日々雑談~932~
日光学園のCaptain火野が出てきたってことは、コミケに受かったってことさ。
『31日(三日目・土曜日) 西地区“め”ブロック-26a』
最近、夏に落ちて冬受かるというスパンが出来ているような。なんという冬将軍サークル。夏も落ちて冬も落ちるよりは、数段マシですけどね。
こんな感じで気も引き締まった所で、予告用ミニSS、最後の一本をどうぞ。
最悪という二文字を、いくら足しても足りない、危機的な状況。それなのに、心を支配するのは絶望感や危機感ではなく、こらえようのない高揚感だった。敵陣を切り裂く、盾と剣。陣の左右を挟み込む形となった二人の突貫は、敵陣中央で交差することとなった。
「このまま、突破を目指します!」
「了解だ!」
セイバーとキャプテン・アメリカは、それぞれ無理に機動を修正。隣り合った状態で、中央から敵陣の突破を図る。雲霞の如き敵も、二人を正面どっては無様に蹴散らされるだけの、演出道具に過ぎなかった。
尋常ならざる速度で駆けるセイバーに、キャップは必死で食らいつく。人間の限界とも呼べる能力を持ってしても、サーヴァントに追いつくのは至難の業だった。英霊と轡を並べることの、なんという難しさか。
セイバーがキャップを狙う敵を切り捨てた所で、キャップはようやく自身の高揚感の源を理解する。姿形は想像や記憶と違えども、間違いなく自分は、アーサー王と共闘しているのだ。子供の頃、その勇気と力に満ちあふれた姿に憧れた王と共闘しているのだ。きっと今の自分は、大戦の英雄だとキャプテン・アメリカを心底慕ってくれる者と、同じ顔をしているのだろう。
だが、高揚感に溺れてはいられない。投擲されたシールドは弧を描き、セイバーに飛びかかろうとしていた連中を、一気に薙ぎ払った。