逆転裁判っぽい何か
「佐藤良美。つよきすのヒロインである彼女ですが、現在アニメ版で彼女がやった事と言えば姫の背景とライトなレズシーンのみ、到底ヒロインと呼べる扱いではない。彼女はヒロインとしての地位を剥奪された、これは原作ファンへの重大な冒涜といえます。検察はこのアニメ版の罪を告発します」
「異議アリ! 確かに佐藤さんはレオに惚れていますが、姫とも友情以上のものを感じていたはずだ。多少の百合描写があってもおかしくない!」
「確かにその通りだ。だが、あくまで友情であって、愛情には進化していない! 検察は証拠品としてこれを提出します」
「ドラマCDだと?」
「そうだ、この中で彼女はこう語っている。『裏切った際に友達ならばジワジワとなぶるけど、行くところまで行ってしまった場合は一緒に逝くしかない』つよきす本編での裏切った姫に対しての報復はジワジワとした類のもの、つまり彼女は姫に対しては行くところまでは行っておらず、あくまで友達の範疇を超えていないことになる!」
(……! だ、ダメだ。百合描写が原作無視だと否定することはできないのか。こ、ここまでなのか)
「裁判長、もう弁護側に反論はないようだ。判決をお願いしたい!」
(くそう! 何か言わないと判決が出てしまう。何か……ん? そういえば、なにか告発の時点で引っかかることがあったな……あ!)
「裁判長、弁護側は検察側の告発に異議を申し立てます!」
「なんだと!? 私の告発にケチをつけるというのか!?」
「残念ながら、この告発は前提から間違っているんです。検察は重大なことを見逃している」
「重大?」
「このアニメの主人公は誰ですか?」
「そんなこと。近衛素奈緒に決まっているじゃないか」
「認めましたね。ならばこれをくらえ!!」
「証拠品? PS2版のつよきすだと? なんの意味があるのだ」
「近衛はPS2版にしかいないんですよ。つまり、アニメ版が参考にしているのはPS2版ということになる」
「……!!」
「そう、PS2版では佐藤さんのシナリオはカットされている。PS2版を参考にしたのならば、彼女はヒロインと呼べない!!」
「ぐ、ぐぅ……ちゃんとエンディングは用意されているではないか」
「エンディングだけね。古今東西、エンディングだけは用意されていたサブキャラは多いですよ」
おわび
この後、よっぴーがヒロインでないことを弁護士が証明する展開になるのですが、夜道で普通に刺されそうなのでここまでにしておきます。いやーアニメ版もマシになってるんだか、もうこれはダメかもしれんねなんだか判別がつきませんね。いまのとこギリで最悪からダメアニメにシフトしたところなんですが。