日々雑談~5641~

 口でいうとそこまででもないんだけど、4巻のラストは本当に「俺たちの戦いはこれからだ!」感がスゲえ強かったんですよ! だからこそ、こうして5巻が出てくれたことが超嬉しい。

 江戸時代随一の豪商として知られているものの、生没年の確証もなく、架空の人物説まである紀伊国屋文左衛門。享保前後の物語を書くなら、これほど面白い上にチートじみた視点も許される人はそうそう居ないわな。あと、トラブルを解決する際、武と誠意の人のもっこりとは違い、智でアイディアが出せるのも話の幅を広げているよね。

 上記ツイートで触れてる「時系列が若干違う」の詳細ですが、享保2年の時代設定なのに柳生俊方が死に松平家養子の俊平が跡を継いだ話をしているとこですね。俊方の没年は享保15年で、俊平が養子になるのも享保6年の話なので。ただこれは間違いでなく、このエピソードのテーマが「剣を捨てた柳生」なので、その印象を強めるために石舟斎からの血が途絶えた話を前倒しした、いわゆる時代劇的な演出ではないかなーと。

 歴史の話となると、柳生家が将軍家の兵法指南役から退いたのもいろいろ事情はあったんですが。そもそも、指南できる年齢になる前に死んだ家継に、紀伊時代からの指南役を持ち弓馬の方が好みの吉宗と続いたら、そりゃ将軍家兵法指南役としての出番も自然消滅ルートだよなあ……。

日々雑談~2403~

 ワールドカップの日本VSコロンビア……いやー、ハラハラする試合だった。最初に「1点+選手一人退場でコロンビアが10人」の状態になった時はこりゃイケるか!となったものの、コロンビアは10人でも強かった。そして1対1の同点から、1点ねじ込むことで日本の勝利。南米チームに勝つだなんて、こりゃあ快挙。

 序盤、コロンビアのミス(ハンド)という幸運に近いものがあったけど、反則を引き出したのも、その後にペナルティキックを決めたのも、さらなる追い打ちで勝利したのも、そこにあるのは実力というリアル。あそこでハンドが無かったら、おそらくそのままゴールに入っていたわけで。過程と結果に実力が絡むなら、幸運と実力はくっつけちゃっていいと思うんですよ。

 いろいろゴタゴタがあって不安視されていたものの、この勢いを保てれば、ひょっとしたらがあるかもしれない。さてどうなるか……ワールドカップって、なんだかんだで楽しいなあ!

 

 徳弘正也先生による名時代劇漫画、もっこり半兵衛の2巻が出てたのを知って、慌てて購入。この作品はホント良いとしか言いようがない。パーツごとに見ると鬱になりかねない展開もあるものの、その近くには明るさもあって、読んだ後に陰鬱な気分にはなってこない。読後感が胸いっぱいで腹いっぱい。1巻と併せて、未読の方は是非読んでいただければ……決して、決して損はさせませぬ。

日々雑談~2293~

 デッドプール:トゥー・スーン?タスクマスター:失われた過去と、近日発売で紹介したほうがいいコミックスはあるものの……今回だけは、コイツを先に紹介させてくれ!

 ジャングルの王者ターちゃんや狂四郎2030の、徳弘正也先生が描く時代劇。ある藩の元剣術指南役の月並半兵衛は、幼い娘と共に脱藩し江戸にたどり着く。ある出会いから月1両で江戸の街の夜回りをすることとなった半兵衛は、同心や夜鷹や街の人々に見守られつつ、夜の闇に潜む悪をこらしめる。

 半兵衛は最強に近い剣士であり、やろうと思えばバッタバッタと切り倒せるのですが、彼の選ぶ手段は「こらしめる」と言ったものが主。名は月並みでも、腕と笑顔は一流。上記ツイートでも触れたように、そんな半兵衛を主人公に喜怒哀楽がてんこ盛りです。特に、徳弘先生の描く哀のやりきれなさは凄いよね。青年誌の経験を経て、作品を出すたびにどんどん深まっている。下ネタのように、昔から健在なものもしっかり維持し続けているんだから、やはり1流です。

 そして、衝撃なのは、あとがき。1流でも、1流でも……そのあとがきの内容は色々と身につまされることもあり。俺に出来ることは、こうしてなるべくデカい声で応援することのみです。ほんと、おもしろいぞーもっこり!