思い出は鯉のぼりのようにハタハタと付いてくる。

井坂「ナスカメモリ。使用者を食い殺す程の可能性には興味がありますね。以前メモリを使用していた須藤……おっと、園咲霧彦氏とはどのような人物だったのでしょうか」

冴子「全裸だったわね。ことあるごとに」
若菜「……尻の綺麗な方でした。あと心も」
琉兵衛「色々と立派な男だったよ。惜しいねえ」
ミック「ふみゃー」
井坂「なるほど、彼はストリーキングだったのですね。いやはや、一度生前にお会いしたかった」

雪絵「早く、早く否定しないと、兄さんが露出狂の代名詞になる!」

 人間どうしても、インパクトのあるシーンを記憶してしまう物なんだよ。進化という明日を手にした翔太郎の前に立ち塞がったのは、昨日という過去。仮面ライダーW 33話感想。霧彦さん再登場なんて、あたし聞いてない!

 風都はロクな女が居ないというより、風都の女は何かを隠しているというのが適切じゃなかろうか。善人でも何らかの悩みや秘密を持ってる女が多いし。いやー、大阪発の所長は実にストレートだね! 物語の根幹を揺るがすような秘密が所長にあったらヤダなあ……。
 不破夕子→フワユウコ→フーアーユー→Who aer you?
 こういうアナグラムでいいのだろうか。親友になれたかもしれない女の妹だから、どストライクだったのかねえ。翔太郎に、ここまで強烈なストライクがあっただろうか。今まで、ボークや殺人デッドボールしかなかった気もするけど。翔太郎の女運の悪さはガチ。

「にゃーにゃーにゃー」
「にゃーにゃーにゃー」
 チャンネル回しててこのシーンに遭遇したら、何事かと思うだろうなあ。大人が二人並んで猫のモノマネって。翔太郎はオヤッさんの教えだと言ってたけど、オヤッさんがあの場にいたら蹴っ飛ばしてたと思う。シンバルキック!
 ……オヤッさんが率先してにゃーにゃーやり始めたら、それはそれで。

 イエスタディ・ドーパントの能力を駆使するには明晰な頭脳と分析能力が必要、やはり須藤雪絵は傑物。てーか霧彦さんも含め、須藤兄弟ハンパねえ。冴子をWに襲撃させるための仕掛けといい、手間をかければかけるほど面白いことになるのね。鳴海探偵事務所の時点で照井がキレて、翔太郎をKOしてたらどうなっていたんだろうか。あのメモリ、他者の介入がどれだけ加味されるのかね。
 泰然自若な大物オーラを出した上に、ウェザーという強力な手駒も手にしボスっぽく振舞う冴子さん。しかし、エクストリームが地球の記憶ってなんですか?状態でもある冴子さん。彼女、バッドエンド一直線だな。

 今回の話は、真相や先の展開が読みやすかった分、仕掛けが上手く働いていたと思います。CM前に貼った伏線、全部消化されているもの。落下変身やふうとくんキーホルダーの因縁とか。此の話の脚本、いつもの長谷川&三条じゃなくて、初参加の中島かずきさんなんですよね。グレンラガンの脚本という時点で、俺にとって平伏するしか無いお方。
 とにかく、どっかのゴキブリの悲劇は避けられて一安心。まだ後編見ないと分からないけど。
 それにしても、中島先生は死んだ人間の遺産を使うのが上手い。グレンラガンも今回の話も、誤魔化しなく思い出と向き合って前に進もうとしている。人の意思を受け継いで、生者は進化していく。流石は自称ゲッター者。

 次回、(思い出の中で)霧彦さん復活。クラックアップってなんですか?
 いやその、霧彦さん役の君沢さん、普通にちょくちょく撮影現場に遊びに来てるんですよね。冴子&井坂の初絡みのシーンに居合わせて、肩を落として帰っていったとか……。ヤバいな、橘さん以来の、役者もキャラも面白すぎる人だ。
 しかし霧彦さんは、脚本家冥利に尽きる人なのかね。長谷川さんはふうとくんの設定を考案、中島さんは思い出を描写。メインの三条さんではなく、サブの方々によりどんどんキャラが強化されている。なんてえ愛着だ。