復讐の風、熱い風!

竜「罪を憎んで人を憎まず。甘い、甘すぎる……」
翔太郎「好みに合わないってんなら、それはそれでしょうがない。だが、仮面ライダーを名乗るのであれば、復讐という言葉を乗り越えていくべきだ。あの男みたいにな」

風見「変身、ブィスリャァァァァ!」

竜「そうか、彼も俺と同じ……」
フィリップ「正義ではなく、復讐から始まったライダーも少なくはない。でもみんな、それを乗り越えてきたんだ。それに怨念や恨みだけで仮面ライダーをやってると、ああなるよ?」

矢車「お前はいいよな、どうせ俺達なんて」
影山「兄貴ー!」

竜「いや、アレは何か違うだろ」
フィリップ「だよねえ」

 「答えろ! 八年前の事件を起こしたのはお前か!?」
 照井さん、V3をオマージュしたキャラかと思ってたら、どこをどう間違えたのかズバットに着地したー! V3やズバットがモデルなのではなく、演じた宮内洋自体が照井さんのモデルなのだろうか。
 仮面ライダーが生まれ、新たな敵も生まれた。仮面ライダーW(ダブル)20話感想。V3もそうだけど、昭和ライダーの出自は大抵ハードボイルド。

 あぶねえなあ照井さん。誤認逮捕通り越して、誤認殺人をおこなうところだった。動機はシャイン(Shine)を死ねと読んだことという推理漫画があってだな。パニッシュメントは日本の芸風に合いませんよ?
 被害者は取引先の芸能社長。ミスった、「芸能社長」に注目しすぎて「取引先」を失念していた。犯人はほぼ息子だろうなーと思ってたけど動機の根本は「芸能社長」の部分にあって、もっと根深いものと予想していた。犯人を当てて、動機も的中させれば、久方ぶりの推理成功だったのに。犯人も分かりきってたし、動機もくだらなすぎるというのはさて置いて。

 そうか、ヒートメタルよりヒートジョーカーの方が熱量は大きいのか。ぶっちゃけ今回端役のWですけど、氷のドーパントとの相性が悪いだけで、最終的にはどうにかなったんでしょうね。こういう描写を入れてくれると、アクセル>>Wの方程式が立てにくくていいねえ。新キャラのかませ役は、古今東西の漫画やアニメにおいての、既存キャラの必修みたいなものだもの。
 とりあえずアクセルのフィニッシュホールドは、キックとソードでいいのかな。バイク形態での轢き逃(以下略

 アイスエイジ・ドーパントはあくまで前座。真の敵は、陽光、降雨、雷光、旋風、ガイアメモリに様々な意匠が刻み込まれたウェザー・ドーパント!(仮名) よかった、シザー・ドーパントやジャガー・ドーパントじゃなくて。てーか能力の多彩さが、真面目な話、仮面ライダーWに追いつきそうなんですけど。アイスエイジを圧倒した戦歴は、きっとアクセルが仇を討つための力になる筈。氷結能力相手なら、Wのヒートより相性が良いと証明されたワケでして。ウェザー、たぶんもっと能力多彩だろうけど。

「僕も塚田さんも、片付かない関係を引っ張るよりは、関係が進化していったり、積み上がって行く方が好きなんですよ」(三条陸談)
 やだ、なんて頼もしいの。つまり来週以降、いがみ合ってのライダーバトルは無いと信じていいんですよね!? 某誌に載ってたこの発言を聞いた瞬間、キュンときた。いがみ合いのみで、物語の八割消化するようなライダーもいるもんなあ。その方が脚本書くのも楽だろうし。
 W作中から感じるのは、仮面ライダーという称号に対する敬意。仮面ライダーは正義の称号であり、名乗るには責任を伴うべき称号。自然発生した愛称だからこそ、翔太郎の発言の端々には称号への敬意が感じられるんですよね。それが心地よい。照井も仮面ライダーを名乗ったことに対し、責任を果たそうとしている。仮面ライダーは正義の味方の称号であって、ただの超人の称号じゃあない。あーいいわ、この仮面ライダーと正義の味方を繋げる真摯さはいいわ。

 おまけ 怪傑ズバットフローチャート

悪役を倒す

ズバット「飛鳥五郎を殺したのはお前か!?」

※悪役「ち、違う、俺はその時(以降アリバイ)」

ズバット「嘘をつけぇぇぇ!」と叫んでブン殴る

悪役が失神するまで、※に戻る。

注:調子が良いときは、ブン殴るのシメが必殺ズバットアタックに変更されます。

 ズバットこと早川健は復讐という動機やカッコよさは条件を満たしているものの、決してハードボイルドではありません。ぜってー違う、アレはもっと別の何かだ。強いて言うなら、ジャンル“宮内”だ。