日々雑談~6645~

 正義の日本人レスラーVS悪の外国人レスラー=地元の英雄VS余所者の構図は、各地区にプロモーターがいた頃のアメリカンプロレスの構図であり、力道山がほぼ直輸入した構図でもあります。アメリカで地位を築いた自分ごとアメリカンプロレスをそのまま持ってきたジャイアント馬場に、タイガー・ジェット・シンとの一騎打ちで一気に名を挙げたアントニオ猪木と、後継者たちもその構図は受け継いだものの、WWE(当時はWWF)の全米進出による情勢や時代や需要の変化により、徐々に団体やイデオロギーや日本人同士の戦いに変化していくわけです。

 まあ、キン肉マンの旧シリーズが正義VS悪の構図でいたのは、タイガーマスクを始めとする梶原一騎作品の影響が大きいのでしょうが。例えばタイガーマスクを読むと、試合のギミックに冷たい世間に話しの細かな点と、ああキン肉マンめっちゃ影響受けてるなあ!というのがひと目で分かります。タイガーマスクの続編として放映されたのはタイガーマスクWだけど、梶原一騎の作風を受け継いでいるのはキン肉マンだと思う。正確に言うと、作風を受け継ぎつつ新たな地平に立っているのが今のキン肉マンですね。

 プロレスの進化こそ、キン肉マンの進化の原動力ですわ。