ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂 感想

 それでは、劇場版ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!!の感想と相成ります。
 実際面白かったですよ。単純にTV版をスケールアップさせた感じで、作画も丁寧だったしシナリオも壮大だった。まあ五期独自の地獄の鍵や四十七士とかの設定がガンガン出るのはしゃあない、鬼太郎は正義の妖怪である事だけ知っていればどうにかなる今までの劇場版よりは敷居が高い。
 それと、現時点でTVや雑誌で見れる予告から作品を想像すると、少しズレます。おいおいデマじゃねーかよ的な感想も余所ではちらほら。ただ、前にもTV版で『南方妖怪は武道派の無頼集団』的な予告を流していたので、この予告と本編の差異はスタッフ確信犯だとおもいます。実際の南方妖怪は形容詞を付けるのが無粋なほどに純粋極まりない『バカ』でした。予告だとバカっぽい映像一切流さないでほんの僅かなシリアスなシーンで誤魔化すとか、第五期スタッフは相当な釣り師。

 というわけでネタバレ感想は以下に。出来れば観た人推奨、少しでも見る気があるなら読まない方がいい。
 いえね、公開二日目の休日に見に行ったのに映画館ガラガラで……
 そこまで悪い映画じゃないのに、なんでココまで空いているのかと。正直、もうちょっと見に行く人が居ないとヤバイというか。
 なので、観に行く気がある人はお近くの映画館へダッシュで。なお、もう開き直って細かいネタとかあらすじとかおっぱいとかおっぱいについても書いています。なお見る気は無いけど映画のあらすじとかオチとかおっぱいに興味がある人はどうぞ。なんだ、このおっぱい祭りな数行の展開は。

「四十七士集結って聞いてたけど、実際のトコロ集結してないんじゃね?」
 まあほら、四十七士を集めるって言うのは多分来年以降のテレビシリーズの肝にもなるし、ここでストレートに集めちゃうと後々ねえ。予告の釣りその1がコレ。
 実際現場に居たのはTVで既出or近日公開予定の十人ちょっとで、他の連中は呼子の能力を使って地元からの協力となりました。具体的に言うなら、悟空の元気球の為に手を上げるレベル。ほとんどカメオ出演だ。
 しかし集まった連中も何しに来たんだか。

ヤトノカミの巨体に一斉突撃

まとめて蹴散らされる

一撃で全員ダウン

 お前らは怪獣にのされる防衛軍か。

「中国は人を殺しすぎだ!」
「そうだそうだー!」
 悪行妖怪サミットなのに人を殺しすぎで責められるなんて、中国妖怪はどんだけ荒くれ者なんだ。悪行妖怪サミットが予告の釣りその2。バックベアードやチーにぬらりひょんという悪役妖怪が勢ぞろいしているのに、雁首並べて事を見守っているだけとは。予告だけ見ると、彼らが黒幕っぽいのに。
 ロリ魔女ザンビアがフランスの代表でいいのかよと管理者が興奮抗議してましたけど、正直甘い。俺は見た、南方代表で南方妖怪どもがコッソリ議席に居たのを! なんで知能指数-⑨の連中が会議と言うあまりに高度な頭脳戦の場に参加してるんだ。ザンビアはまだ文字も読めるしマシなレベルだろう。正直、ハードルめっちゃ低いな。
 あとぬらりひょん様は、まるで後期の海原雄山のようなツンデレで鬼太郎を見守っておりました。ピンチの鬼太郎を口悪く応援するならまだしも、鬼太郎勝利の途端に高笑いして退場ってこれなんて雄山?
 そして管理者は鬼太郎×ぬらりひょんはどっちが攻めなんだろうかと真剣な顔して聞いてきました。ほんとこの人、ブロッケンjrVSカーメン戦のレフェリーやってほしい。カサカサになって死んで、スマねえことをしたの一言で片付けられてほしい。

 デマ続きor釣り続きの予告の中での真実、妖怪を越えた敵出現。
 確かにヤトノカミは妖怪と言うより邪神に属する規格外のバケモノ、大きさ的にも歴代最大クラスじゃないか? 原作だとダイダラボッチが九州をまるごと食ったりしてるけど、アイツもここまでは……。
 街丸ごとという広範囲の石化能力に加え、山をも貫く装甲に三日も有れば世界を滅ぼす機動力と死角無し。悪役妖怪どもは対岸の火事を決め込んでいる場合なのか。でも正直、無限毒と己の毒を銘打っている割に、土に埋まっているだけで解毒可能な毒はどうかと思う。フグ毒か。
 ただなんというか、元祖古代妖怪こと、やまたのおろちはもう出れないのかなあ。デザイン丸被りな上に、流石にここまでデカくねえだろ。それにしてもこんなバケモノに噛み付き攻撃をした閻魔大王は実にワイルド、文字通りの大乱闘の末にヤトノカミを封じたんだろうな。

 ちょっとエッチでロリコンだけど悪い妖怪じゃないわ:第三期鏡爺について、天童ユメコ談
 ロリコンの時点でアウトなんじゃねーかと。とにかく、原作から今まで一貫して鏡爺は美少女誘拐→鏡の世界に監禁という流れを繰り返しているとんでもねえ野郎です。それがなんとシリアスな映画版にて敵妖怪として登場、歴代の鏡爺に比べて恐ろしいデザインで、なおかつ鏡という素材を最大限に利用した戦略眼を持ちスタイリッシュなアクションもこなすという超絶パワーアップ。ロリコンだけど良い妖怪だったのは過去の話ですよ。
「ワシは華ちゃんが醜い大人になるのが耐えられなくて……」
「そんな! 全て終わったら華ちゃんの身体はワシにくれると、そういう約束だったじゃないか!」
 コイツ、何も変わってねー! 一応フォローするなら、ユメコちゃんは小学生で映画のヒロインの風祭華は高校生でなおかつ大人びて、チクショウ上の発言を見た後じゃこんなセリフ全く意味がない! 視姦趣味と監禁癖が結局なおって無いじゃん!
 一応キチンとフォローするのであれば、単なる性的欲求が理由の今までの鏡爺とは違って、純粋無垢な少女が醜い大人になるのを目の当たりにしての絶望感が根底にあり、なおかつ華が美人である事以外にさらう動機が複数あった事でしょうか。まあ最終決戦でも活躍したし、一応グレードは上がってるよね。

 ネコ娘の全国縦断企画に意味があるのかと疑問の皆様、意味は有ります。だってコレが無かったらネコ娘本格的に出番が無いぜ。ミウちゃんといい華ちゃんといい、五期の鬼太郎の恋愛話は基本ネコ娘の居ないところでおこなわれます。鬼太郎が恋!?って予告を見た瞬間から、こんな予感はしてたんだ。
 しかしネコが居なければ、ネズミが増えるが世の定め。ねずみ男が今回は大活躍。屁や息は良く見るけれども、タン攻撃は初登場じゃないか? 少なくともウィキペディアのねずみ男の項目には載っていなかった。鬼太郎復活の切欠を作ったり、ヤトノカミを騙しぬいたりと、あくまでシニカルな彼のままで最大限の働きを。正直、四十七士よりねずみ男のほうが役に立っていた気がする。
 それにしても横浜市長は地域限定でアニメとは言え、またも映画に出演か。あの人、超ウルトラ8兄弟にも出ていたからコレで二本の映画に出演と言う事に。最近の横浜市はメディア出演に随分と積極的だな。
 あの、物凄く失礼な心配ですけれども、不祥事だけは絶対に……。どこかのタシロのせいでTV放送できないウルトラマンの映画もあるので。

 管理者が中盤の展開について京極先生っぽいという見解を出していました。今作の監修だし、京極先生の作品を愛読している管理者が言うのだからきっとそうなのだろう。このトリックを最大限に利用して、ヤトノカミは華を周りから孤立させていたんだろうか。華ちゃんの事件終了後の後日談やこの辺りのヤトノカミの工作はもうちょっと深く描写しても良かったんじゃないかな。普通に華ちゃんが嫌われ者のままで映画終わってるし。母親は理解してくれたけど。

 これで感想は以上となります。いやー、良くまとまった完成度の高い映画でした。スタッフの皆様、TVとの同時進行お疲れ様でした!

~映画終了~
代表者「……」
管理者「……」
代「……」
管「なあ、実はちょっと気になった点が。あ、やっぱいいや。お子様も辺りに居るしね」
代「うんまあ、お前の言いたいことはだいたい解るよ。物凄く遠まわしにキーワードを言うと、東北だろ?」
管「ああ。とりあえず出るか」
~劇場外~
代「キーワードをせばめるなら山形だろ」
管「……うむ」
~人が居ないところに行ってから~
     ∩
( ・∀・)彡 おっぱい!おっぱい!
 ⊂彡
     ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
 ⊂彡
 というわけでおっぱいの話なんだけどね。誰の話かと聞かれれば、葵さんの話に決まってるんだけど。地味に先生もよく揺れてたけどな!
 四十七士の力が発揮されるとき、彼らの身体には四十七士の紋章が浮かび上がる。妖怪によって大きさや場所は様々だけど、葵さんの場合は紋章の位置がおっぱいですからね。左胸の谷間近く、どこかのミクルの星型のホクロがある場所と一緒です。いやースタッフ良い意味で頭ワリィなぁ!
 TV版じゃ規制とかしがらみを気にして服を通して光ってたけど、劇場版はそんな事は関係ねー!とばかりに、葵さん自ら着物をはだけて確認してました。しかも、カメラアングルは他の妖怪より前の目立つ位置からの撮影。お前、今更そんな事やってもさ、もうコピー本でも冬コミは辛い時期なんだよ(最低)
 おいおい、これぐらいで終わりと思ったのかボーイ?というスタッフの声が間違いなく俺には聞こえた。戦いの最中に上昇する気温! 暑さにやられる味方妖怪達! また着物をはだけて手で胸元を仰ぐ葵さん! 立ち位置は一番目立つ中央だ! このカット絶対無駄なカットだー! でもスタッフGJ!
 ちなみに管理者はこのおっぱいに関して、おっぱいより妖怪派の京極先生と妖怪もいいけどおっぱいもね派の三条先生が骨肉の争いを繰り広げたに違いないと、したり顔で語ってました。もうほんとこの人、死の点を高橋名人に突かれて死んでほしい。16連打で一秒間に16回死ねばいいのに。
 まあ当然俺も、三条先生派だけどな!