ゾンビ屋れい子を読んでみた

 少女マンガはあまり読まんのですが、愛してるぜベイベやホスト部には目を通しているんですよね。つまりは面白そうなら、少年マンガだろうが少女マンガだろうがかまわんわけでして。
 というわけで最近読んでいるのは、ゾンビ屋れい子ってマンガなんですけどね。えーと、なんと申しますか、ものすごく少年漫画していらっしゃる。だって、似ているマンガをあげるとしたら、まずくるのがジョジョだぜ。ジョジョが第一部のノリのまま、連載を続けた感じと言えばわかっていただけるでしょうか。グロく、カッコよく、イカしているマンガなんですよ。

 このマンガのゾンビには2種類ありまして、こんな感じになっています。

ゾンビ蘇生術……主人公のれい子と姉のリルカと、その父親にしかできない術であり、姫園家にのみ伝わる術。呪文を唱えると、その呪文が聞こえる範囲の全ての死体が甦るというはた迷惑なMAP兵器。甦ったイメージはスプラッター映画のゾンビを想像していただければよいかと。短編でよく使われ、バトル物の長編でも裏技やトラップとして使われる。

ゾンビ召還術……スタンドとサーヴァントを足して2で割った物と考えてください。契約して召還して使役する、ゾンビ。使い手も結構多く、種類も暴走族やら騎士やら虫やらアナコンダやらと豊富で、主人に武器を手渡すのを生業とするサポート型のゾンビまで居る。英霊に比べてえらくアバウトでいいなあ。長編での出番がとても多く、バトル展開の八割を担う。

 もう召還術のくだりとか、確実に少年漫画じゃねえかと。少なくとも、キャラが話が進むごとに巨乳化するのは少年漫画特有のモンだと思っていた。いや、この作者は男性だけどさ。

 真面目に論じますと、このマンガは最高のタイミングで裏切るのが上手い。これはないだろう、こうはしないだろう、これはマズいだろうと思う展開を短編だろうが長編だろうがやらかしてくれる。か弱き老人だろうが善人だろうが幼女だろうが、区別無く死にますよ、このマンガ。そしてメインキャラだろうがサブキャラだろうが。
 「予想を裏切り、期待に応える」ってえのがストーリーの理想なんでしょうが、「予想を裏切り、期待を裏切る」ってえのも面白いなというのをこのマンガは教えてくれました。まあ、期待を良い意味で裏切っているから良いのであって、悪い意味で期待を裏切っては本気で意味が無いので悪しからず。

 で、れい子の持ちゾンビである百合川サキの話になるんだがね。俺も初見で思ったし、イメージ検索にもあったんで言わせて貰うが、やっぱひぐらしの園崎姉妹と似ているよなあ。順番的にはサキの方が生まれが先なので、魅音と詩音が似ているんだろう。
 ただ狂気の度合いで言えば、ブチ切れまくった詩音が相手でもサキの方が上か? サキは幼女連続29人殺害犯という経歴の時点で、ぶっとんでいる。拷問とかがなまぬるく思える狂気の連鎖。邪魔な保護者や警官や看護婦も殺しているので、実際の数はもっといく筈だ。とにかく、プレデター並みの身体能力と、ぶっとんだ思考回路で、序盤の恐怖を一手に担っていた。てーか作中でも生前のサキは最強クラスだと思うんだが、れい子をホントに最後の最後まで追い詰めたし。
 で、なんでゾンビなのに乳が成長して(ry

 とりあえずジョジョが好きな人は読んでみるといい。個人的には、バトルと関係ない短編も好きだったりします。珍しくれい子も被害者(?)となる、キャンプ場の話が俺的なベストエピソード。