日々雑談~2322~
自分の中でのアメコミは、この作品、このシリーズから始まった――というわけで、バットマン:ノーマンズランド3を購入。インフルのゴタゴタで、ちょっと買うのが遅れてしまいました。
大地震により、壊滅したゴッサム・シティ。アメリカ合衆国より隔離され法も常識も無くなったゴッサムにて、バットマンは前代未聞の戦いに挑む! もう何回も解説している気がしますが、このロマン溢れる設定の紹介は欠かせないぜコンチクショウ。設定の面白さ、針の振り切れ方、そして広域的なアメコミのイベント展開。全てがカッチリとハマっております。いいもんはいい! 面白いものは面白い!
ノーマンズランドは全四巻、そして今回は第三巻。後半戦突入ですね。バットマンも孤軍奮闘から仲間たちとの協力にスイッチし、少なくない数のヴィランが投獄されている状況。1~2巻のバットマンも手探りで、数多のヴィランが大暴れしていた、混沌極まりない状況に比べれば安定し始めています。だからこそ、ノーマンズランド特有のルールが生まれ、理屈に沿った狂気が吹き出るわけですが。何も間違っちゃいない。ただ、正否の判定が既に狂っているだけだ。
あえて街に戻ってきたベインと、彼の背後に居る黒幕。その野望は、壮大かつ誰も考えつかなかった計画。終焉が、近づいております。
ノーマンズランドの主演は名も無き市民であり、バットマンですら助演。だがバットマン以外に最優秀助演俳優を決めるのであれば……スーパーマンは候補に入るでしょう。ノーマンズランド初期、ヒーローとして振る舞った結果、失敗と絶望を味わったスーパーマン。だが彼は、3巻で帰って来た。天上より街を見下ろすスーパーマンではなく、地上で生きるクラーク・ケントとして。スーパーマンが今のゴッサム・シティを理解し、本当に必要なやり方を模索していく過程こそ、ノーマンズランドの絶望が氷解していく過程そのものだと思うのですよ。やはりスーパーマンは、不屈の誇るべき英雄なのです。