バットマン フィギュアレビュー?
ふじい(以下F)「最近、アメコミ関係の記事を書いていて気がついた。俺、アメコミのフィギュア持ってねーなと。日本で一番手に入りやすいアメコミグッズはフィギュアなのに、一つも持っていないとは。ミステイク!」
サイレン(以下S)「アメコミの邦訳本は絶対数が少ないし、かといって洋書のコミックスは買えるトコが少ないしな。その点、フィギュアは買い易いか」
F「そのとおりだ。という訳で、リボルテックのバットマンを買ってきたよ! 特撮リボルテックは本屋でも扱ってるから、買いやすかったぜ。写真も撮ってみたぜ。なんか、フィギュアのレビューサイトみたいだよな」
S「一旦ちょっと待とうか。えーと、赤いよね。赤だよね、このバットマン。バットマンといえば黒でしょ、黒」
F「アレだよ。錯覚、錯覚。光とか背景とかカメラとか、とにかくそのせいで赤く見えるんじゃないの?」
S「いや、赤だから。しかもなんか、青い腕に悪そうなトゲトゲがあるし」
F「しょうがねーなー。反対側から撮った写真がもう一枚あるから、それで確認してくれ。全く、赤いとかワケわかんねーこと言ってるんじゃないよ。やる気なくすわ」
S「なんで俺が悪い風になってるんだろうか……」
F「御覧の通り、赤いバットマンなんているワケも」
S「青いとかそういう次元じゃねえ! 顔が半分焼け爛れてるじゃねえか! OK、胸から上を接写した写真寄越せ。どうせオチ用に撮ってあるんだろ?」
F「……」
F「プッ! バカめ、騙されやがったな。リボルテックなんて大嘘、コレはアメリカ製フィギュア、バットマンリボーンシリーズの“バットマン(トゥーフェイス)”だ!」
S「うんまあ、お前が幸せなら、そういう生き方でいいんじゃないかな……」
S「で。どういう経緯で、トゥーフェイスがバットマンの格好してるんだ? 外伝?」
F「外伝やパラレルではなく、正史だぜ。ちょっと前の話になるんだけどな、バットマン(ブルース・ウェイン)死んだのよ」
S「いや、そんな重大事項をサラリと言われても。ところで、マジで死んだの?」
F「それは一旦置いておくとして、結果として残ったのは、ゴッサムシティにバットマンがいなくなったという事実。ならば俺がバットマンを継いでやるよと言い出す、数多の人々。その中の一人が、このバットマン(トゥーフェイス)なワケだね」
S「そういや、最初の赤バットマンの写真にコインがチラりと映ってたな。数多ってことは、他にもいるのか?」
F「二代目ロビンことジェイソン・トッドのバットマンが、トゥーフェイスバットマンと一緒にフィギュア化してるぜ。一見、まんまバットマンなんだけど、良く見るとベルトに無数の手榴弾やガンホルダーが。オプションパーツのフルフェイス用のマスクパーツや袈裟懸けに巻くガンベルトを装備すれば、もはや別物。コンセプトとしては、銃も有り、信賞必罰デストロイなバットマンだな」
S「二代目ロビン、人は彼を最も不遇な相棒と呼ぶ。不遇に応えるかのように、今は怪人レッドフードだもんな」
F「いつかココで紹介してやりたいものだ。それにしても、ジェイソンが変身したバットマン。滅茶苦茶カッコいいと思うのは俺だけだろうか?」
S「具体的なフィギュアのスペックは?」
F「可動域は並、塗装造形は最高レベルって感じ。焼け爛れた顔も細かく再現されてるし、マントで隠れた背中や尻も手は抜いていない。値段も3000円くらいだし、悪くないんじゃないの。可動の日本、塗装のアメリカ……」
S「左手はコインを持った形の手で固定、オプションパーツは拳銃か。飾る分には十分そうだな」
F「ちょっとした台座も付いてるからね。オプションパーツって、確かに多い方が嬉しいんだけど、あんま多いと保管に困るしねえ。不満点と言ったら、多少拳銃を持たせにくいくらいかな。そこら辺は気をつければどうにかなるし、今のとこ満足。部屋の目立つところに置いておくとしようか」
S「そういや結局、バットマンの後継者はどうなったんだ?」
F「変なのや弱いのや悪いのがゾロゾロ出てきたから、渋りまくっていた最有力候補、初代ロビンのディック・グレイソンがついに決意してバットマンを継承。結果、バットマンもどきは駆逐されて、ゴッサムはそれなりに落ち着きました」
S「めでたしめでしたし?」
F「……いやその、実は死んだと思われていたブルースは時空間の向こうに飛ばされていただけだったらしくて。しかも、そろそろ帰ってくるようで、これまためんどくさいことになりそうで」
S「めでたくもあり、めでたくもなし。まさに、そんな状況だな」