アルティメット・スパイダーマン ウェブ・ウォーリアーズなコラム~その3~
アルティメット・スパイダーマン ウェブ・ウォーリアーズ第4話!
2話は欠番なので、記事タイトルとのズレは……ええいもう、追加分書いて、話数としっかり連動できるようにするか!?
今日から新人ヒーロー編。まずは光と闇のコンビ、クローク&ダガーから。ダークディメンションに連なる闇、クローク。癒しの力を持つ光、ダガー。黒と白の好対象コンビを襲う脅威は、謎のマインドレス・ワン。更には黒幕たるダークディメンションの主、ドルマムゥ!
第四話でディスクウォーズのラスボスだったドルマムゥって、ハイスピードすぎねえ!?とお思いでしょうが、前々から説明している通り、地上波ウェブ・ウォーリアーズは第三シーズンからの開始。通算話数では56話なので、実のところドルマムゥ登場のタイミングは結構な満を持しての物。全51話なディスクウォーズよりも、溜めてはいるのです。いやまあ、流石に狙っての物ではないとは思いますが、未だディスクウォーズクライマックスの余韻が残っている状態での、ドルマムゥ早期登場は美味しいよなあと。
という訳で、闘いの余波でさらっとパワーアップしたホワイトタイガーとアイアンフィストも、本来溜め込んだ後のパワーアップ回なんですよ! 地上波だと4話、仮面ライダードライブでいうところの魔進チェイサー目立ってきたぐらいのタイミングで、いきなり仮面ライダーチェイサーになってしまった感じですが!w
クローク&ダガー
自分が吃音で無ければ、泥棒と間違えられ警官に射殺された友人を助けることが出来た。
裕福であっても、母は自分を無視する。そこに母娘の愛情を感じることは出来なかった。
無力感や愛情の不足に苛まれた、二人の若者は家出をする。彼らが出会ったのは、二人が住むニューヨークより外に出るためのバスターミナル。黒人の青年、タイロン・ジョンソン。白人の少女、タンディ・ボウエン。生まれからして違う二人が出会ったのは、純粋な偶然だった。
タイロンとタンディは、家出をした同年代として親近感を感じ合い、そのまま揃って住み込みで働かせてくれる科学者、サイモン・マーシャルの元に身を寄せる。だが、慈善家を装うサイモンの正体は、数多くのマフィアやギャングが所属する、世界最大級の犯罪組織マギアの一員であった。彼の研究は、麻薬。既存の麻薬を遥かに超える中毒性を持つ、麻薬の開発。行方不明になってもおかしくない家出人は、格好の実験材料であった。タイロンとタンディもまた、他の犠牲者と同じく新型の麻薬を投与されてしまう。だが、二人は生き残った。タイロンの本質である闇、タンディの本質である光。それぞれに眠る本質を開放した二人は、全てを飲み込むマントの中の闇と、手に現れた光の短剣で、襲い来るサイモンの一味を打ち倒した。
自分たちがもう普通の人間でないことを悟った二人は、若者を拐かす麻薬の売人や犯罪者の脅威となる、ヴィジランテとなる事を決意する。不幸な犠牲者を、これ以上増やさない為に。マント(クローク)を身に纏うタイロンはクロークと、短剣(ダガー)を武器とするタンディはダガーと名乗り始める。白と黒、陰陽のコンビ、クローク&ダガーはこうして誕生した。
クロークの能力は、自身の身体そのものを異世界に繋がるポータルに変化させる事。彼のマントに飲み込まれた敵は、異次元に消えることとなる。ただ消すだけではなく、自分自身と複数人を任意の場所にテレポートさせることも出来る。この複数人というのは、テレポート能力持ち(テレポーター)としてもかなり便利な部類に入る。例えば同じテレポーターである、X-MENのナイトクローラー。彼が他人をテレポートさせる場合、直接対象に触れる必要がある上に、運べる質量はクロークよりおそらく少ない。更に言うと、影のように現れるクロークとは違い、ナイトクローラーの場合はテレポートの際に異次元の大気を持ってきてしまう結果、硫黄臭とボン!という異音が出てしまい、隠密行動にはあまり向いていない。ナイトクローラーにはX-MENとしての経験や訓練や連携があるため一概にクロークの方が優れているとは言えないが、それにしてもクロークのテレポーターとしての素質は群を抜いている。かのヒーロー大戦シビルウォーでは、キャプテン・アメリカ率いる反体制派に所属。迅速な兵員輸送が出来るクロークのおかげで、国を敵に回したキャップは数多くの作戦を成功させることが出来た。
しかし、クロークはクロークで多大なデメリットを抱えている。自身の身体をポータルとしている都合上、異次元を経由しているだけの他のテレポーター以上に、異次元異世界の影響を受けやすい。かのダークディメンションにも直結している結果、ダークディメンションの魔力を使うこともできるが、先に居るモノを考えるとハイリスク過ぎると言わざるを得ない。そしてマントに飲み込む量にも限界は有り、あまりの異物を飲み込んだりすると、クローク自身の体調不良を引き起こしてしまう。
一方、ダガーの武器は、自身の生命エネルギーを光に変えた短剣ダガー・オブ・ライト。彼女はダガーの名の通り、ダガー・オブ・ライトを投擲して敵を穿つ。しかしこの武器化能力は、光の一面にすぎない。ダガーの光が持つ最大の力は、癒やしである。光は様々な毒だけでなく、彼女が最も憎む麻薬ですら浄化することが出来る。コスチュームの切れ込みが十字に見えるのも、この点を加味した物だろう。またこの光の恩恵を最も受けているのは、パートナーであるクローク。もしダガーから光のエネルギーを貰っていなけれれば、今頃クロークは人としての形を保っていないだろう。クロークにとって、ダガーは必要不可欠なパートナーである。
クロークとダガーの能力は元来秘めていたものであり、それが麻薬によって発露。つまりクロークとダガーはミュータントである。実際、幾つかの資料にも記載されているが、数年前、X-MENのリーダーであるサイクロップスの主導によりできたミュータントの宿り木ユートピアに身を寄せた際、検査の結果クロークとダガーはミュータントとは別の能力者であることが判明した。ただX-MENの判断だと、ミュータントの亜種と明言されているキャラもミュータントそのものとしてカウントされている例もあり、今後またミュータントに戻る可能生もある。制作側にとって設定は完璧に順守するものでなく、上手に乗りこなす物。試合展開に合わせて砂金や砂鉄にコロコロ変わる、キン肉マンのサンシャインぐらいの扱いで、いいのかもしれない。なお、テレポーターや浄化回復と言った能力は元来ミュータントに多く、ミュータントで無いことでクローク&ダガーの希少価値は上がる事となった。
光と闇、二律背反のコンビ。自らの境遇を呪うのではなく、この力を持ってして、同じ運命に陥りそうな若者を助けたい。ダガーはもちろん、クロークの中にあるものも、人としての光であることは間違いない。二人であれば、乗り越えられる。