタイル。ピーター・パーカーが変貌したのではなく、ピーター・パーカーですら、そうせざるを得ない世界観なので……ノワールでも“ベンおじさんの死“は描かれましたが、この世界のベンおじさんは怪鳥人間ヴァルチャーに寄り、はらわたを食われて殺されました。ノワールのヴィランは、超人よりも人間寄り、その代わり、狂気と悪意に欠けた分を全振り。すっごく簡単に言ってしまうと、バットマンのゴッサムシティみたいな感じです。つーか、普段からノワール並みのゴッサムって、逆に考えてみるとあそこマジすげえな……。
 ノワールはスパイダーマンだけのものではなく、あの世界にはパニッシャーもルーク・ケイジもウルヴァリンもX-MENもハルクもファンタスティック・フォーもアイアンマンもウルヴァリンも居る。超人はサーカスのフリークスとなり、常人は過酷な現実に立ち向かう。むせ返るほどの硝煙の匂いが、たまらぬ世界です。

ノワール一同

 一方のスパイダーハム。一発ネタに見えますが、80年代に一発ネタとして生まれ、そのまま30年以上生き続けている、一発ネタのベテラン選手。大馬鹿野郎の一員としてみれば、デッドプールの先輩的ポジションでもあります。
 アニメだと、変な蜘蛛に噛まれた豚でしたが、原作だと変な豚に噛まれた蜘蛛が変貌した存在。おもしろ放射能グッズで放射能を浴びて頭おかしくなったメイ・ポーカー(豚)が蜘蛛に噛み付いた所、蜘蛛が変貌して豚に。まだ混乱中のメイおばさんは、元蜘蛛の豚を自分の甥のピーターだと言い出し、ピーター・ポーカーここに誕生。オウ……ノウ……。
 長期連載ではなく、ポツポツと忘れた頃に出てくるスタンスなため、設定はわりと適当です。原作でも普通に蜘蛛に噛まれた豚扱いだったり、仲間のヒーローやヴィランのモチーフとしている動物が入れ替わってたり。しかし動物系ヴィランが何故か他の動物になったり、エレクトロが電気ウナギってまんまじゃねえか!なのがいたり、ミステリオはゴリラ化って、それ本家より強いんじゃね!?なのがいたり、コマ一つだけで、ホントどうしょうもねえなコレ!

スパイダーハムVSスインスター・シックス

 こうして並べてみると、一見陰鬱で狂気を孕んでいるのはノワールだけど、真の狂気はハムの方にあるような……子供にも向けたアニメでの、セット理由が狂気だったら嫌だなあ、おい。唯一の正気は、昔に比べてデザインが大幅変更されてたアイアンマウスか。

アイアンマウス

 もうディズニー傘下だから、こっちのデザインで出してみました!言うたら、次の日マーベル・コミックスごと更地になってそうなデザインですネ!

日々雑談~1911~

 2015年冬に日本語版発売だって! ヒャッハー!なFallout4に暗殺系FPSなDishonored 2発表。洋ゲーというか、ベセスダ・ソフトワークスがガンガン攻めてくるな。Fallout4に至っては、発表以来、Twitterのタイムラインが、明らかに活気に満ち溢れてくるレベル。まだ、まだ出てないのよ!? しっかしバットマンもあるし、こりゃあPS4の購入、なんとかしないとな。うう、Wii U買ってのスプラトゥーン参戦は、財布的にキッツいか。

 最近、暑いせいか、どうにも眠りが浅く。じわじわと体力や精神力を持って行かれている気がするなあ。まだエアコンを使う程でもないし、この生殺し状態を続けるしか無いのか。梅雨の湿気も含めて、どうも辛いなあ。

 昨日、アメリカ人ってなんでゴリラ好きなん?をアップしました。自分の思っていることや知っていることを、記録として残しておこうかなと。いかんせんテーマが漠然としているので、自分の中で纏まりきれてない部分もあり。自分一人だけでない、様々な意見が集まって、だんだんと形になっていくんじゃないですかね。生物学ではなく文化史としてのゴリラ……資料、探してみるか。