「カニか?」「前はな」「今は!?」

ザンキ「行くぞイブキ、弟子と大師匠の危機だッ」
イブキ「行くのは一向に構わないんですけど、構わないんですけど」
ザンキ「構わないなら早く行くぞ!」
イブキ「なんで貴方、全裸なんですか」
ザンキ「流派の全てを弟子に譲った今、裸一貫で出直すしかないだろ。これは断腸の思いでの全裸だ」
イブキ「嘘だ! 絶対脱ぎたいだけだ、また前貼りとか使ってみたいだけだ!」
ザンキ「大丈夫だイブキ、お前の分の前張りも用意してあるぞ」
イブキ「せめて顔だけ、顔だけの変身解除で行きましょう!」
ザンキ「逆に顔だけ変身して行かないか?」
イブキ「行きません! 逆に卑猥ですよ!」

 リアルな理由は、轟鬼と斬鬼ならともかく、威吹鬼と天鬼はフルフェイスだと見分けつかないからだと思います。
 こっそり威吹鬼さんの新兵器も披露された、仮面ライダーディケイド~響鬼編後編~の感想。むしろこっちがTV版の最終回でいいよと言いたくなる位の完成度、いっそこの路線で後期半年分撮りなおそうぜ!
 ……木霊は居ないのに、あきらの変身解除が拝めなかったorz

 何故今回王蛇はバケガニを召還しただけだったのか。
1:実は出番の無かったユウスケが画面外で戦ってた。
2:王蛇がいきりたってバケガニに襲い掛かったので、強制送還。
3:ヤキソバ
 1だとすると、真面目な話ユウスケが悲惨な目にあうので、普通に考えれば2だな。あの人、絶対カニが出てきた途端に襲い掛かったよ。だって、狂犬より躾けられてない毒蛇だぜ?
 鳴滝さんは両面作戦とか考えてたんだろうけど、王蛇ほど作戦に縁の無いライダーも居ないわな。コーエー系のゲームで例えるなら、脳筋の武将に募兵やらせて行動回数がなくなって、いざ戦場には出せない。回りまわって最後の世界なのに、なんで一番トチ狂った人材の使い方すっかなあ。
 最もカイザや地獄兄弟が言う事聞くかといわれたら、やっぱそれも別の話。鳴滝召還ライダーは下手に使おうとするより、適当に獲物を与えて飼うべきライダー達なのかもしれない。

 自分達は和解できないと意固地なままでも、和解を目指す弟子に全てを譲り渡すなら、それは賞賛すべき事だろう。実際DイブキさんとDザンキさんは完全に納得してないんだろうけど、やはり偉大な師匠でした。
 そして何より、全てを背負ってああなってしまったDヒビキさんは二人以上に偉大だ。まあ、ひょっとしたらDザンキさんとDイブキさんがずっとあんな調子だったから、無理して牛鬼になってしまったのかもしれないけど、それは置いておいて。
 たぶんTV版で牛鬼と対比すべきキャラは朱鬼や歌舞鬼なんだろうけど、ノツゴや優しさという緩衝剤が入ってしまったせいで、鬼の力の怖さや異常さの象徴としては牛鬼の方が上だ。ディケイドのスタッフはよく思いついたなあ、こんなおいしい妖怪の存在に。知名度も恐ろしさも関連性も抜群だぜ。

 ユウスケだけじゃなくて、士までもが海東に色々盗まれた。出番とか存在感とか。最後のセッションにも参加したディエンドに死角は無い!
 いやー、今回ディケイド側に向けて書く事があんまりねえわ、響鬼としてエピソードが立ち過ぎだったんで。ディケイドの1エピソードという意味じゃあ、駄目だったのかも、今回。
 せいぜい書けることといったら、FFRのアカネタカのアタマはそそり立ったヒビキのフンドシ部分だったって事だけだよ。最低だな! 俺!

 伝統芸能は、単に技術が高いから凄いんじゃない、精妙な技術を脈々と歴史の中で伝え続けて来たから凄いんだ。
 受け継がれる信念や想いこそが、TV版の響鬼の特筆すべきテーマでした。強敵が出てきた時に、過去の使用を当たったり出来るライダーが他に居ただろうか。そもそも、それだけの資料を残すための設備や人材さえ難しい。響鬼はしっかりとした支援組織を持つライダーだったけど、その支援組織も受け継がれて現代まで引き続いてきたもの。総じてそれは継承。
 この魂を忘れなかったから、ディケイド響鬼編の評価は総じて高いんだろう。全てを継承し、新たな世代の物語が始まる。たぶん初期案じゃ、大セッションするような、こういうストレートな最終回だったんだろうなあ。
 そしてディケイドも、各世界の想いや戦いを旅の中で受け継いできたのか。継承の旅の最後が響鬼の世界、実に良い。そして次回からは、前に進むための新たな旅路へ――

 天鬼は威吹鬼さんのコンパチ、つまりフンドシ。女性ライダーのフンドシ、うわっはあ、卑猥だぜえ。