日々雑談~5824~

グラビトン:重力を操るヴィラン。ディスクウォーズやエージェント・オブ・シールドではレギュラーや重要ポジションを担うと、コミック以外での出番が多い。むしろコミックで最近見てないような……。

シュマゴラス:マブカプで有名、這い寄る混沌僕らのシュマちゃん。マブカプとコミックスでキャラや口調違わない?問題を、今回の登場で一気に解決してしまった。

ブラスター:ライオンのような鬣が生えた巨漢。異次元空間ネガティブ・ゾーンにおける強豪の一人にして、王であり支配者。ブラスターの名前の通り、爆発性のエネルギー波を武器とする常識はずれのタフガイ。

カウント・ネフェリア:襟が立ったマントをつけた、一見ドクター・ストレンジに似たオッサン。イタリアの貴族であり元は常人だったが、イオンエネルギーにより超人化。複数の超人系ヴィランの能力を何千倍にも強化した上で模しており、一人でアベンジャーズを全滅寸前に追い込む域。

 主に他所の次元に居るシュマゴラスとかブラスターとか、どうやって連れてきたんだろうか。他にもミスター・ハイドやレッカーやマダム・マスクと、なんというか実力も立場も能力も、とにかくランダム。
 予測するに、前にちらっと出たタスクマスターやジャガーノートのような有名所は外して、外見的な特徴があってたぶん使わんだろうってキャラを選んだって感じか……? いやまあ、この基準なら有名所に入りそうなモードックや、本家アメコミでデッドプール誌でピンのゲストをやったことのあるレッカーもいるけど。他のレッキングクルーのメンバーも連れて来なさいよ!?
 レッカー、今回はモブなんでそこまででもないだろうけど、前述のゲスト出演の際、デッドプールに一回完勝してるんだよな。通常兵器メインのデッドプールにとって、通常兵器で突破できないパワーキャラのレッカーは鬼門の一つなわけで。
 バールを持ったオッサンが意外と強い、これもまたアメコミの面白さよ。

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム~その49~

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ、49話。
 現れた絶望、去りゆく希望、留めるのは絆。

 レッド・スカルが成し得なかった野望、数々の敗北や術策を重ねた結果ウルトロンがようやく辿り着いた一手。人の意思を容易に制圧してみせ、いつでも世界を飲み込めるという事実を知らしめたドルマムゥ。最後の大敵、アベンジャーズの100倍の力を持つとまで言われた魔人。最終決戦に相応しいだけの実力者として、今回思う存分振るってくれました。絶望と恐怖を糧とするドルマムゥにとって、怯える人類は最高級のごちそう。惑星食いの大魔神とは、別の形で星を喰らう男としての本領を……あれ? ロキが支配すべき物、そもそも残らなくね?

 アベンジャーズの完全開放により、ディスクウォーズ、終結。少なくとも、ディスクを巡る戦いには、終止符が打たれたと言ってしまってよいでしょう。元々の計画は、ディスクにヴィランのみを収容し、開放の権限となるバイオコードを責任者たるフューリー長官に与える流れだったのでしょう。これならば、ヴィラン収容のコストカットと安全性を同時に保てますしね。フューリーに全部預けるって、何らかの大爆発を起こすフラグですよね。予測規模としては、ディスクウォーズ本編以上な。
 そして開放された以上、あくまで非常手段として戦いに参加していたアキラ達はお役御免に。更には、記憶と共にバイオコードも奪われることに。非情に見えますが、元々今までの流れが偶然から始まる異常だったわけで、このような形となることはむしろ正しく。アカツキ博士の意見は、子を持つ親として当然でしょう。むしろ、ドルマムゥの洗脳に最終的に抗えるだけの強さを持ってないと、いくら親でも恨まれるのが分かっている非情は、口にできんよ……。

 必死で世界を救おうとするヒーローに懐疑的なだけでなく、ドルマムゥに捧げることすら考えるマーベル市民達。まあ、マニアの鉄板ネタとして“マーベル市民はクソだ!“というのがありますが……正直これ、クソというか普通じゃね?と。実際現実世界でも、一方的な見方から始まるデモはありますし、もっと悪くなれば、デマや嘘まで織り交ぜて他人を批難できる人間も居る。マーベル市民の遷ろいやすさは、ある種現実的ではあると思います。市民を導く者ではなく、市民を支える者。人の自由意志を尊重するというのも、キャプテン・アメリカを始めとする、マーベルヒーロー達のスタンスですしね……。

 例え記憶と繋がりを失おうとも、絆が途絶える訳ではない。理屈としては退くのが正しくても、乗り越えてしまう物がある。例え人の犠牲になることを厭わずとも、分かって欲しい心はある。子供達は思ったよりも強く、ヒーロー達は思ったよりも弱い。だから、支え合えばいい。
 ディスクウォーズ:アベンジャーズは、ヒーローの物語ではなく、ヒーローとパートナーの物語。だから、最後まで共にあって欲しい。これでいいし、これがいいんだ。全てを精算して、繋ぎ直しての最終決戦。次週、激戦必至。

ドルマムゥ(ドーマムゥ)

ドルマムゥ

 混沌の次元、カオス・ディメンション。神からして定からぬこの次元に棲む、精神体種族ファルティン族。身体を持たぬ不定形生命体として揺蕩う彼らの中に、信じられぬ程、強烈な意志を持つ個体が生まれた。個体は身体を欲し機械と融合、生みの親であり長である物も殺してしまう。前例のない罪を重ねた個体に対しファルティン族が出来るのは、件の個体を異次元ダーク・ディメンションに追放することだけだった。個体の名を、ドルマムゥと言う。
 ダーク・ディメンションに追放されたドルマムゥを保護したのは、当時ダーク・ディメンションの支配者の座にあったオルナーと言う者だった。住まう者がほぼ悠久に近い長寿であるダーク・ディメンションの王は、異次元より訪れたドルマムゥと積極的に技術や魔術の交流を図る。特にドルマムゥが興味を示したのは、他の次元を飲み込むことにより、今居る次元を成長拡大させる手法であった。
 ドルマムゥを保護して数十年後、突如ダーク・ディメンションに意思なき破壊種族マインドレス・ワンズが出現する。

マインドレス・ワンズ

 本来、別次元に居るはずのマインドレス・ワンズは、平穏であったダーク・ディメンションに大いなる災禍をもたらす。ようやくマインドレス・ワンズの破壊が止んだその時、ダーク・ディメンションは暗黒の名に相応しい世界に様変わりしていた。未だにマインドレス・ワン出現の理由は分かっていない。分かっているのは、数万年規模で次元を統治していたオルナーや、ドルマムゥの厚遇に反対していた部下は皆死に、ドルマムゥが支配者の座を継いだ事。ドルマムゥがマインドレス・ワンズを手駒として扱い始めた事だけである。

ドルマムゥ(旧コスチューム)

 ダーク・ディメンションの王となったドルマムゥは、他次元を吸収してのダーク・ディメンションの拡大を開始。やがて肥沃なる大地と様々な文明や奇跡と脆弱なる人で構成された世界、地球を発見する。早速地球を贄にしようとしたドルマムゥだが、至高の魔術師エンチェント・ワンの介入により失敗。エンチェント・ワンの死後も、至高の魔術師の座を継いだドクター・ストレンジの手により、何度も打ち破られる。自分より力の劣る者と蔑みつつも、ドルマムゥはドクター・ストレンジの名を怨敵として刻まざるを得なかった。

ドルマムゥVSストレンジ

 地球にはドクター・ストレンジだけではなく、強力な力を持つヒーローが多数居る。ドーマムゥは単純な力押しだけでなく、戦略的な知識を使うようになる。邪悪の神であるロキや同じ性質を持つメフィストら悪魔勢との同盟は、最もたる例だろう。ロキと手を組んだときは、ロキの義兄ソーの居るアベンジャーズとドクター・ストレンジ率いるディフェンダーズを仲違いさせ、同士討ち寸前の状況にまで追い込んでみせた。

ドルマムゥ&ロキ

 ヒーローを排他し、悪であるノーマン・オズボーン(グリーンゴブリン)が政権を奪取した暗黒時代、通称ダーク・レイン期。オズボーンと共にドクター・ドゥームやロキと言ったヴィランが暗黒会議カバルを開催する中、ドルマムゥが表立って動くことは無かった。しかし、オズボーンの腹心として一山いくらなヴィランの纏め役となった、新進気鋭のフィクサー、フッド。魔術を扱い悪魔にも変貌できる彼、本来ただのチンピラでしかない男に一流魔術師並みの力を与えていたのはドルマムゥだった。ドルマムゥはフッドを走狗とし、ドクター・ストレンジの抹殺も図る。彼もまた、違う形でオズボーンの暗黒世界の闇を深めていたのだ。

ドルマムゥ&フッド

 日本では無名に近いヴィランであったが、マブカプ3にてプレイヤーキャラ(ドーマムゥ名義)としてまさかの参戦。技は強力だがその分パターン化しやすいため、行動の単調化を防ぐロジックや激しいゲージ消費にあたっての管理が必要と、入りやすさと一緒に工夫も求められるキャラである。ストーリー面ではドクター・ストレンジだけでなく、オカルト勢として因縁のあるゴーストライダーや、カプコンにおける悪魔勢ことダンテやバージルにトリッシュとのやり取りがある。そして、出身地カオス・ディメンションに君臨する神シュマゴラスとも邂逅。互いに次元の支配者としてせめぎ合う事になる。
 対シュマゴラス戦におけるイントロ「Ancient One, what is thy will?」という台詞には、色々考えさせられる。エンシェント・ワンという言葉は、ストレンジの師匠の名以外にこういう意味もあるのだが……。元住人だけあって、不可解極まりないシュマゴラスの正体や本性を知る、一人なのかもしれない。

ドルマムゥ(マブカプ3)

 ドルマムゥの強さや能力は、想像を絶している。テレポートは次元をも越え、タイムトラベルも可能、テレパシーでどんな生物の思考をも蝕むと、これ一つで一流ヴィランになれる能力を複数所持している。身体自体が魔力の塊であるファルティン族としての素養は、ドルマムゥに無限に近い魔力を供給し、本人の魔術に対する知識も膨大。本来不定形である身体は、縮小から拡大に変貌まで、なんでも可能。地球最強のヒーローであるハルクですら、一人真正面からかかってくるなら歯牙にもかけない。

ドルマムゥVSハルク

 ハッキリ言ってしまえば、ドルマムゥを何度も退けたドクター・ストレンジであっても、単純なスペック比べでドルマムゥに勝てる部分は無い。それどころか、200人近いキャラクターを能力値と共に記録したマーベル・アベンジャーズ事典内にてドルマムゥの数値を凌駕しているのは、全数値カンストな星を喰らう者ギャラクタスぐらいである。総合値に長けたソーや、肉体面はハルクで知力はブルース・バナーという反則ギリギリなハルク。ウルトロンロナンのような、ディスクウォーズ出演済みの強豪ヴィランですら追い付いていない。ディスクウォーズの最終決戦の相手に選ばれたのも納得である。
 では何故、これだけ強いドルマムゥが未だに地球を喰らうことが出来ていないのか。それはまずドクター・ストレンジが人としての全てを振り絞り、能力値をも覆す結果を出してきたからに他ならない。更には、ドクター・ストレンジの力が及ばずとも、ディフェンダーズやアベンジャーズの仲間たちが支えてきた。彼らは協力してドルマムゥに立ち向かい、不利を何度も覆して見せた。

ドルマムゥVSアベンジャーズ

ドルマムゥ撃沈

 ディスクウォーズにおける「アベンジャーズの戦力が100だとしたら、ドルマムゥの力は1万」というドクター・ストレンジの見立ては、原作を初めとした様々なユニバースと比較しても、強烈すぎるどころか平均的な評価である。それどころか、もっとれっきとした形で不利であった戦いも多々ある。だがしかし、ヒーロー達は、勝ち目が無いほどに強大なドルマムゥを何度も退けてきた。ディスクウォーズでも繰り返される光景であることは、きっと疑いようもない――。

ディスクウォーズ:アベンジャーズなコラム~その46~

 ディスクウォーズ:アベンジャーズ、45話。
 絶対勝利の鍵、それは至高の魔術師ソーサラー・スプリーム!

 ダークディメンションの魔力に侵されたトニーを救うに、科学でどうにも出来ない。なら魔法だ! 一見やけっぱちに聞こえますが、至高の魔術師ならぬ至高の科学者たるハンク・ピム(ジャイアントマン)が「科学ではどうしょうもない」と判断した以上、別のアプローチたる魔術魔法に頼るしか無いわけで。元々、ダークディメンションがオカルト方面に属することは、ブレイドによって明かされてますしね。それが無かったら、とりあえずブラックパンサーの呪術(薬草学)かアイアン・フィストの気功パワーで治そうとするシーンがきっと……いや待て。気功パワーは魔力もふっ飛ばしそうなイメージあるぞ?

 ストレンジの助力は欲しいが、肝心のディスクの場所がわからない。事態を打開したのは、ローニンならぬアカツキ博士の意思と意地。これなら、まだ還って来る可能性もあるのか? しかしローニン対ブラック・ウィドウ&ホークアイ。ローニンと縁深いホークアイとの対峙もそうですが、このブラック・ウィドウとホークアイが並び立ちローニンと戦う光景にもデジャヴ感が。詳しくは、こちらをどうぞ。

 セレブレティ5の「この人達、ロキに関わらなければ幸せだったんじゃ」臭。元SHIELD科学者のティムはともかく、他のメンバーは投げ捨てたもん多すぎるよなあ! そして元シェフの経歴が、いよいよ輝いたマニーノさん。思ったよりまっとうなシェフで、ビックリよ!? てっきり、敵の料理を台無しにするためスプリンクラーを誤作動させたり、中毒性のあるブラックなカレーを客に出したりのヴィラン系シェフかと……。道、誤ったなあ。

 序盤のラフト刑務所の騒乱に巻き込まれてディスク化されて以降、出番のとんとなかった至高の魔術師、ドクター・ストレンジを巡る攻防! 至高の魔術師復活を遮るのは、至高の錬金術士ディアブロ! ディアブロドーピングによる、デストロイヤー超強化! 量産品扱いなDW版デストロイヤーが、ハルクも吹っ飛ばすパワーに! 一緒に吹き飛ぶ、先週のパワーバカ四人の立場!
デスソースから伏線が張られた結果のディアブロ大敗北。しょうがねえよ、あの人、薬品を使わないと能力発揮できない都合上、わりとそっからのミス多いし! RPGに出たら弱点:衝撃とかになるんじゃないですかね。ビン落とすから。

 ドクター・ストレンジの参戦が遅れた理由は「あいつ一人でいいんじゃないかな」になるからです。こんな話だとしてもおかしくない、至高の魔術師の暴れっぷり。トニーを救う手腕もそうだけど、超強化デストロイヤー+錬金術士も一蹴かよ! 戦隊ヒーローで言うなら、最期に出てくる全員合体のキーパーツなロボor追加戦士のポジションだ、この人!

 次回予告より漂う戦乱の気配! 二頭巨人が、巨大鉄人が、ダークディメンションに潜む最悪の男が、ついに姿を表す。なので今回は、ストレートに至高の魔術師の紹介をするしかあるまいと! と言うわけで、今日の紹介はドクター・ストレンジです。

ドクター・ストレンジ

ドクター・ストレンジ

 ドクター・ストレンジ。この名はまず、医療業界で知れた名だった。優れた腕前と見識、強大な傲慢を持ち合わせた名医ストレンジ・ビンセント・ストレンジ。人生の絶頂へと達した彼を引きずり落としたのは、自動車事故(一説ではスキー事故)だった。事故の後遺症で神経を損傷し、メスが握れなくなった名医。治療法の探求で財産を失い、アルコールに逃げたことにより信用と正気を失い。アル中となった彼が最期にすがったのは、チベットに棲まう伝説の治療者エンチェント・ワンだった。

エンチェント・ワン

 元より半信半疑、魔法など信じない科学主義者だったストレンジ。だがしかし、エンチェント・ワンは本物であり、地球次元至高の魔術師ソーサラー・スプリームと呼ばれる程の男だった。魔術で寿命を延ばしてきた、5世紀生まれのエンチェント・ワン。そんなエンチェント・ワンは、自身の死がやがて必然となることまで予期していた。後継者足りえる人材としてバロン・モルドという男を育てていたが、実力はまだしもモルドの中に眠る邪心は警戒せざるを得ない物だった。
 事実、モルドの中の邪心は爆発し、師であるエンチェント・ワンの殺害を目論むこととなる。モルドの策謀に巻き込まれたストレンジは、魔法が存在するという事実、それを使う悪がいる事を知る。モルドにかけられた魔法を打ち破ると同時に自らの傲慢や弱さを砕いたストレンジは、エンチェント・ワンに弟子入りを志願する。エンチェント・ワンもまた、このアメリカ人に可能性を見出していた。だからこそ、モルドの裏切りを知りつつあえて放置し、ストレンジにかけられたモルドの魔法を密かに解呪していたのだ。全ては、ストレンジという男を見出すために。
 エンチェント・ワンは自らが知る魔法魔術の授与だけでなく、神秘のアミュレット“アガモットの目“などのアイテムも与え、ストレンジを一流の魔術師へと生まれ変わらせた。医師でなく魔術師、新生ドクター・ストレンジの誕生である。

ドクター・ストレンジ 初登場

 チベットを降りたストレンジは、ニューヨークに拠点を構え、悪しき世界から現れた不可解な生物や邪悪な存在との戦いを始める。夢を操り人の心を嘲笑う、悪夢の王ナイトメア。エンチェント・ワンの予期していた死の原因となった、混沌世界カオスディメンションの神シュマゴラス。混沌よりの追放者、暗黒世界ダークディメンションの魔人ドルマムゥ(ドーマムゥ)。更に兄弟子バロン・モルドも、宿敵として何度も立ちはだかった。

バロン・モルド

 エンチェント・ワンの死後。ストレンジは彼の異名“ソーサラー・スプリーム“を受け継ぐことになる。至高の魔術師は、こうしてストレンジに代替わりした。所謂魔術的ヒーローであるストレンジは、他のヒーローとも共同戦線を張っている。アベンジャーズへの協力や参加も多いが、やはりストレンジと言えば、ヒーローチーム、ディフェンダーズとなる。ストレンジによって結成された、緩やかなヒーロー集合体。必要がある時だけ集まり、いつ加入や出入りがあったのか当人ですらあやふやなチーム。ただし、その分、アクの強い強力なメンバーが参加しており、最初期メンバーはストレンジ、怪力無双のハルク、海の王ことネイモア・ザ・サブマリナー、銀色の滑空者シルバーサーファーと、強力なメンツである。そして緩やかな関係性であっても、彼らの絆の強さはアベンジャーズに決して劣らない。

ディフェンダーズ

 能力は、魔術魔法に関わることならば大抵何でも出来る。正確には、どんなことでも大抵なんでも出来る。魔術魔法は常識論理の塗替えや改変だけでなく、直接の殴り合いや攻撃の手段ともなる。エンチェント・ワンより譲り受けたアイテムは更に数を増し、現在では宝物庫や図書館を別次元に作り上げるしかない程の量に。自分では使わない系統、邪悪な黒魔術への知識もあり、使用自体はいつでも出来る。正に万能の存在と言うか、これぐらいでないとドルマムゥやシュマゴラスと単騎で渡り合えない。あまりの性能の高さのせいか、チームに参加する際は能力を下方修正せざるを得ない、むしろどうやって彼を独りで活躍させないかこそがライターの腕の見せどころ、とまで囁かされている。ディスクウォーズでの参戦時期の遅さも、この工夫の一つに思える。

儀式開始

 ストレンジは何でも出来るが、何でも出来ない。彼のブレーキとなっているのは、善性である。彼自身の資質もあるが、ソーサラー・スプリームである者には正しさが求められる為、好き放題に魔術を使うことは能力の喪失に繋がる。事実、ヒーロー間の秘密組織イルミナティへの参加から始まる、ハルク追放劇。ワールド・ウォー・ハルクの際、禁じられた黒魔術を使用し悪魔と契約した結果、ソーサラー・スプリームの名と魔力の一部を失っている。現在はハルクとの和解や、次代のソーサラー・スプリームの名を継いだ者の死により、再びソーサラ・スプリームの座に返り咲いている。最近は、イメージたる青の服でなく、タイツに似た新コスチュームを纏っていることも多い。

ドクター・ストレンジ(新コスチューム)

 ベネディクト・カンバーバッチ主演による実写映画化も決まっているストレンジだが、日本での大々的なお目見えとなると、今週のディスクウォーズより少し前、ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3への参戦が記憶に新しい。過去作へのシュマゴラス出演、マブカプ3へのドーマムゥ出演、自身の好敵手たちに遅れての登場となった。

ドクター・ストレンジ(MVC3)

 暴走や考え違いにより、時折トラブルを起こす面もあるが、全ては今をより良くしようという心あってこその物である。なにより師匠であるエンチェント・ワンは、魔術的素養より何より、窮地に陥りながらも他人であるエンチェント・ワンを救おうとした、ストレンジの善性に後継者としての相応しさを見出したのだから――。