日々雑談~5632~

 昨日は地上波でやってた、MEG ザ・モンスターを視聴。巨大ザメのメガロドンVSジェイソン・ステイサム&余計なことをやらかす登場人物って感じなのですが、作中の間延びしそうなシーンをステイサムで補っている感も強く、いろいろな意味でジェイソン・ステイサムに頼った映画だったなあと。どっちかというと、サメ映画の系譜より、アクションスター映画の系譜に近い映画だと思う。

 サメのお食事シーンはあるものの、わりと後半であっさりめ。血や肉や死もなるべく控えめ。パニック映画の風味を持ったファミリー向け、サメ映画入門としていいかと。ディープ層には物足りないけど、意外と穴場だった地上波向けのサメ映画じゃないかな。さっき言ったとおり、サメ映画というか、ジェイソン・ステイサムムービーではあるけど。

 

 インカの地上絵の話とかベンキプレイがすぎるベンキマン一族はハチャメチャだけど、話自体は上手くまとまってるし、冷酷ではなく冷静なベンキマンのキャラ付けも出来ているという。この時のベンキマンが正統派のオリジンとして上手くいった結果、後の読み切りとなったカレクックのオリジンはダークヒーロー風味に。しかし、ベンキの後がカレーって、コロコロだったら小学生の間で祭りになりそうな組み合わせだな……。

 テリー・ザ・キッドの夜明けは迷いと詰め込み過ぎを感じたけど、キッド掲載から四年後のベンキマンは迷いもなく設定も整理整頓されていると、なんというかゆで先生の中で強みや癖が飼いならせる体制が出来たんだろうなあと。時代が、プロレスはプロレスでいいんだ!と迷いなき方向に変わったのもデカいんだろうけど。キッドが掲載された時期は、プロレスが総合格闘技に押されてたと思ったら、総合人気も危なくなってきた!?と、総合と共にプロレスも五里霧中な時代だったので。

 要はこの時期、いろいろな霧が晴れたのでしょう。

日々雑談~5627~

 久々に豪快に寝落ちしたという実感。キン肉マンの更新がある日曜の夜は意外と耐えられるんだけど、いくら久々でプレミアム感があるとはいえ、過去作の読み切りじゃしんどかったかー……。

 究極の超人タッグ編のキッドは、ロビンマスクと組んでのジ・アドレナリンズとしてかなり奮闘しているし、ここで完成した侍魂を持つテキサンとしての不屈のファイトはチートじみたアイテムと強力な殺傷能力を持つ時間超人相手との噛み合わせもよかったんだけど、あの試合、ケビン絡みで奇行を繰り返したロビンが全部持ってっちゃって、キッド目立ってなかったんだよねー。改めて、キッドの部分だけ見ると、凄くいい仕事してるんだけど。

 超人師弟コンビでの犠牲者ウォーズマンといい、ロビン実はタッグが下手というか、パートナーをすげえ振り回すよな。あと、この不屈のファイトと時間超人のかみ合わせが良すぎて、最後に時間超人に挑んだ万太郎もケビンのスタイルもこっちよりになった結果、元祖であるはずのキッドが埋没したのも痛い。

 そういった意味で、やはりこの作品は、万太郎やケビンと比べ、作中で埋没していたテリー・ザ・キッドへのフォローとしての意味合いもあったのでしょう。裏を返せば、出番がない分、話としての新鮮味もあったわけですしね。キン肉マンのモデルであるテリー・ファンクは、キン肉マンの連載終了後にアイドルレスラーからなんでもありのハード・コア親父になっていくわけですが、テリー一族はあくまでアイドルレスラーのテリー・ファンクをモデルにしたまま今に至ると、他の超人と比べて、ジャンプ連載時のキン肉マン、若い頃のゆで先生が浴びてた青春の風を感じるんだよな。

日々雑談~5621~

 テリー・ザ・キッドの夜明けは長く鬱屈していたプロレスがまさしく夜明けを迎える時期の作品なんだけど、マッスル・リターンズは陰りの直前という、わりとしんどい時期の作品。猪木が初めて高田が引き継いだ異種格闘技路線は、最終的にはレスラーが勝つハッピーエンドが約束されてたけど、高田がヒクソン・グレイシーに完敗したことで遂に幸せの時代は終わりを告げたわけで。別にヒクソンは勝っただけで悪くないんだけど、どうしてもヒクソンや柔術に鬱屈とした感情は渦巻いてたからねえ……。

 実際、97年から今日までいろいろなプロレス漫画が出たけど、読み切りから連載への転換などは挟んだものの、ずっと続いたプロレス漫画はキン肉マンⅡ世ぐらいでしょ。そろそろ斜陽の時期を抜けたか? って段階でキン肉マン新シリーズに移ったのは、ちょいと不憫だけど。いやしかし、この辛い時期に、プロレスとは何か、どう漫画にフィードバックすればいいのかと考え続けることは、茨の道の求道だわ。

日々雑談~5620~

 10年前かつ単行本未収録のⅡ世の読み切りと、なかなかレアリティの高い作品。それが、テリー・ザ・キッドの夜明け(以下夜明け)。今のキン肉マンとは肌触りも違い、設定も違うものの、やはり当時の空気の懐かしさやテーマを感じるね。

 たぶん、武道戦で魔雲天が負った顔の怪我は、夜明けでの裂けた顔を参考にしたんじゃないかな。砕けた頭にちぎれた足と、武道戦で負った怪我はもっと多いですが。そもそも、怪我どころかお亡くなりになってるけどね!

 来週の夜明け後編で魔雲天についての話も出てきますが、最悪その、武道戦で上がった株価が急降下する可能性が……。魔雲天が悪いんじゃない。この当時、悪の元締め、ゴールドマンは配下、超人閻魔ともマブダチオーラを出してたくせに、現在株価ゴミ屑のサタン様が関わってくるのが悪いんだ。

 正確には、総合格闘技にプロレスが負け続けていたのはちょっと前で、2009年のこの時期は総合格闘技自体にも陰りが訪れ始めていて、総合格闘技を中心とした格闘技界の構図に限界が見えてきた時期ですね。そしてこれからどうすべきか皆が悩み始める中、円熟期の極みに居た武藤敬司と時代を切り開こうとしていた棚橋弘至がIWGP戦で死闘を繰り広げ、プロレスはこれでいいんだ!と見せつけたのは、この年の新日ドーム大会。まさしく、夜明けの時期なんですよね。だからこそ、時代遅れのテキサンスタイルのイメージが有るテリーマンが揺らがぬ自分を見せたことには価値があるのではないかと。

 いやしかし、流石にテリーの言葉までは覚えてなかったな。やはり記憶だけだと、どうしても限界がある以上、こうやって読めるのはいいな! 

日々雑談~5610~

 オメガ・ケンタウリの六鎗客編完! そして戦いは、小休止の後、次のステージへ! 続きが早く読みたいのはやまやまなものの、テリー・ザ・キッドの夜明けが来たかー! というのもあり。テリー・ザ・キッドの夜明けは、2009年のプレイボーイ増刊号に載った後、単行本収録されないままと、10年以上幻の作品扱いだったんですよ……。たぶん、現在の設定た当時のノリとの齟齬で、公開週は大変なことになるだろうけどな! 主に、SNSが!

 もう何回か言っている気がするけど、スグルは自己評価も低いし、唐突な好意はまず不信に思うと、少年漫画の主人公としては結構暗いところもあるから。メタ的なこというと、この影はプロレス漫画の先達であるタイガーマスク(伊達直人)の影響があるんだろうけど。上記のスグルとアリステラの特徴、実はタイガーマスクにも当てはまるんだよなあ……。

 キン肉マンのネガと言えばまず元祖が運命の王子、特にフェニックス。そしてフェニックスにはなかった王家の血を持ち、キン肉王家史上最高クラスの才能を持つ闇として登場したネメシス。そしてスグルと同じ境遇、同じリーダー役として、オメガを導くアリステラ。それぞれネガではあるものの、偽物、キン肉王家の影、もう一人のスグルと、その立ち位置は違います。

 そして正確にはネガと言うか当人そのものなんだけど、万太郎が主人公となったことで悪役になった究極の超人タッグ編のスグルもおそらくフェニックスやネメシスに連なるネガの一人。究極の超人タッグの時のキン肉マンは、まだ従来の正義対悪の構造の中に居たから、主人公側の対極はどうしてもヒールになるのよねえ……。悪同士の対決だった、ノヴァ・ヘル・イクスパンションズVS世界五大災厄もなんか気がついたらネプチューンマンが正義寄りの思考になってたし。

 しかしまあ、スグルにフェニックスにネメシスにアリステラと、新シリーズではキン肉マンとそのネガが一丸となって戦うんだから、そりゃ随分と頼もしい話だよな。これでいて、勝てると断言できないんだから、新シリーズへのワクワクが天井知らずよ!