はじめてのデッドプール~He Is Bob~

ふじい(以下F)「バットマンにはロビン、キャプテン・アメリカにはバッキー。スーパーヒーローには、相棒が付きものなのです」

サイレン(以下S)「スーパーマンやスパイダーマンは独り身じゃねえの?」

F「……それはそれ、これはこれ。ではデッドプールの相棒は誰なのかと、ふと考えてみたワケですよ」

S「マブカプ2でも有名なケーブルだろ。ケーブル&デッドプールってシリーズもあるし」

ケーブル&デッドプール

F「普通に考えりゃ、それでいいんだろうけどな。ケーブルはデッドプールをきちんとコントロールできるし、デッドプールはケーブルの窮地を何度も救っている。腐れ縁って認識が広まっているけど、普通に相棒にカテゴライズしていいと思うぜ」

某決戦前
デッドプール「ありがとうは言わないぜ。だってオマエ、オレを尊敬してねえだろ。だから、グッバイとも言えないんだ」

ケーブル「お前、チャック開いてるぞ」

デッドプール「え!?」

ケーブル「引っかかったな」

デッドプール「オマエに言われたから、オレは信じたんだよ!」

二人別れた後に
ケーブル「ありがとう。俺はお前を尊敬してるよ。グッバイ、デッドプール」

F「こういう味のあるやり取りは、余程の関係じゃないと出来ないぜ。ただなあ、どうしても現状、ケーブルは元相棒にカテゴライズするしかないんだよな……」

S「ケーブル、遂に死んだんだよな。ケーブルという名の通り、過去と未来の繋ぎ手として」

F「という訳で、ケーブルは置いておく。というより、個人的にはもう殿堂入りだ。それにケーブルを紹介しているサイトは多い。という訳で、マーベル大事典にも未記載かつ、日本でほぼ紹介されていない、あの男を相棒として紹介するぞ」

S「誰だ?」

F「ボブ」

ボブ

S「シンプルな説明ありがとう。ところでふじいさんや、この人、どっかで見た気がするんだけど。それも頻繁に」

F「元々、秘密結社ヒドラの戦闘員だからな。ヒドラ自体は、いろんな作品に出てくるし。ヒドラを離脱して、デッドプールとつるむようになっても、ボブはずっと戦闘員まんまの格好だ。実家に帰ってもこの格好なくらいに。ヒドラに再潜入した時なんかヒデエぞ」

ボブをさがせ!

S「ど、どこ!? ボブはどこ!?」

F「一応見分け方としては、ボブはガンベルトを着けてるって辺りかな。あとまあ、組織から離れているので、現行メンバーと服のデザインが微妙に違ったりする。ショッカーの骨戦闘員とデストロンの戦闘員ぐらいの違いだけど」

S「ところで、なんで一戦闘員が相棒と呼ばれるポジションにいるんだ」

F「いやー話すと長いんだけどね。ある一件でデッドプールはミニマムになって、しかもヒドラの基地に潜入するハメになったのよ。その時、偶然ミニマムデッドプールに捕まったのがボブ」

運命の出会い

F「んで、デッドプールに協力したせいで組織にいられなくなったので、一緒に基地から逃げてそのまま離反。当時デッドプールが所属していたチームのエージェンシーXにそのまま居つく。以上。特殊能力? ありませんよ、そんなの」

S「つまりアレか。仮面ライダーがショッカー基地に潜入して、情報を聞き出すため捕まえた戦闘員が、何故か最後、喫茶アミーゴでコーヒーを飲んでいたと」

F「だいたい合ってる。ちなみに、ヒドラもショッカーと同じでナチス由来。多分、ヒドラの語源は「ハイル! ヒドラー!」がやりたかったんだろう。半分冗談だけど」

ヒドラのみなさん

S「その後もずっと居着いたのか?」

F「しばらくは。ヒドラ基地への再潜入、パラレルワードでの暴走、異次元への旅、第二次大戦へのタイムワープ、デッドプールの傍らには必ずボブがいた。元々、デッドプールの友達として作ったキャラだからな。さもありなん」

S「なんかどれも気になるエピソードだな。そういや、ヘッドプールとの一件にもボブいたな」

F「あ。それビルだ。ボブじゃない。ボブ、その頃は実家に帰ってる。デッドプールがパッと見ボブに似ているビルを、勝手にボブと呼んでるだけだ」

いいえ、彼はビルです。

S「わかんねえよ!」

F「ボブの帰還は、現行のDeadpool – Volume 2: Dark Reignだな。ニュースでデッドプールを見たボブは、強敵タイガーシャークに苦しむデッドプールを助けるため参上。そしてうっかりデッドプールに撃たれる」

S「ダメじゃん」

F「まあほら! ボブのおかげで、デッドプールはタイガーシャークを雇っていた黒幕を知れたからね! 黒幕を知ったデッドプールは、タスクマスターとのWデッドプール作戦や百発百中ブルズアイとの死闘の結果、黒幕から大金をもぎ取ることに成功。その大金を元手に船を購入、女と財宝をゲットするために海賊王になることを思い立ち、仲間として呼んだのはボブ。実家で鳴かず飛ばずのボブも喜んでデッドプールの元へ。結局、仲いいんだよね、こいつら」

オウムがボブです

S「ってボブっつうかオウムじゃねえか! どうせアレだろ! プーさんが海賊にはオウムが付きものだぜ!なんて言い出して着せたんだろ?」

F「よく分かったな。お前、エスパー?」

S「分からいでか! オホン……誤射されたら、普通そこで縁が切れるものな。なんだかんだで、お互いをよく知ってるってことか」

F「仕切りなおし、ありがとう。うむ、その通りだ。第一、俺の知る限り、ボブは複数回誤射されてるからね! 戦闘員のまんまだから、分かりにくいんだよ」

S「……まあ、それはしょうがないかな」

F「相棒と言うより、気安い友と言った方が相応しいのかも。海賊王編の結果、デッドプールとボブは財宝を手に入れ、しかもボブは現地で知り合った美女といい感じになった。一緒に暮らすことを持ちかけられるものの、ボブには金がない。そんなボブにデッドプールは財宝を全て譲り渡す。俺は次があるさと、淋しげに何度も口にして」

S「それでこの間説明した、X-MENの話に繋がるのか」

F「あくまでボブは並の戦闘員だけど、デッドプールの中で彼のウェイトは大きいよ。やっぱ相棒はケーブルだな。ボブは親友だ。たぶん」

S「綺麗にまとまったな。ところで、タスクマスターは相棒じゃないのか?」

F「俺もタスキーはアリだと思うんだけどねえ。でも、英語のウィキペディアにおけるタスクマスターのカテゴリーは、デッドプールのヴィランなのよ。敵対関係の割に、仲良しだが」

S「俺もそう思うが……。こりゃアレだ、次はタスクマスターの追跡調査?」

F「予定は未定さ」