日々雑談~5621~
テリー・ザ・キッドの夜明けはプロレスへの迷いと確信で出来てるんだけど、マッスル・リターンズのキン肉マン対BUKIボーイはプロレス側からの総合格闘技や柔術への怒りや恨みが感じられて、時代の空気がちょっと怖い。
— 藤井三打 (@nikuzousui) July 27, 2020
マッスルリターンズの掲載は96年。94年にはヒクソンの初来日、そして道場破りを目論んだ安生洋二がヒクソンに敗北。96年にはプロレス最強をうたっていたUインターが解散。そして97年には高田VSヒクソン……プロレス最強神話の陰りと、決定的な事件が起こる直前。そんな時代でした。
— 藤井三打 (@nikuzousui) July 27, 2020
テリー・ザ・キッドの夜明けは長く鬱屈していたプロレスがまさしく夜明けを迎える時期の作品なんだけど、マッスル・リターンズは陰りの直前という、わりとしんどい時期の作品。猪木が初めて高田が引き継いだ異種格闘技路線は、最終的にはレスラーが勝つハッピーエンドが約束されてたけど、高田がヒクソン・グレイシーに完敗したことで遂に幸せの時代は終わりを告げたわけで。別にヒクソンは勝っただけで悪くないんだけど、どうしてもヒクソンや柔術に鬱屈とした感情は渦巻いてたからねえ……。
キン肉マンⅡ世は高田VSヒクソンがおこなわれた97年に初掲載となり、冬の時代を経由して、そのままブーム再興直前まで駆け抜けたと、本当に大変なプロレス漫画だったんだなあ……。
— 藤井三打 (@nikuzousui) July 27, 2020
実際、97年から今日までいろいろなプロレス漫画が出たけど、読み切りから連載への転換などは挟んだものの、ずっと続いたプロレス漫画はキン肉マンⅡ世ぐらいでしょ。そろそろ斜陽の時期を抜けたか? って段階でキン肉マン新シリーズに移ったのは、ちょいと不憫だけど。いやしかし、この辛い時期に、プロレスとは何か、どう漫画にフィードバックすればいいのかと考え続けることは、茨の道の求道だわ。