ユウスケ「実は俺、海東にベルト盗られたんだよ。だから変身できないんだよ……」
士「そうだな。あの時ベルトを盗られなければ、今頃大活躍だっただろうに」
ユウスケ「いやいや、そんな本気で同情するツラで同意すんなよ。冗談なんだからさ」
海東「クウガのベルトはいらないよ。代わりにコッチのレアベルト盗って来たから」
ユウスケ「レア物って、普通のグロンギのベルトじゃないか」
海東「いや、これ、ゴ・バター・ゴの」
士「赤いマフラーが眩しいバッタ怪人のアイツか。確かにレアなベルトだな」

　ユウスケよ、アギト編で活躍できなかったらもう本気で……。映画版電王＆ディケイドにユウスケがクレジットされていない事を不安に思いつつ、ディケイド感想。先週更新できなかったので、５５５編の一括感想。

　突拍子も無い人間は、突拍子も無い別の人間に出会うとまともになると言うけれども。ディエンドこと海東大樹の出現以降、なんか士が丸くなってるような気がする。
　ディケイドの変身能力も大概チートだけど、ディエンドの召還能力はもはやバグのレベルだよな。複数召還だけでなく、ファイナルフォームライドまで使用可能となると、ディケイドのアドバンテージが何も無い。ちくしょう、どんだけだよ。
　強いて弱点を言うのであれば、ディエンドが銃ライダーであると言う事。銃ライダーは基本派手に登場して、後半に行くにつれて弱体化していくという、いわば早熟型なので。来週のディエンド＆デルタ＆ドレイクの勢ぞろいはもはやギャグ。落ち着けディエンド！　その召還した二人は、銃ライダーの悪い見本だから！
　それにしても最後のオチはスゲーな。カリオストロの城で例えるなら、あなたの心じゃなくてクラリスの財布盗んでいった感じ。そりゃあ帝王のベルトはレアだろうけど、なんか違うから。士もそうだけど、海東も人間として何かが欠けているのか。

　龍騎の１３ライダーの中でも最強に近いリュウガさんがディケイドにテキトーにやられました。おしまい。
　って、リュウガさーん！　ぶっちゃけ、鳴滝さん大丈夫なのか？　だって正直、今までの地獄兄弟やデルタよりリュウガは強いだろ。作中全くヘタれてないし。
　あれ？　ひょっとして鳴滝召還の（たぶん）オリジナルライダー初の犠牲者？　真司の前に鏡置いとけば復活しそうではあるけど、それでもなあ。

　いっその事、流行に合わせて『らっき～☆くろ～ば～』と言うのはどうだろうか。おはらっきー。
　学園物と聞いた時は不安だったけど、普通にまとまってたよね、ウン。都市伝説っぽいファイズの扱いは、やはり原初の仮面ライダーっぽい。実は平成作品の中で唯一主題歌が歌えないんですよ、俺。つまり、一番縁遠い作品。かつての匂いを知らないからこそ、昭和の匂いを嗅ぎ取れたのか？　でもやはり、作品に対して観ていませんという感想は下の下だ。もっと積極的に色々な作品に触れるべきだな、俺も。

　スパロボＫやってるんですよ。携帯機とは思えない戦闘アニメや、複数バトルのかったるさが軽減されているツインユニット制とか見るべき点は多いんですけど、ちょっとシナリオには難が有りまして。手抜きや誤魔化しが透けて見えるのは良くない。せっかくの技術スタッフの努力を無にしている。
　何が言いたいかというと、ディケイドも似たような問題を抱えているんではないかなと。ミラーモンスターの乱闘を背景にしての戦いや、本編でも忘れ去られていたブレイドのメタルなど、細かい点や戦闘シーンには唸らされる物が多いけど、ところどころシナリオに穴が有って。なんでラッキークローバーはファイズが変身できないの知ってたんだろ。
　前々から言っている事だけど、スパロボＫが終わったので改めて。最も、完璧なシナリオなんて誰も書けないんだろうけど。ある種、読み手の傲慢だな、コレは。

「ちっぽけだから……守らなくちゃいけないんだろ！」
　今までの美麗字句と比べると短いけど、これはシンプルかつ普通に名台詞じゃないか。ちっぽけな物を護る為に自己を犠牲にし戦う英雄こそが、いわば仮面ライダー。このファイズの世界でタクミが見せてくれた姿は、ファイズというより、遥か源流の石ノ森先生の００９や元祖仮面ライダーの勇姿でした。
　平穏な世界では阻害されるような身体を押して、悪と戦うヒーロー。助け出した人間に化け物と罵られようとも、彼らは躊躇い無く茨の道を戦い抜いていく。
　孤高という言葉は、石ノ森ヒーローを称するために有ると言うのは言い過ぎでしょうか。

　ユウスケは居場所を見つけたと言っているけど、アギトの世界である限りは、クウガの居場所では無いんじゃないかな。むしろあってはいけないのでは？
　優しさも正義も孤高もあったアギトの世界。必見です。