日々雑談~2261~

 というわけで、邦訳版デッドプール VS. サノスが発売されました。死の女神デスが行方不明を前に、恋敵の二人が手を組んだ! ……と言うか、こうしてちゃんと直接デッドプールとサノスの二人で居ることが、珍しかったりもします。サノスは、デスとらぶちゅっちゅ生活に突入寸前だったデッドプール(亡骸)に不死の呪いをかけて妨害しているし、デッドプールもまたもしかしたらサノスの情熱がいつかデスの心を動かすんじゃないのかと怯えてもいる。ただ、どちらかと言うと間接的な妨害や争いであり、何度も直接対決するような間柄ではありません。まあ、傭兵デッドプールと宇宙の覇者サノスでは活動のフィールドも違うし、そもそもサノスが強すぎて、直接対決でよっぽど強力な補正がかからない限り、デッドプールがワンパンで負けるわけですが。サノスもほぼ不死みたいなタフネス持ってるし、基本通常火器が最大火力なデッドプールだと、HP削れるかどうかすら怪しいわけで。いやーサノス、伊達にマーベル・シネマティック・ユニバースのラスボス候補なわけじゃあねえです。

 こう、対決や共演のイメージが先行しているわりに、意外とその回数自体は少ない例としては、デッドプール&スパイダーマンもあがってきますね。そして、デッドプール VS. サノスと同じように、この二人を主人公としたSpider-Man/Deadpool(未邦訳&連載中)というコミックスが近年刊行されました。この二作は、イメージに追いつくための作品、需要に応えるための作品なのではないかと。ぶっちゃけこれ、見えてる金鉱脈ですしね。だったら、掘らんのは勿体無い話。

 デッドプールに冠したい二文字は“許容”。どんなものでも飲み込み、どんなイメージをも糧とする、まさにネット時代の申し子。解釈による否定が、ホント肌に合わないキャラなんですよね。スパイダーマンとデッドプールのカップリングだって、ちょっと前にはその回数や資料を持ってして「ありえない!」との言説がありましたが、Spider-Man/Deadpoolが公式より出てしまった今となっては、ハシゴがガターン!と。なんつーかうん、自分の考えで一色に染めようとするのが、ホント向いてないんだな。マウンティング的な思考の天敵っぽいし、だからこそ人気者となった今でも、自由闊達な空気を残しているのかもしれない。いやーやはり、どこまで行っても、特異なキャラだわ……だからこそ、やれるとこまでは追ってみたいねえ。