ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム~その6~
ディスクウォーズ:アベンジャーズ、第6話!
これから一話ずつ、ヒーローと子供たちを組ませていくのかしら……と思っていたら、急展開。来週辺りには、アイアンマン、ソー、キャプテン・アメリカ、ハルク、ワスプと言ったメインメンバーが復活しそうな雰囲気に。元より今週のハルク暴れる→キャプテン・アメリカ復活!の流れだけでも、実に好ましく。人間サイズの怪獣を人間が止めにかかるぐらいの無茶な戦力比でも、キャップなら、キャプテン・アメリカならなんとかしてくれる。この期待値が、おそらくキャップ人気の秘密。
ディスクウォーズのコンセプトとして、ヒーローと子供たちを組ませることで双方を掘り下げていこう!というのがおそらくあると思うんですが、今回のキャプテン・アメリカ&クリスのコンビはかなりいいですね。自らの情熱や本音を隠しつつ生きてきた不器用な少年と、自らの情熱や本音を貫いて生きてきた不器用な男。組ませて、面白くないわけがないハマリ具合。せっかく、日本向けにアレンジした設定を用意したのだから、この設定でしか出来ないことを目指していけばいいんです。
というわけで、今日はハルク暴走の立役者の紹介です。スパイダーマンに完勝したアボミネーションは、OPにも居る以上今後の出番も期待できるので、また今度に。あまり飛ばし過ぎると、もしもの時のネタが無くなる。先週学んだ真理です。
ディアブロ
ドクター・ストレンジ、ドクター・ドゥーム、モルガン・ル・フェイ……善悪問わず魔術師が多いマーベル界隈にて、魔術師ではなく錬金術士を名乗る男、それがスペイン貴族のエステバン・コラゾン・デ・アボロ。通称ディアブロである。
彼の錬金術は後世に伝わる資料から紐解いたものではなく、イスラム錬金術全盛期であった9世紀の錬金術そのもの。それもその筈、彼は元々、9世紀生まれのイタリア貴族。錬金術に力を見出した彼は、錬金術に没頭。自身の寿命の限界を意識し始めたディアブロは、自身の魂と引き換えにして悪魔メフィストの持つ錬金術の知識を入手。その知識を元に開発した秘薬を飲み、不老不死となった。
不老不死となったディアブロはトランシルヴァニアに移住、暴君として近隣住民を1000年近く支配するが、村民の氾濫にあい、穴蔵に封印されてしまった。封印されて百年後、ファンタスティック・フォーのシングを騙すことで脱出に成功。以後ファンタスティック・フォーやアベンジャーズの宿敵となった。
呪文を唱えることで術を施行できる魔術師とは違い、錬金術士であるディアブロは術の施行に薬品のようなアイテムが必要となる。ディアブロのコスチュームの下には、大量の薬品入り試験管や粉末、敵を拘束する植物の種やクリーチャーを作り出せる材料が仕込まれており、自慢のヒゲにも薬品が染み込ませてある。物によっては、呪文の詠唱より早く効果を発揮、もしくは気付かれぬまま術が使えるので、魔術師以上に厄介だったりもする。
そしてディアブロをやっと捕まえたかと思えば、実はホムンクルスの偽物でした!なんて流れもある。個人的な評価としては、強さよりもまず厄介さ、難敵の称号が相応しいヴィランである。
実はディアブロの活躍は、ディスク・ウォーズ以外の日本のメディアでも目にすることが出来る。それは、邦訳誌であるアベンジャーズ:ハルク・ウェーブ!。
ディアブロは、ある街の住人が大量にハルク化するという大事件の裏側で、手薄になったアベンジャーズマンション(本拠地)を襲撃。留守番役の新人ヒーローであるシルバークロウを、ベテランヴィランとしての実力と経験で翻弄した。このエピソードだけでも、錬金術士の、ディアブロのめんどくささは分かる筈である。