ヘイヘさんとギャレンくん~その3~
「さて、今日は少し風変わりな相手と戦ってみるか」
ヘイヘさん
得意武器:ヘビィ&ライトボウガン
ラージャンデグというヘビィボウガンばりの火力を持つライトボウガンを手に入れたため、ライトボウガンも好んで使うようになった。榴弾連射+砲術王という凶悪コンボは、榴弾一発の威力をタル爆弾並みに高めることを実証。凶悪すぎるだろと各地で評判。
「体長57.0メートル、体重550.0トン……」
ギャレンくん
得意武器:ガンランス
ドドブランゴやショウグンギザミを倒し、着実に成長中。現状ハイメタ装備のカッコ悪さに涙しているが、実用と製造の天秤でこれしか作れないので仕方ない。実はドドブランゴはこっそり片手剣で撃破。日和ったなと各地で評判。
「流石にそんなにデカくはないと思うが。今日の敵は老山龍ことラオシャンロン。今までのモンスターはあくまで人よりデカいレベルだったが、コイツは建物よりもデカい。こちらに直接攻撃はしてこないが、動くだけで地震を起こし、踏まれた日にはオダブツだ。当然体力も莫大で。ようは狩人の火力と巨龍の体力の対決だ」
「ならば竜撃砲の出番だな。任せろ、ヤツのどてっぱらに一発強烈なのをぶち込んでやる! あれ? 地面が揺れて? うわー! 尻尾がー!!」
「竜撃砲一発でどうにかなるなら苦労しないよ。砦の防衛兵器を利用してじっくり戦うのがここでの戦法であり、戦術だ。あ、ギャレンが死んだ」
「なんとかラオシャンロンを撃退して生きて帰ってきたので、建設的な話をしよう。どのモンスター相手にも有利な武器はあるし、不利な武器はある。例えば、ハンマーは強固な殻を持つ甲殻類には強いが、ゴム状の柔軟な皮膚を持つゲリョスやフルフルには弱い。反対に太刀はゴムに強く、殻に弱い。要は、ジャンケンだ。相手がグーを用意しているならば、パーを用意する。チョキならばグーをと、敵に合わせて武器を替えられるようにすれば狩りは格段に楽になる」
「せんせー。僕ガンランスしか使えません」
「へー、まあいい、聞き流してやる。ガンランス一筋ならば、ガンランスというグーにバリエーションを持たせる。暑さに強い砂漠の生き物相手には氷。雷が苦手な飛竜には雷と、属性付きの武器を用意する。また、状態異常の麻痺や睡眠の属性を持つ武器も敵によっては有効だ。麻痺させれば滅多切りできるし、眠らせたところに爆弾を仕込めば大ダメージだ。最も、属性は手数の多い武器でこそ活きる物であって、手数の少ないガンランスではあんまり意味はないが……。属性が何であろうと、砲撃は火属性だし」
「え? そうなん?」
「あんな派手な爆発、氷属性や水属性のハズがないだろうが。そもそも、ガンランスは派手なせいで一見強力だが、別にそれほどでも。当てにくさと機動力の無さから、一部ではロマン武器と言われるほどだ。砲撃に特化した砲モロコシシリーズだけは、ネタ武器でありながらロマンのカテゴリから外されているが、アレが作れるのは上位クエストからだしなあ」
「ならば俺はロマンと共に死す! 止めてくれるな!」
「止めやしないが、アドバイスはしよう。武器がイマイチならば、防具を鍛えるしかない。そうだな、ランス系との相性と性能を考えると、ザザミかギザミ装備だな。幸い、ダイミョウザザミ大発生のクエストがあるし、なによりザザミとガンランスは相性が良い。ここで素材を集めて、ザザミ装備を作れ」
「ふっ。上位種のショウグンギザミを倒した俺からすれば、簡単なクエストだな」
「ほう、頼もしいな。ならば私も久々にハンマーでも使うとしよう。不慣れな近接武器だが、なに君もだいぶ強くなったようだ。ここは頼らせてもらうとしよう」
「……の筈だったんだけど」
「……」
「なんで開始1分でキャンプ送りになってるかな、このばかはー!」
「いや、ザザミが急に来たんで……」
「接敵してから数えてならおよそ30秒って、カップラーメンも作れんだろーが! てーかホントにショウグン倒したの!?」
「それはマジなんだけど、なんでかなあ。俺の中の恐怖心に負けたと言うか」
「ハンマーで来たのが幸いだったけど、あくまで私はガンナーだ。不慣れな武器、不慣れな接近戦でどこまでいけるものか……!」
「なんとか五匹狩ったが、いやあ大苦戦だ。私もいい加減、剣士としてのスキルを磨かねばな。ボウガンはどんな敵とでも五分に渡り合えるので頼り切っていたが、弾薬代の問題もある。せめて弓は使えるようにせんとな」
「へへっ、やりましたね姉貴。この野郎、苦戦させやがって!」
ゲシゲシ
「フルスイーング」
バスコーン!
「うわぁぁぁぁ……」
「さすがハンマー。よく飛ぶなあ」
~ギャレンの今度の相手は強敵ティガレックスだと言う事で続く~