日々雑談~5852~

 復帰早々、早速どうにもならなかったよ!
 やっぱ身体も心も予定も整えておかないと毎日更新は難しいのを思い知ったところで、近況報告を。

 

 

 というわけで、カクヨムでコツコツ何かを書いています。ジャンル的には、SFなのかそれともホラーなのか。そもそもSFの定義とは? ガルパンがSFの賞を取る時代に、どう定めるべきなのか。あまり考えていると、ゲッターについて探求する人になってしまうので、ひとまずジャンル分けのことは置いておいて、あまり今まで書いたことのない話に挑戦しています。挑戦って点では、おそらく間違いないな、うん。タイトルからして、今までにないもんだし。

 

 

◎あなたのサークル「肉雑炊」は、木曜日 西地区“と”ブロック-42a に配置されました。

 コミケ受かってました。久方ぶりすぎてどこから手を付けたらいいのかわからない上に、接種証明や消毒などの今までにないルールもてんこ盛りで混乱中ですが、なんとか当日新刊を出せるように務めます。ただ今回は、コピー本の予定です。理由はいろいろあるのですが、全部大体今回は状況が読めないに尽きます。おそらくもう無いとは思うのですが、オミクロン株や第6波によりイベント中止の事態も可能性も0ではないわけで。とにかくフットワークを軽くしておいて、どんな状況にも対応できるようにしておくというのも理由の一つです。
 サークルスペース自体はTYPE-MOON島なので、新刊はTYPE-MOON本です。もうネタは練れているので、後は仕上げるのみです。ぶおおお~ん……(法螺貝の音

日々雑談~5851~

 すいません、ちゃんと生きてます。
 本当にいきなりホームページの更新が停止状態になってしまい申し訳ないです。
 なんでこんなことになっていたのかというと、9月にパソコンがぶっ壊れまして、そこからずるずると更新できない状況が続いてました。
 新PCの購入と届くまでの期間。データー引っ越しの準備に実際の引っ越し。いろいろ溜まったタスクの消化。そんなこんなをしているうちに、どうにも更新が後回しになってしまいまして。いやまあ正直、不徳の致すところです。12月になったというのをきっかけとし、重い腰を上げてみました。再起は続けるよりも難しい。

 更新停止中にも、ふと北陸まで足を運んだり、唐突にカクヨムで連載したり、久方ぶりのコミケに受かってたりといろいろありました。とりあえず一つずつ消化していく感じで、再び毎日更新に戻れれば。ペースを取り戻すまでは、一日一アメコミもお休みということで。まずは本来の調子を取り戻さないと……。
 というわけで、今年も残り一ヶ月ですが、再びよろしくおねがいします。ちょっと待った、一ヶ月しかないの!?

一日一アメコミ~15~

Suicide Squad#20(1988)

《あらすじ》
 スーサイド・スクワッド。それは、囚われたヴィランにより結成された特殊部隊である。彼らは恩赦のような報酬と引き替えに、ヒーローでは解決できない過酷な任務に挑む。挑む任務の難易度は極大。失敗すれば当然死亡、たとえ成功しても、上の都合で殺されることもある。すがるには細すぎる、蜘蛛の糸。それが、冷酷非情の極悪部隊のあり方なのだ。

 それはそれとして、在住地は刑務所の近所の家と、ほぼ自由の身でありつつ、スーサイド・スクワッドに参加している男がいた。その名はキャプテン・ブーメラン。多種多様なブーメランを操るブーメランの達人であり、光速ヒーローフラッシュに対抗するためのヴィランのチーム、ローグスの一員として名を馳せたヴィランである。根っからのワルである彼はやはり犯罪行為でズルして楽して儲けたいものの、スーサイド・スクワッドに参加している以上は常に上役のアマンダ・ウォラーの目が光っている。キャプテン・ブーメランは考えた。そうだ、最近ローグスの同僚だったミラーマスターが死んだんだった。アイツのコスチュームと装備を使って、ミラーマスターのフリをして悪いことすればいいんじゃないか?

 こうして新たなるミラーマスターとなったキャプテン・ブーメランは、ヴィランとしての犯罪行為とスーサイド・スクワッドの活動を両立させた二重生活に成功する。うっかり、ミラーマスターのまま、アマンダ・ウォーラーに捕まってしまうまでは。恩赦と引き換えに、スーサイド・スクワッドへの協力を強要された中身キャプテン・ブーメランのミラーマスター。腕に爆弾付きのブレスレットをつけられたものの、アマンダがミラーマスターの正体に気づいている様子はない。ひょっとして、今回の任務を乗り切れば、誤魔化せるのでは!? そんな淡い期待は、次の出撃メンバーにキャプテン・ブーメランが入っていることで、吹っ飛んでしまった。

 犯罪シンジゲートによるゾンビ騒動に駆り出されることになった、一人で二人のキャプテン・ブーメランとミラーマスター。前門のゾンビに、後門の「あれ? ミラーマスターはどこ行った?」と気軽に言ってくれるスーサイド・スクワッドの同僚たち。呼ばれるたびに、見せねばならない早着替え。今度は「そう言えばキャプテン・ブーメランは?」なんて言ってやがる! そんな中、仲間は次々と倒れゾンビ化していく。これひょっとして、誤魔化すどころか死ぬんじゃね? むしろもう、俺しか残ってないよ? 一人で二人とか言ってる場合じゃねえよ?

 空前絶後の自殺同然のミッションに(勝手に)挑むことになったキャプテン・ブーメラン。ドツボの底での四苦八苦。世の中、小狡いことをするとバチが当たるってのはこういうこった!
 
 

 映画『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』面白かったよ!記念で、今日取り上げるのはスーサイド・スクワッドの一冊。本当なんです、こんな「こちらルイジアナ州ベル・リーヴ刑務所内自殺部隊」みたいな話があるんですって。こち亀ならぬこちベル。

 まあもう、あらすじ書くだけでいいんじゃないって感じですが、ちょっと細かく言うと、キャプテン・ブーメランが当時死んでたミラーマスターの衣装を着て悪いことを始めたのはSuicide Squad#8なので、思いついてやって即バレってわけではないですね。いやそもそも思いつくなって話ですが。

 もうね爆弾付きのブレスレットを誤魔化すために、腕に包帯巻いて「すいません、怪我しちゃったんで出れません」って言い出したキャプテン・ブーメランに「休めないから。出て」って言い放つアマンダ・ウォーラーだけでダメ。両津ブーメラン勘吉と大原アマンダ部長って感じ。腕に包帯巻いた結果着替えにくっそ邪魔になってる。後半てんやわんやすぎて、上着はキャプテン・ブーメランでズボンはミラーマスターになってる。もうね、一人二役コメディのお約束を制覇する勢い。おかげで、今回あらすじのテンションが途中でちょっとおかしくなってますからね。

 この犯罪者を使い捨てにするタイプのスーサイド・スクワッドの連載開始※は1986年。つまり、1988年のこの時期におけるスーサイド・スクワッドはいわゆる黎明期。そんな中、創設メンバーの一員であり、長く顔出ししつつ、反逆とはいかないまでも一々ひねくれたことをするキャプテン・ブーメランは、性質上メンバーの入れ替わりが多いブランドとストーリーを支えてきた一人。ミスター・スーサイド・スクワッドを決めるなら、創設から今日まで活躍してきたキャプテン・ブーメランかデッドショットの二択でしょう。貰ってもまったく嬉しくねえ称号だな!

 この時期、ローグス筆頭ことキャプテン・コールドもスーサイド・スクワッドに付き合ってるんだけど、ブリーフィングの最中にキャプテン・ブーメランと二人並んで世間話をしつつ適当にツッコミいれてる姿は、飲み屋の昔なじみのオッサンというか久々に会ってテンション高くなった男子高校生というか。お前ら、自殺部隊をフラッシュのノリに染めるんじゃないよ。

※1959年のブレイブ&ボールド誌にて、スーサイド・スクワッドと呼ばれるチームが初登場。こちらは諜報活動を主とするエリート集団。

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一日一アメコミ~14~

パニシャー・ウォージャーナル:シビル・ウォー

※ヴィレッジブックスではPunisherの読み方がパニシャーなのですが、本記事では耳慣れたパニッシャーを使わせてもらいます。

《あらすじ》
 超人登録法により、袂を分かったヒーローたち。推進派であるアイアンマンについた者、反対派であるキャプテン・アメリカについた者。ヒーロー同士の内戦とも呼べる戦いは、かつての南北戦争になぞらえてシビル・ウォーと呼ばれた。
 様々なヒーローやヴィランが名を連ねる中、最も異彩と呼べる男。ヒーローでもヴィランでもなく、集団に属することすら無いと思われていた男。男の名はパニッシャー。いったい何故彼が、ヒーロー同士の戦いに身を投じたのか。何故彼は、キャプテン・アメリカの陣営についたのか。何故彼は、キャプテン・アメリカの目の前で悪党を射殺してしまったのか。これは、一人の処刑人から見たシビル・ウォー。大戦は、数多の人の意志により作られているのだ。

 

 ヒーローを法で縛り、秩序正しく管理しようとする超人登録法。この登録法への賛否を切っ掛けに巻き起こった、ヒーロー同士の大戦。それが、シビル・ウォー。シビル・ウォー本編におけるパニッシャーの動きは、かいつまむと以下のようになっております。

 推進派所属のヴィランに襲われていた、元推進派のスパイダーマンを救出→スパイダーマンと共に反対派に合流→反対派との同盟を持ちかけてきたヴィランを独断で殺害→反対派を追い出される。

 ここで注目すべきはヴィランの存在。ヒーロー同士の内戦ということもあり、シビル・ウォーではヴィランは蚊帳の外だった。そんなイメージがありますが、実際本編やタイアップ誌を読むと、推進派に雇われ参戦する者、シビル・ウォーを隠れ蓑に陰謀を練っていた者と、それなりにシビル・ウォーに関わっております。この状況で静かに出来るなら、悪党やってないわな。

 上記の出来事の前後でパニッシャーは何をしていたのか。どのような心理状況でスパイダーマンの救出や、反対派と組もうとしたヴィランを殺害したのか。それがわかるのが、この作品。パニッシャーは大事件に自分から関わるタイプのキャラではないものの、超人登録法の切っ掛けとなったスタンフォード事件に「ヒーローが敵を殺さなかったことで多くの無辜の市民が命を失った」との側面もある以上、敵を殺せる男の存在は物語を深く切り開くために必要だったということでしょう。

 
 かつて兵士としてキャプテン・アメリカに接したこともあり、反対派から半ば追放半ば離脱したパニッシャー。その視点から見るキャップは、おそらく従来のキャプテン・アメリカのイメージとは大きく違うものかと。永久不滅の理想でありつつ、その行為と行動には徐々にヒビが入っているとわかる姿。そもそも、パニッシャーの横槍がなければ、キャップはヴィランと組んでたわけで。先にヴィランを手を組んだのはアイアンマンだったとしても、目には目を歯には歯をだったとしても、それはやってはいかんことであり、見境のない破廉恥なおこない。
 反体制派かつ戦後に命を失ったこともあり、シビル・ウォーにおけるキャップは善玉って思っている人も多いのですが、時折見せる戦争ならではの見境の無さや、戦後のビジョンが無かった点と、やはりシビル・ウォーのキャップは褒められたものではないですな。だいたい、シビル・ウォー本編のエンディングが自ら過ちを認め投降するキャップである以上、当人がシビル・ウォー作中で掲げてきた正しさを否定してしまったわけで。シビル・ウォーにおけるキャップを正しいものとして扱うのは、物語のテーマからも外れてしまっていると言っても過言ではないかと。
 だいたい、アイアンマンがいいも、キャップがいいもないだろ。シビル・ウォー本編のライターはマークミラーやぞ?

 たとえ周りが全員敵でも、己の理想を汚さず、最後まで意地を貫いてみせる。キャプテン・アメリカが頑なになったことで浮き出てきた、パニッシャーとの共通点。二人はネガなのか、それとも同じ兵士なのか。この極限下で見えてきたものは、やはり深い。

 なお、このパニシャー・ウォージャーナル:シビル・ウォーは全4話であり、反対派への所属と離脱は1~3話まで。じゃあ残り1話となる4話はなんの話なのかというと、本作第1話でパニッシャーに殺されたヴィラン、スティルトマンの葬式回。足が伸びるだけのB級ヴィランのスティルトマンを弔うために、葬儀場となったバーに集まるヴィランたち。端的に言ってしまうと、全員シビル・ウォーに絡めないクラスのヴィランです。昔はよかったと思い出話にふけり、スーパーパワーを持つもの同士だからいいだろうと喧嘩を楽しむ。なんとも荒っぽさと哀愁が同居した話ですわ。
 ……まあこれが、あくまでパニッシャーの1話というだけで、大量のヴィランが集まった葬式がどうなるかってのは予想できると思うのですが。救いは……ヴィランに救いはねえのか!?

一日一アメコミ~13~

マーベル宇宙の歩き方 THE COMPLETE MARVEL COSMOS

《概要》
 地球、神界、宇宙、とにかく広いマーベルユニバース。そんな世界を旅するためのガイドブックがついに発売! クリー帝国やシーア帝国のような銀河帝国にニューヨークにワカンダといった地球の名所、更には次元の向こうにあるアスガルドや崑崙も徹底網羅! 宿、買い物、飲食、風習、旅をするために必要な情報が詰まったこの一冊。更にかのヒーローチーム、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの実体験を混じえた注釈もプラス、旅慣れた彼らのコメントは旅を更に面白くしてくれること間違いなし。無限の彼方へ、さあ行くぞ!

 

 というわけで、今回はちょっと目先を変えて資料系の本をチョイスしてみました。かの旅行ガイド、地球の歩き方を模したマーベルユニバースを旅するための旅行ガイド本。この旅行ガイドという体裁が本の個性になっており、まず前述したように宿や買い物のような旅行ガイドならではの視点でマーベルの名所や都市や惑星を分析する形に。たとえばマーベルやDCのキャラクター事典にスパイダーマン大全と、キャラクターメインの資料が多い中、惑星や都市といった場所から解説していく一冊。各地域の宿や飯や風習のような文化は必要がないと物語で語られないものでもあるので、自然と気づきにくかったりマニアックな知識が集まってる感じ。ここにガーディアンズ・オブ・ギャラクシーによる合いの手が入ることで、知識欲を満たしつつ楽しめる理想的な形に。旅行ガイドのレイアウトをなぞることで、文字やイラストがうるさすぎないってのもいい。ディープな話をしつつ、聞く側を疲れさせないってのは、なかなかの高等テクですよ。

 旅行先としてピックアップされているのは、例を挙げるとこんなラインナップです。

次元内の宇宙:クリー帝国、シーア帝国、スパルタクス、ノーウェア、タイタンetc
地球:ニューヨーク、ラトヴェリア、ワカンダ、バガリア、サベッジ・ランドetc
オルタネイト・ユニバース(別次元):アスガルド、崑崙、キャンサーバース、リンボ、ダーク・ディメンションetc

 有名な地名もあれば、マイナーな地名やここ数年の内に初登場した地名もあり。ドルマムゥの領域であるダーク・ディメンションや、ドクター・ドゥームが治めるラトヴェリアは、キャラクターを紹介する度に出てくるものの、その実態を知られていない場所ではないでしょうか。暗黒魔術の本拠地であるダーク・ディメンションや、強烈な独裁国家であるラトヴェリアも、この本に載ってる中ではまだマシな場所レベルなのがなんとも……すべての物体が食欲を持っているキャンサーバースや、悪党しかいない国家のバガリアに比べりゃそりゃマシってもんよ。

 この本に載っているのは、マーベルユニバースの各地域。つまりは、海外の複数人の創作者が長年かけて生み出した架空の世界ということです。異世界転生ものでもSFでも、架空の世界や国家や設定を作るのであれば、一読しておいて損は無し。他者のアイディアに触れることで新たなアイディアを思いついたり、時には前例があったことを知る。それが、参考にするということであり、このアイディアの原液のごとき本は、おそらく適任たる一冊。原液なのに飲みやすいのも、アピールポイントといったところ。アメコミ要素を抜きにしても、創作者なら是非とも一度目を通してみてほしい欲しい本ですね。