Tの悲劇
登場人物紹介から外れ、意気消沈する可南子。
そんな彼女の元に出番の元々無い地獄を除いてきた上級生が現れた!
「やぁ……可南子。待ってたわ」
「あ、あなたはか、桂さま……?」
「出番の無いことで、見える光もある。可南子……笑え。笑いなさいよ。いい顔になった貴女こそは地獄が相応しい」
「妹候補と騒がれたのは過去の話。最近の出番は数行単位、これ以上の地獄が何処にあると言うのですか?」
「可南子……私の妹になりなさい。二人で歩いていきましょう、この出番のないと言う暗闇を」
「ヒャハッ!ヒャハハ!アナタだけですよ桂さま。私に振り向いてくれたのはッ!」
このあとパンキーな地獄姉妹が主人公姉妹やドリルを襲撃します。
「貴女はいいですねぇ瞳子さん……私なんか涙もとうに枯れ果てました」
おまけ 黄薔薇革命時の令さま
「受け取ってよ!私のロザリオ受け取ってくれよォー! 頼むよ私のロザリオ……うわあああああ!」
影山さんと令さまは良く馴染むぜ。
あ、遅ればせながら可南子さん、キャラ紹介復帰おめでとうございます。(消えていくヤグルマ桂)
起承転結で話を考えてみると
起……ロザリオ突っ返された『マリア様がみてる くもりガラスの向こう側』
承……謎への鍵が示された『マリア様がみてる 仮面のアクトレス』
転……新刊『マリア様がみてる 大きな扉 小さな鍵』
結……?????
まあ四コマ見ればわかると思うんですが、承はオチへの前フリを担っている話の中でも重要な部分なんですよ。ある意味、結のオチ以上に。
てえか作品を見捨てずに上の起から見てきた人にならば言える。レイニー並みの展開になっているよな。いや、なんつうかどうすんだろうこの先。話のバックボーンはかなり深刻だぜ。
こっから先はネタバレ上等な新刊『マリア様がみてる 大きな扉 小さな鍵』の感想よォ! まだ読んでいないヤツはけえんな!
やばい、俺の中でギンナン王子の株が高騰している。
ウホッとか余計な慣用句入れなくてもいい男だよ。
かつて、花寺文化祭で見せた漢としての一面が再び。最近では旧三薔薇以上にOBとして活躍中。関係ないですが、柏木さんを男と認めたペンションオーナーのイメージって「お前、男の中の男だ!」とリ叫ぶプライドの高田総本部長みたいな人でいいんですかね。褌で太鼓叩きながら絶叫。
おばあちゃんが言っていた、白だけはガチ
なんだこのラブラブっぷりは、ラブラブって文字で打つだけでこっぱずかしいわ。
乃梨子ォ! オメエどしたんだ!? アンタ入学当初は「こんなくだらねえ学校マジやってらんねー」みてえなこと言いかねねえ不良ッ娘じゃなかったでねえか。それがあんだい、最近じゃ百合の筆頭じゃねえか、「百合を認めないなら私を殺してからにしなさい」ぐらい言いかねねえ雰囲気だべ。あんたいつからンなふしだらな娘になったンだ!?
ふしだら上等ですよね
主人公視点という作品の性質上。第三者目線で書かれることが少なかった女が居る。そう、福沢祐巳。
なんだこのカリスマあふれるタヌキは。なんか親しみとカリスマを併せ持ったエライ恐ろしい存在になっている。彼女視点ではオタオタしていてアレだが、他人から見ると、普通に立派な薔薇のつぼみさまだ。最も、当初は結構色々な問題を抱えていた祥子や令も祐巳視点では立派な薔薇のつぼみだったので、他人の評価なんざあてにならないのかもしれない。でも、彼女自身が成長している事はよくわかった。
黄薔薇は流石に今回退いてたな。要所要所で出てはいるが、出すぎは無しで。最近のペースから見ると主人公の座のっとりかねないからな。
由乃当選→微妙に調子のった発言を繰り返す令さま→そうか、機嫌がいいから今は由乃さんが爆発しないのを知っているんだ! やっぱ黄薔薇はすげえぜと乃梨子
いったんちょっと待とうか。
妹の機嫌がよくないと調子にのれない、それが支倉クオリティー。ちょ、すごくないからコレ! あと「令ちゃんのバカ」はもはや固有代名詞なんですね。
さすがお笑い担当姉妹だ。一時はシリアス路線に走ってどうなることかと(外道
でっかい人が、こころまで大きくなっていた。
可南子を逃したのは戦力的に確かにイタかったんだなあ。要所要所で良い動きをする。いろいろな因縁がふっきれた彼女は無敵だぜ。
ゴメンな、上でカゲヤマ可南子のネタなんか作って。次回は令さまに任せるよ。
祥子さま引退だよな。もう一人の主人公の座から。
なんだかんだで優れた人なお姉さま。レイニーや軽井沢を得て、姉妹の絆は硬くなり、一歩物語からは退いた。硬くなってもでばってイチャイチャされまくっても物語すすみませんからね。そういう部分は白薔薇担当なんで。
レイニーの悲劇再び。
あの時の祐巳も、一人で悩み落ち込んでいった。
まさか時を重ね、あの時は第三者であった瞳子が同じ事を演じることになるとは。全ては思い込みから来る勘違いだった。そして、本人的には乗り越えられると思っていた悲劇は、打ちのめされるほどの悲劇へと連鎖する。
白薔薇であった人間に祐巳は救われた。そして、瞳子は白薔薇になろうとする人間に救われるのか――?