デッドプール邦訳奇譚~デッドプール・キラストレイテッド/デッドプール・キルズ・デッドプール ~
デッドプール・キラストレイテッド/デッドプール・キルズ・デッドプール
キラスト・レイテッドあらすじ
デッドプール・キルズ・マーベルユニバースでの殺戮から幾星霜。多元世界を周り、アベンジャーズもX-MENもスパイダーマンも数万回殺し続けてきたデッドプール。この多元宇宙を支配する“創作者”からの開放を望むデッドプールは、マーベルユニバースの更なる根源、創作者のアイディアの源泉となった古典作品の集合体、アイディアバースの破壊を目論む。
巨大怪物の源泉、ギリシャ神話。吸血鬼の源泉、吸血鬼ドラキュラ。チーム物の源泉、三銃士。次々と殺されていく、古典作品の主人公たち。だがしかし、瀕死のマーベルユニバースからのメッセージを受け取った、探偵の源泉たる男。シャーロック・ホームズが多数の英雄を引き連れ、デッドプールの前に立ち塞がる!
キルズ・デッドプールあらすじ
愉快痛快、全次元のデッドプールさんが殺しあうよ!
サイレン(以下S)「あらすじバランス悪!」
ふじい(以下F)「というわけで、デッドプール・キラストレイテッド/デッドプール・キルズ・デッドプールの紹介だ。デッドプール・キルズ・マーベルユニバースと合わせての、デッドプールキルズ三部作の二作だな。それにしても、キラスト・レイテッドが邦訳されてよかったわー。キルズが出た日から、ずっと願ってた」
S「そんなに?」
F「前にも言ったけど、俺、起承転結のうち、キルズ・マーベルユニバースが起承で、キラスト・レイテッドが転結だと思ってるからね? そりゃあ、出てほしいよ。エンディング後のボーナストラックでありながら、真エンドでもある、キルズ・デッドプールも含めて」
S「ストレートに考えても、そりゃ3部作な以上、3本やってほしい!というのは人情だな」
F「まずはキラスト・レイテッドの紹介をするとして……一言で言うなら、デッドプールVS古典文学よね。もしくは、スーパー古典大戦withデッドプール」
参戦作品
ドン・キホーテ
白鯨
クリスマスキャロル
海底2万マイル
トム・ソーヤーの冒険
スリーピー・ホロウの伝説
若草物語
フランケンシュタイン
ジャングル・ブック
変身(カフカ著)
ベオウルフ
花木蘭(ムーラン)
シャーロック・ホームズシリーズ……extra
F「スパロボ風にざっと書くと、こんな感じ。全部書いたわけではなく、まだまだいるけど」
S「何作か、明らかに戦闘能力のない作品混じっているんだが」
F「馬鹿、オメエ、ナメてかかると痛い目見るぞ! VS若草物語なんか、デッドプールさん、マジ死にかけたんだからな!」
S「狂ってるな!」
F「狂ってるよ! スパロボのノリでこうやって紹介できる作品なものの、創作者とキャラクターの関係性、アイディアとは果たして何なのかという、メタを極めたテーマにも踏み込んでいる怪作です。頭脳明晰かつバリツを極めた最高の探偵シャーロック・ホームズと戦うのは、ホームズですら持ち得ない視点を持った怪人デッドプール。シャーロキアン(シャーロック・ホームズの熱狂的なファン)の方が読んでも、新鮮味がある対決なんじゃないかな」
S「で。すげえ簡単なあらすじで済まされたキルズ・デッドプールの話なんですけどね?」
F「キラスト・レイテッドの戦いも、終焉には至らなかった……ならば、根源とは何なのか。そう、俺ちゃんだ! そして始まる、スーパーデッドプール大戦! 既存ユニット、新規ユニット、大量参戦!」
S「きゃあ! じぶんごろし!」
F「今までの話の主人公は、俺達の知っているデッドプールとは別次元のデッドプール(通称:ドレッドプール)だったが……」
S「待った。ドレッドプール?」
F「ああ。俺もうっかり忘れていたところ、指摘されて気がついたんだが、今までキルズの主役を務めてきたデッドプールにはドレッドプールという個体名がつけられているんだよ」
S「ドレッド(Dread)……英単語の意味合いとしては、動詞としてなら~~への恐怖や、恐れること。名詞なら、恐怖や不安そのものか」
F「今作でのドレッドプールのポジションは、ヴィラン。キルズ・デッドプールの主人公は俺達の知るいつものデッドプールにして根源たるデッドプール……正史であるEarth616のデッドプールだな。つまりデッドプールがデッドプール皆殺しの計画を反対派のデッドプールたちと共に阻止しようとするものの、デッドプール皆殺し計画側にも多数のデッドプールが付いていて、デッドプールがデッドプールを殺す惨状になってデップーが」
S「待って。ゲシュタルト崩壊起こしてきたから待って」
F「簡単に済ませるなら、デッドプール一派VSドレッドプール一派の大戦争ってことだな。レディ・デッドプールやキッドプールにドッグプールにヘッドプールのような、デッドプール・コァの面々。デッドプールが捨ててきた身体のパーツをミックスして出来上がった、エビル・デッドプール。エイジ・オブ・アポカリプス版デッドプールこと、デッドマン・ウェイド。有名無名問わず、沢山のデッドプールが出ているな。デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウスに出てくるデッドプールの亜種は、フルコンプしてるぞ!」
S「読んでから見ると、おもしろさにプラス?」
F「オフコース! あとデッド・ヘッド・リデンプション。コイツもちょっと関係有るぞ!」
S「短編集だっけか?」
F「この本に収録されている短編“デッドプールが多すぎる”。キングプールだの2頭身プールだのベッドプールだの尻プールだの、色々なデッドプールが湧いてくる作品だが、ここに出たデッドプールも、結構端役として出ていたりする。別の短編には、デッドプール・コァも勢揃いしているし、副読本ポジションぐらいにはあるかもしれんな」
S「前半が既存デッドプールが多めで、後半が新規デッドプール多めかね……なあ、一つ聞きたいんだけど」
F「OK,OK。答えられることなら、なんでも答えるぞ」
S「172Pで殺されている、影で隠れて全身がよくわからないデッドプールなんだけどさ」
F「彼が、何か?」
S「この人さ、ドラマのARROWとかに出てなかったっけ?」
F「おいおい。アレはDCコミックスのドラマだぜ? デッドプールは、マーベルの作品じゃないか」
S「装備とかさ、マスクについてるヒラヒラとかさ、スーツの鱗っぽさとかさ、このデスストロークさんにすげえ似ている気がするんだけど?」
F「うーむ。でも、色が違うしなあ……」
S「あくまで、別人だと言いはるんだな?」
F「いいか。勇気と蛮勇は違うんだ。俺にだって、危険を察知する能力くらいはあるぞ!」