映画デッドプール2~もう一人の○○~

 映画デッドプール2のDVD&Blue-ray発売記念ということで、映画に関わる小ネタを投入。
 もう流石にネタバレを警戒する時期ではないと思いますので、今回はオープン仕様にさせていただきます。

 

 

もう一人のX-Force

 デッドプールのリクルートにより、X-Forceとして集結。そして華麗に散っていった男たち。ベドラム、シャッタースター、ツァイトガイスト、バニッシャー……有名無名にブラッド・ピットも混じった彼らの共通点はミュータントであること、そしてコミックスにてX-Force在籍経験があることである。でも、全員が同時にX-Forceに在籍したわけではない。ケーブルの手で鍛え上げられた若手ミュータントたち、ウルヴァリンがX-MENにも極秘で結成した暗殺チーム、名声と金を得るために無断でX-Forceを名乗ったミュータントの集団……X-Forceと呼ばれるチームは複数あり、彼らはそれぞれ別々のX-Forceに所属していた。

 ケーブルはX-Forceの創設に関わっており、その後出来たX-Forceにも複数回参加。ドミノやデッドプールもX-Forceの参加経験者である。そんな中、近年X-Forceに参加したキャラクターがデッドプール2には出演している。それは、コロッサスである。

 X-MENにおける主要キャラの一人であり、本隊在籍のイメージが強いコロッサスも、実はX-Force在籍経験者となる。上記画像のようにケーブルやドミノと一緒に組んでおり、ここにデッドプールが揃えば、コミックス版デッドプール2なメンツとなる。もっともデッドプールはこの直前に存在し解散したX-Forceに所属していたため、結果的に三人とは入れ違いになっている。

 このX-Forceとしてのコロッサスの姿を知っていると、デッドプール2でコロッサスがデッドプールを助けに来たこと。ラストシーンでデッドプールやケーブルと共に歩く一方、そこからX-Force在籍経験がないネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッドが離れていたこと。コロッサスがX-Forceに加入する光景が予感できること、デッドプール2のクライマックスからラストシーンの見方が少し変わってくるだろう。

 これは完全に余談だが、実は映画公開前、デッドプール2にツァイトガイストが出ると知った瞬間、彼が出オチのように死ぬことは予感していた。なぜならコミックスにおける彼もまた、初登場回が死亡回となった、ある意味出オチキャラだったのだ。

 最初で最後の活動シーンや回想や生前のエピソードである程度キャラは立っているものの、名前を聞いた時パッと出てきたキーワードは出オチであり、当時彼に関する話をボカしていた理由もキャラ紹介がネタバレに繋がるという警戒からである。そしてその勘は的中したものの……他のメンバーも出オチに引きずり込まれるとこまでは、大惨事すぎて予想できなかった。

 

 

もう一人のピーター

 デッドプール2のどうしてこうなった!要素の一つであるピーター。

 映画でポン!と生まれたキャラで、コミックスにおける云々もあるわけなく、特に何も書くことのないおっちゃんと言ってもいいものの……彼のピーターという名前にはちょっとだけ注目してみたい。ピーター(Peter)は一般的な名前であり、若干スペルは違うものの、フランスではピエール、スペイン語ならペドロと多彩な読み方を持つ名前でもある。マーベルにおけるピーターと言えば、スパイダーマンであるピーター・パーカーが有名だろう。だが、このデッドプール2にはもうひとり“ピーター”がいる。それは、コロッサスである。

 またコロッサスかよ!?と思っても、どうか話を聞いてほしい。まだ二回目なので、天丼には至ってないはずだ。
 コロッサスはコードネームであり、本名はピョートル・ニコライビッチ・ラスプーチン(Piotr “Peter” Nikolaievitch Rasputin)。ピョートルはロシア語圏におけるピーターであり、つまりはコロッサスもピーターということになる。特にどうということはないと、書いてる当人が思うくらいどうということはないが、頭の片隅にでも入れておいてほしい。

 ロシア出身のコロッサスの名前に入っている、ラスプーチンの6文字。コロッサスは、帝政ロシア末期に名を残す怪僧ラスプーチンの子孫である。おそらく、ラスプーチン大活躍なFGOの第二部をコロッサスがプレイしたら、嫌な汗が出ること請け合いである。

 ラスプーチンの怪しいイメージと鋼鉄肉弾戦なコロッサスのイメージはいまいち一致しないが、コロッサスの兄弟であるミハイル・ラスプーチンや妹のマジックは、それぞれワープやブラスト、魔術を使いこなすと、怪しきグレゴリー・ラスプーチンのイメージに近い。

 こう見ると、むしろ肉弾戦が主なコロッサスが一族の中では異端に見えてくる。なお、コロッサスにミハイルにマジックは、全員能力は違えども、強力なミュータントである。このラスプーチンの一族は、とてつもなく強いのだ。

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映画デッドプール感想~バーリ・トゥードver #2~

映画デッドプール感想~試写会ver~
映画公開記念 デッドプールを知るためのQ&A
映画デッドプール感想~上映後ver~

 映画デッドプール感想~バーリ・トゥードver #1~の続きとなる#2です。前回に引き続き、ネタバレに小ネタ解説と、なんでもありなバージョンになっております。なので読むのは、鑑賞後推奨です。

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ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム~その21~

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ第21話!
 X-MENとアベンジャーズ、ここに集結! 決戦、A+X対ヴィラン混成軍! ロキ様の、いつも通りの水が漏れる完璧な策略!

 というわけで、奪われたディスク奪還のため、X-MENが対ロキの最前線に。いいですよね、この異種格闘技戦の匂い。だって、超人類VS北欧神ですよ? 権利関係で映画では見れず、コミックスでもあまり無い構図ですよ? いわば越境対決、この同じ世界観でありながらクロスオーバーの風味を感じる対戦カード。これは、良い。個人的には、盛り上がる本編を更に盛り上げるスパイス!
 それに今回、盛り上がりの鉄板こと「ここは俺に任せて先に行け!」もありましたからね。こいつは、ズルい。盛り上がらざるを得ない!

 あと気付きにくいトコですが、本日より参戦のアイスマン、ストーム、コロッサスの三人の能力や性格が分かり易く描かれているのも良かったですね。スパイダーマン同様の軽口を見せるアイスマン、天候を操りつつ仕草に頼りがいの在る母性を感じさせるストーム、鋼の肉体で切り込み率先して味方をかばうコロッサス。そして、まさかの参戦マグニートもX-MENボスキャラとしての暴威的な磁力に、単なる悪とは言いがたい威厳と主義主張を。ディスクウォーズの視聴者の知識に依存せず、物語に説明をしっかり組み込むところは、美点かと。しかしアイスマンの寒さに強い描写に隠れているけど、生足レオタードのストームとノースリーブのウルヴァリンとノースリーブ&ホットパンツの超絶コンボなコロッサスも相当だよなあ……。コロッサス、鋼鉄化しているんで目立ってないけど、露出度ではX-MENトップクラスです。

 今日の紹介は、殺戮獣プレデターXの先達、ミュータントへの敵意の象徴たるロボットです。ロキ様、X-MENと対立するミュータントを組み込むどころか、ミュータント殺戮兵器をバンバン投入と、ミュータント全部に喧嘩売ってますよね。ロキ陣営唯一なミュータントのセイバートゥースは、常時バーサクなので気にしてないだろうけど。

 

センチネル

センチネル

 プレデターXの先達とも言える、対ミュータント用ロボット。最初期は探索、やがて捕縛、最終的に殺戮と、その目的は性能のアップグレードと共に禍々しい進化を遂げ、反ミュータント主義者の象徴として扱われてきた。

初期型センチネル

 元々センチネルとはシリーズ化されているロボットであり、“センチネル”というキャラがいるわけではない。例えばセンチネル初期型はマークⅠ、その改造型はマークⅡと、型式番号で種類は分けられている。モビルスーツにおけるザクやジムのポジションに近い……というか、パイロット搭乗型のセンチネルや等身大かつ人類への擬態能力を持つプライム・センチネルや細胞レベルで攻撃してくる極小ナノ・センチネルと、その幅の広さからして、もう少し広い範囲で。対ミュータント用ロボの総称、モビルスーツやウォーカーギャリアにレイバーのようなくくりと捉えても良いかもしれない。

 進化した種であるミュータントは、やがて今の人類全てを征服するのでは? ミュータントの存在に疑念を抱いたボリバー・トラスク博士の手により、センチネルは誕生した。人類を守護する自律型ロボット、センチネル。しかしセンチネルは守護対象である筈の人類を不確かな者として認識し自ら統治すべき存在と判断。リーダー格のマスターモールドはトラスクを拉致し、センチネル軍団の製造を命令する。この最初の自律志向暴走からして、センチネルは決して人類に忠実なロボットではなく、これ以降もミュータントだけでなく、人類に対して幾度と攻撃することとなる。

マスターモールド

 センチネルの反逆は、X-MENの尽力とトラスクの犠牲により阻止されたが、その後もトラスクの残した設計図を元としたマークⅡや、マークⅢを様々な人間が開発。マークⅡ以降の機種では、対ミュータントだけではなく対超人が設計思想に。やがて超人が起こす脅威に対抗する国家組織、センチネル・スクワッドONEの設立までに至った。

 センチネルの性能は作られる度に向上しており、シリーズが進むごとに適応能力は上がっている。強力な能力を持つミュータントへの対策は特になされており、X-MENメインメンバーの持つ能力には、大体の対策が立てられている。金属製である以上磁力を扱うマグニートーには弱く見えるが、強化プラスチックの使用やコーティングを施すことで、対応は可能。プレデターXに進化という武器が在るのなら、センチネルにはアップグレードがあるのだ。更に、センチネルが人類を統治している未来。そんな未来のセンチネルことニムロッドに至っては、戦闘中に敵の能力を封じる形にアップグレードするという、進化以上の物を見せている。しかも量産可能、データーやアップグレードはリアルタイムで共有されると、もはやまともな手段では、ニムロッドの大軍に勝つことは出来ない。

ニムロッド

 センチネルの単純な戦闘力も非常に高く、非ミュータントであるスパイダーマンやファンタスティック・フォー曰く「僕達が何時も戦っている相手より強い」らしい。ただ、彼らの宿敵の多くはセンチネルを悪用できる側の人間なので、決してセンチネルが格上というわけではないが。

 これは余談だが、トラスクに反逆したマスターモールドは、その後幾度も復活。未来より現れたニムロッドと合体し、ミュータントを絶滅寸前までに追い詰めるが、X-MENの最終手段により魔界に追放された結果、センチネルと人間のハイブリット種バスチオンへと転生してしまう。

バスチオン

 やがてバスチオンは反ミュータント勢力を統合できる存在に、ボリバー・トラスクを筆頭とした死亡した反ミュータント主義者も部下として復活させ、X-MENとの、ミュータントとの最終決戦に望むこととなる。
 生みの親や育ての親たる人間を従わせる機械。新人類による旧人類の淘汰を防ぐためのロボットは、人類全てを淘汰する存在となってしまったのだ。

 

おまけ

 ロキと三機のセンチネルと言えば、ロキ謹製のこのトライセンチネルが脳裏に。三倍どころか、何十倍もの力を持つ三面六腕の阿修羅型。こっち出しとけば、マグニートーにも勝っていただろうに……。

トライセンチネル

あと、某所には少年につき従うジャイアントロボ的センチネルもいたりする。

ジョストン&センチネル