日々雑談~1865~
むう、なんか最近、映画の芸能人吹き替えの話題で世間が賑わってるなあ。この問題の根深いところは、「芸能人吹き替えの効果」が立証されていない事がデカいと思う。同じ映画で、芸能人吹き替えとそうでないの、どれだけ効果があったのか無かったのか、完璧に比較検証するには「吹き替えた世界」と「吹き替えなかった世界」、二つの平行世界を見る超アイテムでもないと無理ですしね。TVだと、ゲスト出演回で目に見えた効果があった!という話も幾つか聞きますが。
個人的には、何度もやっている以上、芸能人吹き替えにはそれなりの効果があるとは思ってます。そりゃあまあ、色々な圧力や都合といった物もあるでしょうけど、本当に効果のないやり方であるなら、流石に風化し淘汰されているでしょうしねえ。生業としている以上、売る方もそこまで愚かではないですよ。
その一方、酷いクオリティの吹き替えで映画を見たくないというのもあり。ただ、芸能人はハズレ率の高さから槍玉に挙げられますが、適役としか言えないアタリな人もいるわけで。一道は万芸に通ずの言葉通りに。まあこれ、逆の例も多々ありますけど。技術的には下手でも、キャラに合ってしまったり、下手さが妙なクセになったりするから難しいわ……。
一先ず、芸能人だからといって、出来を見ないうちに否定する事はしたくないですね。これは創作物を見るにあたって、最もしてはいけないことかと。芸能人吹き替えに嫌な思い出があったとしても、同一人物でない限りは一緒くたにしちゃあかんよ。終わった後に声を出すなら問題なし。それは正しいことだし、声を出すことで向上にも繋がります。
売れてほしいというのと、なるたけ良い物を見たい。本来両立が難しいことではないはずなのに、難しい。