日々雑談~2371~

 映画パワーレンジャーを観た影響で、久々にTV版パワーレンジャーシリーズのことを思い出してみる。映像ソフト化が少ないどころか、日本でソフト化されてねえ作品もあるぜ、ふははー! となっても、ネットがあるのでわりとどうにかなる。思い出や記憶と断片的な情報を組み合わせれば、なんとかなるものよ……。

 パワーレンジャーは、日本の戦隊ヒーローを元ネタや映像元としつつ、アメリカでどうすれば売れるのか、ちゃんと放送できるのかを追求してきた試行錯誤の物語。人種のバランス的な問題で家族設定の戦隊は他人同士になったり、銃社会のアメリカではバンバン撃ち殺すのはまずいということで、光線銃+捕縛に変わったデカレン(パワーレンジャーS.P.D. )は文化に併せた一例。

 あと特徴的なのは、作品間の繋がりが濃いことですかね。ゴーカイジャーを終えた今では日本も戦隊同士の繋がりは濃くなってますが、一時期はパワーレンジャーの方が濃かったかなあと。そりゃあ、シリーズレギュラー陣が、スーツだけ変えてそのまま続投してれば、そうなる。パワーレンジャー伝説の戦士トミー・オリバーは、ドラゴンレンジャーにキバレンジャーにオーレッドにレッドレーサー(中盤で他人に譲渡)にアバレブラックに変身しているからな……流石に5人もいると面倒なので、名称は日本のままで。流石にここまで継投したキャラはそんなにいないけど、2~3回の登板はザラよ?

 この繋がりの濃さはアメコミっぽいよなあとも思いつつ、パワーレンジャーの歴代レッド10人が(大半が顔出しで)総集合する『FOREVER RED』の制作や、ジュウレンジャーの魔女バンドーラとマジレンジャーの天空大聖者マジエルの曽我町子繋がりを利用した同一人物化※みたいなのは、凄く上手く回った例かと。こういうくすぐって来る設定、やっぱいいよね。

※マイティ・モーフィン・パワーレンジャーにおける悪役の魔女リタ・レパルサが改心、パワーレンジャー・ミスティックフォースで善玉ミスティック・マザーとして登場。

 前述の『FOREVER RED』の監督は、今日本でも特撮界隈で大活躍な坂本浩一監督。文化の壁は未だあるように見えますが、現場レベルではもう、人材や技術の交流がなされている状況。坂本監督、日本でフォーゼを撮りつつ、合間を縫ってパワーレンジャー・スーパーメガフォース(ゴセイジャー&ゴーカイジャー)の最終回にも参加と、一時期すげえスケジュールだったんだよな。

 いや、スーパーメガフォースの最終回って、ゴーカイジャー第一話のレジェンド大戦の流用だったから、坂本監督呼ばなきゃレベルでスゲエ大変だったんだって! ゴーカイシルバーいるし、パワーレンジャー化してないスーパー戦隊はなるたけカットな方針だし、その分追加映像撮らなアカンし! あ。ゴーカイジャーのシルバー以外の皆さんは、パワーレンジャー設定だとゴセイジャーの別形態がゴーカイジャーというのを逆手に取って、「今回はゴセイジャーで戦う」という力技でどうにかしました。こういうパワフルなとこ、見習いたい。

 アメリカナイズなトコや、裏での苦労を感じるトコも含めて、シリーズ物としてのパワーレンジャーも好きです。元の戦隊ヒーローも好きで、改造されたパワーレンジャーも好き。おいおい、俺に得しかないじゃないか!