日々雑談~2019~

日本のアニメ・漫画・ゲームのキャラクターはなぜ「決めポーズ」を取るのか? -『サクラ大戦』と歌舞伎の意外な関係-

 このtogetter、若干燃えているけど、そもそもコレの正しいタイトルは、“キャラクターはなぜ「決めポーズ」を取るのか?”ではなく、“キャラクターはなぜ登場時や退場時に見得を切るのか?”なんじゃないかなあと。決めポーズという、でっかい単語を使ってしまった結果、話がややこしくなっているわけで。
 アメコミに決めポーズや決め台詞があるかないかと言われたら、あると答えます。
 決めポーズ=象徴的なポーズとしては……例えば、スパイダーマンは腰を沈めてのポーズ、キャプテン・アメリカはシールドを掲げたポーズ、アイアンマンは着地のポーズ、スーパーマンは両腕を腰に当てて胸をつきだしたポーズ。どのヒーローにも、コレだ!というポーズは幾つかあり、決めポーズは頻繁に表紙や各シーンで使われるわけです。
 決め台詞は、グリーン・ランタンの宣誓やファンタスティック・フォーのシングのムッシュムラムライッツ・クローべリングタイム。アベンジャーズのアベンジャーズアッセンブル!などが有名ですね。
 もし日本独特の要素、歌舞伎の見得を連想させる仕草があるとすれば、それは登場時の名乗りや戦い終わってシメのポーズかと。前者の例は戦隊ヒーローやプリキュア、後者の例は上記togetterでも参考とされた、サクラ大戦の勝利のポーズ!やもうちっと遡ってのヤッターマンの勝利のポーズ! ヤッターヤッターヤッターマン!ですね。全く無いわけではないですが、こう毎回毎回のお約束となると、アメコミではあまり見ないですね。
 まあぶっちゃけ、“決めポーズ”って、世界中にあると思うんですよ。演劇が根付いていれば、どうしても決めのシーンを作りたくなる、もしくは自然発生的に出来てくるのは、当たり前なことです。そこに各々の国の風土や文化が関わってきて、その国ならではの適した形が出来ていくと。アメコミキャラの見得の如き名乗りに関しても、日本のエキスを注入したディスク・ウォーズにより補完されましたしね。グローバル化とは、各国がそれぞれの優れた部分や特徴的な要素を磨き合っていくことじゃないかと。
 返す返すに、この纏めの不幸は、タイトルと解説中の語句に、決めポーズの単語を使ってしまったことだなあ……。