読解 ワールド・ウォー・ハルク~おまけ~

 本編で使う機会が無いけど、捨てるのは惜しいので、急遽小ネタに。主役はウォーバウンドのコーグさん。

コーグさん

ヒロイム「地球。王のかつて住んでいた星。いったいどのような星なのだろうか」

ノーネーム「ブルードを根絶しようとしタ、憎むべき星と聞いていル」

コーグ「実は俺、地球に行ったことがあるぞ。当時、地球を侵略しに行った俺たちを出迎えたのは、豊かな自然と足の悪い男だった」

ミーク「オトコ? ゲンジュウミンカ」

コーグ「ああ。地球人だった。見られたらマズイと思った俺達は、男を追いかけて、行き止まりの洞窟に追い詰めたんだ。入り口も落盤したし、これで口封じは完了した。そう思ってたら……」

エローエ「そう思ってたら? どうなったのさ」

コーグ「……」

雷神大暴れの図

コーグ「ハ、ハンマーを持った雷神が、洞窟を突き破って出てきて、俺達を一方的にボコボコに……うわー! やめてくれ! 助けてくれ! 俺達は、俺達は……ギャー! 助けてくれ! グリーンスキン!」

エローエ「ちょっと!? どうしちゃったのよコーグ!?」

ハルク「そう言えば、昔ソーから聞いたな。足の悪い医者、ドナルド・ブレイクが初めてソーに覚醒したのは、ノルウェーの洞窟で失ったムジョルニアを発見した日だと。そしてその後、自身を洞窟に追い詰めた岩石男たちをボコボコにして宇宙に叩き返したと。まさかコーグが、その一員だったとは。宇宙も、狭いものだ」

コーグ「やだ、やだ……雷神は嫌だー!」

ハルク「それにしたって、あのコーグの怖がり用。いったい、どれだけソーは暴れ狂ったんだ?」

注釈:マーベルのビッグ3こと、マイティ・ソー。彼が初めて戦った相手は土星人。コーグ登場時から、アメリカのファンの間で、コーグ=ソーのデビュー戦の土星人では?と囁かれていた。
 そしてワールド・ウォー・ハルク中、相手の最も恐れる相手に変身できるヒーロー、その名もまんまの“トラウマ”とコーグが対峙した時、トラウマはソーに変身した。

コーグ「さ、サンダーゴッド!?」

ソー(トラウマ)「久しぶりだなストーンマン! さあ、もう一度戦おうではないか!」

コーグ「お、俺は無理だ! グリーンスキン(ハルク)、お助けを……!」

 これによって、コーグ=あの時の土星人と言うのが確定した。土星人から、土星に地球侵略の前哨基地を置いていた異星人、という設定に変わったのはさておき。
 コーグもハルクには負けるものの、剛の者。並のヒーロなら容易く倒せる彼が、ソーを見た途端、あまりの恐怖で戦闘不能になってしまった。頭を抱え、部屋の隅でガタガタと震えるレベル。いったいどれだけソーは、コーグ達相手に大暴れしたのだろうか。
 なお、難敵トラウマは結局、ハルクが倒した。ライバルのアボミネーションや強敵ジャガーノート、果てはかつてブルースを虐待していた父親や、ブルース自身にまでトラウマは変身したものの、全てを振り切っていたハルクには効かず、一撃でKOされた。
 コーグが弱いというより、やっぱハルク超強い。