恐怖が天候を作り、天候がライダーを作った
翔太郎「なあフィリップ、ちょっと検索して欲しいんだけど」
フィリップ「薮から棒だね。いったい何を?」
翔太郎「ちょっとさ、照井のことについて」
フィリップ「翔太郎、彼のことを心配するのは分かる。しかし照井刑事は、もう立派なライダーだ。僕らが手を出さなくても、彼は」
翔太郎「いや、そうじゃなくてさ。照井の赤い革ジャンについて検索して欲しいんだ。なんか昔から赤いの着てたわけじゃないみたいでさあ。なんでアイツ、革ジャンの着たきりスズメになったんだろうって」
フィリップ「なるほど。一応、検索を始めようか。キーワードは、おぼっちゃまくん、アルクエイド、他に着たきりスズメの人物は……」
水木のアニキが来た時は、照井さん赤いの着てなかったよね。アニキとカブるから。あとはライアーを騙した時なんかも。動物園の回想シーンは、ライアー事件以来のNOT革ジャン?
自身の力の無さをひしひしと感じる照井、新たな力を手に入れ次のステージに立とうとしている井坂。相反する二人に共通する言葉は“渇望”。狂気に抗う男と、恐怖を乗り越えようとしている狂気。仮面ライダーW 35話感想。二人が目指す先は希望かそれとも絶望か。
と、鳥をフューチャーするの止めようよぅ……(鳥嫌い)
とにかく、今回のキーワードは鳥。照井が野鳥園に訪れたことにより、物語は始まる。鳥のお姉さんこと凪に痴漢扱いされたことから。つまり痴漢から始まる物語と言い換えてもいいわけだな。
照井「俺は痴漢じゃない! 妹との思い出に浸るためにここに来ただけだ!」
亡くなったというキーワードをあえて抜くと、痴漢より根が深そうに聞こえるのは気のせいか。何をするでなくボーッと立ってた照井さんはかなり怪しい。
そして普通に痴漢の一味扱いされている所長に涙。まあ、最近女の盗撮犯もいるわけでして。それでも不憫だ。それにしても所長、子供から金取る気満々だったよな。
現状の戦力比較
W(JCX)>ウェザー>ゾーン&ビースト>アクセル
かなりアクセルに冷たい結果になったけど、こんなもんでしょ。むしろ、現状力不足のアクセルこそスタッフが演出したかったものだから、これで良し。長々と描写されている分、平成ライダー特有の唐突感がなくて良い。強敵がいきなり出ていきなりパワーアップよりも、パワーアップへの伏線を長々と張る方がいいに決まってる。
守ると誓った少女に「嘘つき!」と言われる。これほど力不足を感じる描写はそうはあるまい。ただ凪が非情かと言うとそうではなく、自分に関わることで犠牲が生まれることを恐れているんじゃないかと。子供を避けている辺りや、力強い存在であった父が死んでいる過去から見るに。
たとえそうであったとしても、アクセルが力不足という現実は変わらない。逆に優しさが残酷だ。
ケツアルコアトルスのメモリ、誰が見ても危険度プンプンなビジュアルしてやがる。悪魔の羽って。
それにしても井坂先生のビギンズナイトは良かった。適当に感動エピソードでも盛り込んで、狂気の下地を作るなんて野暮なことはせず、最初っからマッド。だいたい日本人は、悪行の原因を求めすぎだよ。
そして立つフラグ、冴子&井坂による琉兵衛への謀反。だが愚かな。園咲最強生物であるミック様に聞かれているのに気づかないとは。現状、ミック様に勝利したのは所長ぐらいだと言うに。
しかし古代生物ケツアルコアトルスの力を井坂先生が取り入れたとしても、同じ古代生物スミロドンの力を持つ、ミック様の助力があるであろうテラーに勝てるのか? まだ神秘的なイメージが有るナスカメモリの方が……。あ、でもナスカのウリの高速移動レベルの速度で、ミック様は動けるんだった。ミック様、マジでスゲエ。
ケツアルコアトルス怖ぇぇ! でも俺は、元のオウムの方が怖ぇぇぇ! 俺の鳥恐怖症は鉄也さんレベル。鶏肉はなんとか食えるけどさ。
久々の強そうな巨大生物相手に登場、リボルギャリー! そして不意打ちのガンナーA。ピコピコと手を振る動作があざといが可愛い。でもうん、人がさらわれている状況で、大砲をバスバス撃つのはマズいと思うんだ。やっちゃったけど。
盾に乗って大砲に撃ち出され、剣で目標を切る。ムチャクチャだが、それがいい。ハッタリ最高。
「その目に、以前のような憎しみの炎が見えない」
ぶっちゃけシュラウドにとって、照井に助力する理由ないんですよね。フィリップのパートナー枠は翔太郎で完全に埋まったし、アクセル居なくてもどうにかなるくらいに、CJX強いし。それでも照井を見捨てなかったのは、照井に燻る執念があってこそか。
照井に渡されたのは、バイクのメット。特訓か……良い響きだ。照井と井坂、同時に力を求め、強敵に立ち向かおうとしている二人。復讐する者とされる者が似た境遇だなんて、なんて皮肉。
おまけ
パワーアップまでのカタルシスがエラく長かったライダーっつったら、ストロンガーでしょ。初のパワーアップフォーム持ちのライダーであるストロンガーですが、チャージアップを手に入れるまでのデルザー軍団との戦いは死闘続きだった。
尖兵である荒ワシ師団長は奇策水中エレクトロファイヤーで撃破。超怪力の鋼鉄参謀は相手の仲間割れを利用して勝利。魔女ドクター・ケイトは、タックルの犠牲により撃破と、どれもこれも一旦としてまともな勝ちがない戦いばかり。最初からデルザーに結束力があったら、つんでたね。荒ワシ師団長は抜け駆けの結果で、鋼鉄参謀はケイトの毒のせいで負けたワケで。
その分、チャージアップ後のストロンガーは強烈でした。今まで劣勢を強いられていたデルザーを前にして、八面六臂の大活躍。いやホント、ドクロ少佐戦のストロンガーの強さはハンパねえよ? かつての苦戦があってこその、強烈な強さってね。