日々雑談~2190~

 今週の真田丸、豊臣政権の中でも所謂“鬱イベント”の筆頭である豊臣秀次の切腹回。殺生関白でも、秀吉の暴虐でもない。ただ行き違った結果による悲劇が描かれました。秀次切腹の際の画面の美しさ、美しいからこそむごい。

 秀次がヘタれすぎるんじゃないのか。こんなことで死ななくてもor殺さなくても。確かにこの見方もわかるのですが、長編ドラマは一話の点ではなく、線で構築されるもの。特に一年続く、大河ドラマは。

 秀次が追いつめられる姿、身の丈に合わぬ重責に押し潰されそうになる豊臣家の面々、秀吉の中の織田家配下時代から潜んでいた闇。今までの話で語られたこれらが噴出した結果、このやりきれない悲劇に至った。こうするために、話を作ってきた。点ではなく線で考えれば、唐突さは薄れていくかと。あと、真田丸公式サイトにある、秀次を演じた新納慎也さんのインタビューも、この作品における秀次を知る参考になります。儚いし、辛いなあ……。

 そしておそらく、この秀次の死も線を構成する点の一つです。この呪いが、今後の豊臣家にどう関わってくるのか。己の中の闇を飼い馴らせなくなってきた秀吉は? 滅亡と敗北が結末に定まっている真田丸。今一番、楽しみなドラマです。

 今週は黄金の日日以来の演松本幸四郎さん(当時は市川染五郎名義)の呂宋助左衛門登場回でもありましたが、オーラが、オーラが半端ない……まるで、仮面ライダーやウルトラマンの最新作に出てくる、藤岡弘、さんや黒部進さんのような先輩ヒーローオーラ。いやね、藤岡弘、さんは真田丸出てるけどね! そうじゃなくてさ!w