日々雑談~5783~
【無料配信開始!】
先週TVアニメ『ドラえもん』で放送された「大雪山がやってきた」の原作のおはなしをはじめ、「くたばれ評論家」(エスパー魔美)「アン子 大いに怒る」(SF短編)の3作品を本日2/17より期間限定公開!
藤子・F・不二雄作品をじっくりお楽しみください♪ https://t.co/59n1A7WRHd pic.twitter.com/0bF0QQkyn8— 【ドラえもん公式】ドラえもんチャンネル (@doraemonChannel) February 17, 2021
SNSで有名になった「あいつはけなした! ぼくはおこった! それでこの一件はおしまい」のシーンだけで語られがちな話だけど、通しで読むとそれが勿体無いことがよくわかる。https://t.co/AOhjQfiOqA
— 藤井三打 (@nikuzousui) February 17, 2021
パパの「自分のことみたいに怒ってる……うれしいなあ」もジンとくるし、評論家の台詞と立場を知って読むと「あいつはけなした!」からのシーンもだいぶ変わるし、そもそも新アイテムお披露目会でもあると、なにこれすごい。
— 藤井三打 (@nikuzousui) February 17, 2021
抱けーッ!のノスタル爺や、きれいなジャイアンのきこりの泉と、ドラえもんチャンネルの無料配信は、キャッチーなとこを選んでくるね……。もうネットや巷で有名になってしまった以上、そのキャッチーさを利用して本編を読んでもらうってのは、やり方としては悪くないですね。思わぬ波ができてしまった以上、いきなり力で止めるよりは、勢いを把握した上で止めるかいっそ乗るか、とにかく波を使った方法を考えるほうがきっといい。
「くたばれ評論家」とタイトルを付けつつ、そこにあるのはプロ同士のやり取り。件の評論家氏も、個展にきちんと足を運んだ上で、技術面のみで絵を語りつつ、作者の関係者から詰問されてもブレを見せないと、評論家としてのものさしをしっかり持った人物ですからね。実際作品を目にしないまま、作者の人生や人格面の否定のような触れてはいけない場所をこき下ろしたり、相手によってころっと顔色を変えるようなのは、評論家というよりはた迷惑な人物。評論家を名乗るにふさわしい人物にこき下ろされたからこそ、画家であるパパも「けなしようのない、すばらしい絵をかいてみせるさ」と闘志を燃やせるわけで。
名刀でスパッ!と切って、それでおしまい。切られた方も、見事な傷をつけられたと感嘆する。これの果し合いのような構図が、おそらく評論家と創作者のやりとりの理想の一つ。名刀を持つ達人とのやり取りは、感想でも批評でも批判でも、とにかく学べて、何より簡潔なので、怒りや恨みが生じたとしてもパッと消えて終わり。逆になまくら刀を振り回すタイプに目をつけられると、切りつけ方もおかしい上にしつこいわ、傷口も無駄に痛いわで、とにかくしんどいんだよなあ……。