第二次スーパーライダー大戦α
素晴らしいね、大風呂敷の広げ方が。イコール、ハッタリの素晴らしさが。
軍団となって押し寄せる歴代ライダー軍団! サイドバッシャー登場のカイザがライオトルーパー軍団を率いて、上空のキャッスルドランの頭には龍騎が乗ってて、デンライナーと併走するゼロライナーの上には牛繋がりでゾルダが居て、巨大ディスクアニマルの頭上には響鬼さんが登場、そして各々のライダーがバイクに乗って大地を走る! バイクが用意できなかった人は徒歩だけどな!
いやー、『ぼくの考えたライダーだいしゅうごう!』という子供の夢を大人が本気で映像化しちゃったようなOPだ。こういうの大好き、イブキさんがラッパを吹き鳴らしながらバイクを走って追いかけてる辺りも大好き。実にシュールな映像だ。
この作品がどういう作品なのかを端的に表す実に良いOP。俺達はここまでやりますよ的なスタッフの覚悟が伝わってくる。クロスオーバーなんて初っ端に割り切った方がやり易いんですよ。
例:モモタロス「こいつらが最近噂のファンガイアって連中か!」
歴代の悪の組織が一斉に復活したスピリッツの絶望感も凄かったけど、士と夏海が居る世界の崩壊の絶望感はものスゲエ。
アンデットが襲い掛かってきたんで逃げたら、逃げた先ではファンガイアに人間が食われていて、後ろではオルフェノクに人間が砂にされていて逃げ場がない状態。いざなんとか逃げ出しても、逃げ出した先でイマジンが契約を迫ってきて、街はマカモウによって全壊寸前。絶望しきったヒロインの後ろでは、自分そっくりな人間がニヤついていて、即ワームに変態して襲い掛かってくる……
ビバ、ハッタリ! うわ、もう世界ダメなんだと、手の施しようも無いやと言い切れる程に世紀末。平成ライダーの初回はのんびりしているのが常だったのに、なんだこのジェットコースターは。第一話の最後に主人公変身どころか、中盤にはもうディケイドが大活躍。
怪人が十把一からげなのは(雑魚アンデットに混ざるコーカサス)、一匹一匹にドラマ作ってたら消化しきれないのでしょうがない。でもそれ以外の設定はきちんと拾ってるんじゃないかな。怪人にやられた人の死に様の違いや、クロックアップの使用に、まさかのオートバジン登場とか。ドラマを進行させるギリギリの線でネタを最大限使っているのはベター、あんま設定に凝り過ぎたら本気で10年かかるしね。
役者変更に関しては良いんじゃないですかね? 設定的な問題をとやかく言える段階ではないので、まだ何とも言えませんけど。いやねえ、RXという鬼門を幼少時に乗り越えちゃったので。
役者が集められないなら、常時変身状態でいいんじゃねー?という昔ながらの大雑把さが実現させた、常時タイツ姿で街を駆けずり回る先輩ライダー達の姿。嫌だ、何この正義の戦闘員!? 戦闘能力も再生怪人ととんとんレベルなな上に、最強怪人に十人がかりでも劣る悲しさ。各ライダーの特殊ギミックが作中通してエレクトロファイヤーと冷凍ハンドだけだったRXに比べりゃディケイドは天国ですよ。
集められるだけ元のキャラを演じた役者さんを集めても、作品のバランスが悪くなるだけだと思うのですが。クウガが役者違うのに、一条さんがまんまってえのもなあ。逆に違和感あるし、反発も大きいと思う。
まあほら、それでも役者刷新に納得できない人は多分この第一話以降見ないんじゃないかな。第一話の時点で、ライダー集合に納得できない人は付いて行けないと分かる作りと言うのは、親切なのか不親切なのか。
えー! 来週もう地獄兄弟出るの!? 地獄兄弟がレギュラーになったら、うちのサークルの夏はディケイド本だって言っちゃったんだぜ!
出来ればサークル申し込み終了後に地獄兄弟が登場して、
「地獄兄弟出たけど、もうサークル申し込み終了しちゃったんでーテヘッ☆」
みたいな流れを考えていたと言うのに! 最も、夏のことはぜんぜん考えてないので、特撮本でもいいかな?という考えもちょこっとだけあったり。